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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

ディープ品川

2013-09-04 23:19:50 | 飲む

 最近、事情があって品川で飲むことが多くなりました。

 品川はJRの線路を挟んで、町の雰囲気が違う。高輪口のほうはホテルが並んでいて、カフェバーのようなおしゃれなお店が多く、私にはやや場違いな感じがします。

 一方、港南口のほうは、高層ビルもいくつか建っていますが、駅前から海のほうへ抜ける道には、庶民的な居酒屋がたくさんあります。

 居酒屋のチェーン店が盛んに客引きをするのをかわして、左側の路地を入ると、細い道の両側に、昔ながらの居酒屋や焼き肉屋、ホルモン屋が軒を連ねています。路地の狭さ、汚さといい、老朽化した店構えといい、私の好みです。

 実は、この近くに昔から屠場(とじょう)があったのだそうです。食肉用の牛や豚を、解体するところですね。今は、東京都中央卸売市場食肉市場という近代的施設になっていますが、昔は芝浦屠場(とじょう)と呼ばれていたらしい。それで、近辺に焼き肉屋やホルモン屋ができたようです。

 この話を聞いたとき、頭に浮かんだのがソウルでした。

 ソウルの馬場洞(マジャンドン)には大規模な精肉市場があって、そのかたわらにある焼き肉屋街は私の韓国駐在末期のお気に入り。これまでに何度も紹介したことがあります。馬場洞には、やはりソウル最大の屠場があったそうです(→リンク)。

 馬場洞の近くにはソウル最大の遊廓、清涼里(チョンニャンニ)がありましたが、最近の再開発で壊滅したという噂を聞いています。

 実は、品川の近くにも花街があったそうなのですね。古典落語に芝浜というのがありますが、芝浦にはきれいな浜辺が広がっていて、ちょっとした観光地になっており、そこに集まる人々を目当てに戦後まで茶屋や遊廓など花街が形成されていたそうな。

 しかしその花街も、その後の再開発で、いまや存在していない、というところまで、ソウルの馬場に似ています。

 私が会社の同僚と入ったのは、ホルモン専門ではなく、カルビなどがメインの焼き肉屋さんでしたが、リーズナブルな価格で上質の焼き肉を楽しむことができました。


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