妻が携帯をいじりながら,
「コンニチワのワって,「わ」だっけ「は」だっけ?」
「あのねぇ,「は」に決まってるだろ!」
「ははは,そうだっけ」
今まで,ネットでよく見る「こんにちわ」の表記は,わざとおどけてやっているのだと思っていましたが,どうもそうじゃなくただの「間違い」である場合も多いようです。
ただ,この場合,語源的には「こんにちは」が正しくとも,実用的には「こんにちわ」にしたほうがいいかもしれません。助詞の「ワ」や「エ」を「は」「へ」と書くのは,それなりに意味がありますが,あいさつ言葉の「こんにちは」における「は」は,もはや助詞としての機能が失われているからです。
さらに,漢字を使って「今日は」などと書くと,「きょうは」なのか「こんにちは」なのか表記上,区別ができなくなる。
日本語の新しい用法に最も敏感・寛容な「三省堂国語辞典」は,「こんにちわ」を許容しています。
よく,韓国が漢字を廃止して,韓国語をすべてハングルで表記していることについて,漢字のできる日本人は「漢字で表記してくれればわかりやすいし,同音異義語の区別もできるのに」などと思ったりします。
漢字語については,音節の種類が日本語より多い韓国語は日本語よりは同音異義語が少ないかもしれませんが,それでもけっこうあって,オールハングルの新聞などを読んでいるとときどき迷うことがあります。
このブログでも,「連覇」と「連敗」(ヨンペ),「忠実」と「充実」(チュンシル),「放火」と「防火」(バンファ)などの例についてとりあげたことがあります。
人類学においては「猿人」と「原人」がどちらもウォニンで同音異義語。
じゃ,固有語についてはどうかというと,こっちにもあるんですね,同音異義語が。
たとえば「ヌン」は,「目」と「雪」の同音異義語。発音は微妙に違う(母音の長さ)かもしれませんが,文字表記上は区別できません。日本語で「メ」も,顔の「メ」と植物の「メ」の同音異義語ですが,漢字で「目」,「芽」と書けば区別できる。
「スダ」という動詞は,「書く」,「使う」の同音異義語です。日本語の「カク」は,字をかいたり,背中をかいたりしますが,「書く」「掻く」と漢字で書き分けられます。
しかし,漢字に音読みしかない韓国では,固有語を漢字で書くことはできません。
やっぱり日本語の「漢字仮名まじり文」はすぐれてるなあ。
ところがどっこい,冒頭の「今日は」の例のように,漢字で書くほうがまぎらわしい例も,少数ながらあります。
「おじいちゃんのお見舞いに色紙を買ってくる」
というのは,シキシに寄せ書きするのか,イロガミで千羽鶴を折るのか。
「食べている最中に,虫がとまった」
は,食事中に蚊にさされたのか,モナカに蠅がとまったのか。
「このチゲは,猫舌の彼には辛い」
は,からいのか,つらいのか。
漢字で書いたために起こるまぎらわしさです。
そのほか,「行った」は「いった」のか「おこなった」のか,「臭い」は「くさい」のか「におい」なのか,文脈を吟味しないと判断できません。
難しいですね,言葉って。
「コンニチワのワって,「わ」だっけ「は」だっけ?」
「あのねぇ,「は」に決まってるだろ!」
「ははは,そうだっけ」
今まで,ネットでよく見る「こんにちわ」の表記は,わざとおどけてやっているのだと思っていましたが,どうもそうじゃなくただの「間違い」である場合も多いようです。
ただ,この場合,語源的には「こんにちは」が正しくとも,実用的には「こんにちわ」にしたほうがいいかもしれません。助詞の「ワ」や「エ」を「は」「へ」と書くのは,それなりに意味がありますが,あいさつ言葉の「こんにちは」における「は」は,もはや助詞としての機能が失われているからです。
さらに,漢字を使って「今日は」などと書くと,「きょうは」なのか「こんにちは」なのか表記上,区別ができなくなる。
日本語の新しい用法に最も敏感・寛容な「三省堂国語辞典」は,「こんにちわ」を許容しています。
よく,韓国が漢字を廃止して,韓国語をすべてハングルで表記していることについて,漢字のできる日本人は「漢字で表記してくれればわかりやすいし,同音異義語の区別もできるのに」などと思ったりします。
漢字語については,音節の種類が日本語より多い韓国語は日本語よりは同音異義語が少ないかもしれませんが,それでもけっこうあって,オールハングルの新聞などを読んでいるとときどき迷うことがあります。
このブログでも,「連覇」と「連敗」(ヨンペ),「忠実」と「充実」(チュンシル),「放火」と「防火」(バンファ)などの例についてとりあげたことがあります。
人類学においては「猿人」と「原人」がどちらもウォニンで同音異義語。
じゃ,固有語についてはどうかというと,こっちにもあるんですね,同音異義語が。
たとえば「ヌン」は,「目」と「雪」の同音異義語。発音は微妙に違う(母音の長さ)かもしれませんが,文字表記上は区別できません。日本語で「メ」も,顔の「メ」と植物の「メ」の同音異義語ですが,漢字で「目」,「芽」と書けば区別できる。
「スダ」という動詞は,「書く」,「使う」の同音異義語です。日本語の「カク」は,字をかいたり,背中をかいたりしますが,「書く」「掻く」と漢字で書き分けられます。
しかし,漢字に音読みしかない韓国では,固有語を漢字で書くことはできません。
やっぱり日本語の「漢字仮名まじり文」はすぐれてるなあ。
ところがどっこい,冒頭の「今日は」の例のように,漢字で書くほうがまぎらわしい例も,少数ながらあります。
「おじいちゃんのお見舞いに色紙を買ってくる」
というのは,シキシに寄せ書きするのか,イロガミで千羽鶴を折るのか。
「食べている最中に,虫がとまった」
は,食事中に蚊にさされたのか,モナカに蠅がとまったのか。
「このチゲは,猫舌の彼には辛い」
は,からいのか,つらいのか。
漢字で書いたために起こるまぎらわしさです。
そのほか,「行った」は「いった」のか「おこなった」のか,「臭い」は「くさい」のか「におい」なのか,文脈を吟味しないと判断できません。
難しいですね,言葉って。
で考えればわかる」「漢字の方が難しい」と言
われます。
さらに、日本人は口の動きが小さいから読唇も
しづらいと・・
どっちもどっちですけれど。
韓国人の大人たちの漢字コンプレックスが強いだけに,子どもたちには漢字を教えようとする風潮が強まっていますね。
口の動きですか…。
大きく口をあける母音が少ないということかな。
これは言語に違いより個人差のほうが大きいような気がしますが。