コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

春期研修会 3回目

2009-05-28 00:01:07 | ミニカウンセリング

 

前回(第2回)の報告日記のときに「逐語録検討は来週から」と書いていますが、あれは勘違い。
今週も実践中心です。

まずは分かち合い。
今週は先生がお仕事の都合でお休みだったので、世話役のSさんが進行してくださいます。
分かち合いの順番は、時には「会場に着いた順」であったり、「先生の隣の方から順番」であったりするのですが、今回は「話したい方から自由に」ということでした。
時間に余裕があるときはこの形がいいですね。
だれも口を開かない沈黙の時間も、いろいろ私の中では蠢くものがあって、ゆっくりそいつと向き合ってやることができます。
その上で「言語化してみたいな」という気持ちが現れたら、口にしてみる。
エンカウンターの妙味を味わうことができました。
しかも、それこそミニカンの実践が出来るくらいの話題を話される方もおられ、自然と話し手を大事にして聞かせてもらうところに意識が集中して行った気がします。

一通り口をひらいたら、ペアを決めて12分間交代のミニカウンセリング。
休憩を挟んで、ペアを変えてもう12分間ずつ。

最初に組んだ方から「長く経験しているだけあって、上手に聞いてもらっている」ということを言っていただきました。
私自身はいつまでたっても「上手く聞けているんだろうか」という部分で自信が持てず、さらに2年ほどブランクがあったのでこの言葉にむずがゆさと同時に驚きを感じました。
こうやって、自分では判らないところを相対的に評価していただく(しかも良いように)のはうれしいことです。
そういいながら、まあまだ自信がもてずにいるのも私らしいと言えば私らしいのですが。

前回の報告にも書いたのですが、今回はペアを組んだお二人とも、私の興味をそそられる話題でしたので、出来事を聞いていきたい気持ちもちらほら現れます。
しかし、そういう自分の気持ちを無理に操作しようとする心がなく、浮かんでくる欲望は欲望のままに遊ばせることで、無理なくクライエントさんの気持ちに沿うように聞けていたかなと思います。

逆にクライエントとなって話させてもらうときは、楽に話していました。
以前ですと、「これを話そう」というものを最初に出したら、途中で浮かんできた種々雑多な気持ちがあっても、それらを横において本筋の言葉を搾り出していた気がします。
しかし、最近はそこにこだわらず、その種々雑多なものも捕まえて、「あぁ、いまこんな言葉が浮かんできてます」と言語化することが出来ます。
その上で、最初の話に戻りたかったら戻るし、別の話題に流れていくならそのまま流れていくことが出来る。
これだけで、ずいぶん”楽”に話をしています。
そのためには、こういう”場”と聞いてくださる”相手”が整っていると言う前提でしょうけど。

最後の分かち合いで、別の方が言葉にされていたんですが「せかされない」(急がされない)という感覚がぴったり来ます。
自由に遊ばせてもらっている感じ。
なにを話してもOKな感じ。

こういう感覚で常にあらゆる方とコミュニケーションできれば素敵なんですが…
まぁ、なかなかそうならないと言うところの”葛藤”があるから、逆にミニカンの時の妙味が味わえるのかもしれません。