ひどいニュースが連日流れている。
そう、東京医科大学の入試にかかる「事件」である。まず、最初の仰天ニュースは「高級官僚の子息の裏口入学」であった。「今の時代、裏口入学があるんだ!」と思っていたら、その裏口も、官僚の子息だけでなく、色々なルートでの裏口があったとのこと。「これじゃ、東京医大の学生さんが、だれかれかまわず、全員裏口君と見られてしまい、かわいそうなことだ・・・」と心配していた。なんせ、「私は裏口じゃない!」って宣言しても、それが本当かどうかを証明する手段がない一方、裏口入学者が絶対存在すること自体はマスコミが連日放送し続けたのだからたまらない。実力で合格した人も、疑心暗鬼で見られてしまうことを心配していたのだ。
そんな中、「女性受験者を一律減点」というニュースと、「男性受験者を加点」というニュースが続けざまに報道されたのだ!
これじゃ、東京医科大の男性学生は「裏口入学していなくても、意図的に救済された実力未充足者」と勘ぐられてしまう。本来、点数が高かった女性を、意図せざる形で押しのけた男性受験生が「かなりの数」存在していることが報道されている。意図的に女子学生は3割以下に圧縮されたのだから。「俺は実力で合格したんだ!」って言っても、誰も、それを証明することはできない。ゆえに、疑いは永遠に晴れないのだ・・・
大学の学長や、理事長、あるいは、教授や先生と言った力のある人たちの暴走が、大学のブランドを貶める事件が多すぎる。なぜ、バレたら致命的な事件になることが想像できないのだろう。そんな先生に指導を受け、学んでいくことで、本当に社会に通用する人間に成長できるのか・・・アカデミックの村では糧を得ることなくお客様の立場でかかわってきたが、最近、本当に心配なことが多すぎて、事象を正視することが憚られてしまう。
東京医科大学の合格した者も、あるいは不正の「暴力」により不合格になった者も、全く報われない事件である。