日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

ユズとお別れ ■Twitter,7/12

2016-07-13 | ユズの話
先月終わり頃、愛猫とお別れしました。生前最後の姿。この頃からひと月半ほど、病の進行が早くてあっという間のお別れでした。猫のいない生活は何十年ぶりかで、キツいかなと覚悟してましたが、なんだか心が喪失感を意識するのを避けているみたいで、淡々と暮らしています。猫達にはたくさんの幸せをもらいました。ありがとう。またご縁があったらうちに来てね。

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6月に読んだ本

2016-07-10 | 本と漫画の話

2016年6月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1459ページ
ナイス数:118ナイス

沖縄の怖い話・参~カニハンダーの末路沖縄の怖い話・参~カニハンダーの末路
★4 『琉球怪談』シリーズとごっちゃになってたけど出版社が違ってた。内容的にはあまり区別つかないと思う。ユタやノロが生活と密着していて、キジムナーなどの妖怪?がわりと普通に受け入れられている土壌と、のんびりした語感の方言もあいまって、あまり恐怖感はなく、多くが“不思議な(奇妙な)体験談”といった印象。前に読んだ本では、沖縄戦にまつわる話もあり、そちらの方が元が悲惨な分怖さはあったと思うが、今回はそれはほとんどなかった。でも全体的に安定感があって面白い。
読了日:6月7日 著者:小原猛
 
重版出来! 2 (ビッグコミックス)
重版出来! 2 (ビッグコミックス)
★3.5 人気シリーズ作家・高畑先生の、ライバル誌からの引き抜き騒動、イケメンギャグ漫画家・成田メロンヌ先生打ち切りショック、電子書籍化にからむ往年の人気漫画家・牛露田獏と娘アユの転落人生など。漫画家と編集者の信頼関係も大事だし、周辺には出版に関わる様々な役割・職業の人々がいて、彼らの仕事も上手く噛み合ってこそ、作品が世に送り出される。製版て具体的にどういう事をしているのか初めて知った。大変だけど、職人魂があってかっこいい。仕事のために私生活が上手くいかないのは辛い。彼女が理解ある人と出会えて良かった。
読了日:6月14日 著者:松田奈緒子


重版出来! 4 (ビッグコミックス)
重版出来! 4 (ビッグコミックス)
★3.5 安井の勧めで原作・映像化付きの漫画化に挑む新人・東江が急な変更指示に振り回され追い詰められる。安井が仕事にドライになったのは、雑誌『FLOW』の廃刊がきっかけだった。中田伯の才能に触れ嫉妬する沼さんの焦りと葛藤。中田は自分の描く漫画に迷いがない。沼田は作品を理解してくれる編集者に出会えなかった不運もあったけど、自分の漫画を信じる事ができなかった。そこで諦めてぬるま湯に浸かって過ごしてしまった。そんな沼田の漫画を初見で理解してくれたのが中田というのはなんとも皮肉で苦しい。
読了日:6月14日 著者:松田奈緒子
 
MOE特別編集 エドワード・ゴーリーの優雅な秘密 (白泉社ムック)
MOE特別編集 エドワード・ゴーリーの優雅な秘密 (白泉社ムック)
★4 ゴーリー満喫。雑誌の特集などで既知の内容も多いけど、絵本だけでなく、装丁の仕事、バレエや演劇関連、自宅や周辺の生活周り、趣味や人柄など、内容が様々で、ボリュームたっぷりバランスよくまとまっていて、どの内容も興味深く読んだ。ゴーリー展、2年ほどかけて日本各地を巡回とあるけど、近隣の美術館に来ないかなぁ。行ってみたい!
読了日:6月19日 著者:
 
ブラウン神父の無垢なる事件簿 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ブラウン神父の無垢なる事件簿 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
★3 有名な「ブラウン神父」だけど、アンソロジーで1,2編読んだ程度なので、新訳版を機に読んでみた。
正直あまり好みではなく、途中でやめようかと思ったけどラスト2編で盛り返した。
『秘密の庭園』などトリックに関しては当時としては画期的で衝撃的だったろうと思う。でもストーリー運びやキャラクターがイマイチ。なぜ犯人に着目しトリックを解明したか、その推理の過程の描写がスッキリしない。回りくどい言い回しが多く、かといって論理的な説明は物足りなく、一足飛びに答え合わせだけして解決してしまっているというか。
 キャラクターとしては、人(特に異教徒や異人種)を見る目が厳しく、狭量に感じる。異教・異人=「好ましくない人物」かのような偏見(著者の?)が垣間見える。さすがに犯人と決めつけることはないが、印象が良くない。他の有名な名探偵達が型破りな変人揃いで、それが魅力的なのに比べ、神父という括りは不自由ではある。ただ神父関係なく、現代感覚ではこの人物像には共感しにくい(個人的感想)。相棒役も、当初は魅力的なキャラだったのに、途中からの探偵という設定が無意味。実質探偵役は神父なので、探偵らしい場面がなく、存在が霞んだ。
最後の2編は比較的面白かった。あまり宗教に絡まないからか、事件がすでに起きた状態から話が始まるからか、神父の心証や余計な先入観の入る余地が少なく、ミステリに集中している感じ。『折れた剣の看板』は、ある英雄譚に疑問を持ったブラウン神父とフランボーの対話だけで話が進むので、シンプルに論理立っていてドラマチックでもあった。『三つの凶器』も登場人物の話を順に聞いて謎が明らかになるスタンダードな流れで、真相も意外性と論理性が合致してスッキリした。
読了日:6月20日 著者:G・K・チェスタートン

 
沖縄の怖い話2
沖縄の怖い話2
★4 1,3作目を読んで、2が飛んでいたので。最近読んだ3より、神聖な場所を壊したりした祟りとか、戦争の名残とか、似非ユタとか、バリエーションも多く、起こる事象も恐怖感がより感じられる内容だった。「神ダーリ」(神憑り)になる話が幾つかあったけど、そういう血筋であっても、現代の親や当人は普通の人生を望むので、拒否して離れてもらうらしい。そのうちユタのような沖縄独特の風習?は廃れていきそうだ。ただ現世ではその宿命から外して貰えても、いずれ生まれ変わったら引き受けなければならないとか、来世に先送りしただけ…。
読了日:6月21日 著者:小原猛
 
岩合光昭写真集 岩合さんの好きなネコ
岩合光昭写真集 岩合さんの好きなネコ
★4 岩合さんが全国で出会った猫達の中でも、特に印象に残った子を集めた写真集。さすが、味のあるいい表情、いい動きの猫ばかり。1匹あたりのページ数は見開き〜数ページだけど、その分全国津々浦々の猫の暮らしが見えて楽しい。写真集や作品展で見覚えのある子もちらほらいて、「君はその地方の猫さんだったのか」という発見も。柴犬の足の間をすり抜ける姿がユニークで印象的だった「タマ」は、なんと地元福山の、鞆の浦の猫とワンコさんだった。
読了日:6月26日 著者:岩合光昭
 
幕末・明治の工芸―世界を魅了した日本の技と美
幕末・明治の工芸―世界を魅了した日本の技と美
★3.5 美術手帖の「超絶技巧」特集などで、この時期の工芸の凄さを知り、特に多く作品を収集している清水三年坂美術館を知った。本書はその収蔵品を紹介したもの。七宝、京薩摩(陶芸)、印籠、根付、刀装具、金工、蒔絵。とにかく細密でリアル。これだけのものを作る高度な技術、時間と根気、狂気を感じさせるほどの才能、などが凝縮していて、圧倒される。清水三年坂美術館、行ってみたいなぁ。
読了日:6月29日 著者:村田理如

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