日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

2019年8月に読んだ本

2019-09-03 | 本と漫画の話

9月です。
お盆過ぎてから雨が多い日々ですが、九州や四国のような深刻な被害はなく、梅雨のような感じです。
暑さが和らいでくれているのはありがたいです。

9/1には、今年は諦めていたマツダスタジアム観戦も叶いました。
なんとチケットが当たった方が、譲ってくださったのです!
試合には負けましたが、長野さんがスタメンで、不安視されていた先発・薮田も好投し、なかなか良かったです。


8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:2389
ナイス数:226

総特集 ヒグチユウコ ―指先から広がる魔法― (文藝別冊)総特集 ヒグチユウコ ―指先から広がる魔法― (文藝別冊)
★4 文藝春秋別冊。まるごとヒグチユウコ。表紙は文字まで手描きで描き下ろしやカラーページも多数、読み応えたっぷりだった。世田谷文学館の展示風景も載ってたけど、やはり神戸会場とは作品の設置状況がガラッと違う。文学館だからか、ガラスケース内展示が多いみたい。神戸では、ほぼガラスなしで見られたけど、天井が高いため肉眼ではよく見えない高さまで作品があった。壁に直筆のイラストも当然会場によって違うし、広島展か高知展も見に行きたくなってしまった…。(どちらも微妙に遠くて交通の便が悪い!)
読了日:08月05日 著者:ヒグチユウコ
 
俺、つしま 2
俺、つしま 2
★3.5 猫の日常漫画と見せかけて、濃いキャラだらけでシュールな雰囲気を纏った独特の猫漫画になってる。外猫が多いので、虫とかネズミとかワイルドな描写が多いのも一線を画す。おじいちゃん(女性)と同じく虫苦手なので、ちょっとゾワゾワする。今回はお向かいのタナカ姉妹のエピソードが特にユニークで良かった。そして、テルオー!つしまさんの過去話にしんみりしてたら、最後に不意打ちが!!つしまさん、そういうことかよ。みんな幸せで良かったよ。
読了日:08月05日 著者:おぷうの きょうだい
 
毎日こむぎねんど
毎日こむぎねんど
★4 「もうじき溶けきるバブ」をツイッターで見たことがある。日常の中の、何気なさすぎて見過ごしがちだけど、こうして形にされてみると確かに見たことあるもの、「わかるー!」っていう“アレ”を、こむぎねんどで再現してある。こういうミニチュアを作る場合、普通は形の整った物を作るところを、前述のバブとか「冷凍パスタのなぜか熱の通り過ぎる部分」とか「練り消しを伸ばすとできるフワフワのやつ」とか、「なぜソレを…?」というような瞬間を選ぶセンスがすごい。
読了日:08月05日 著者:しばたたかひろ
 
まっくらやみのまっくろ
まっくらやみのまっくろ
★3.5 《まっくろは なによりも まっくろで いったい じぶんが なんだか わからなかった》
ほとんど真っ黒に塗りつぶされた画面、でもエネルギーが満ちている。内側から湧いてくる力に転げまわり、ツノが生えて…。まっくろは何者なのか。終盤に判明する。地面に出てきた場面では、黒い画面が一転、鮮やかな色彩がドバーッと広がって目に飛び込んできて、色の洪水のよう。ミロコマチコさんの絵本はどれも力強くて生命力が爆発している。

読了日:08月11日 著者:ミロコ マチコ
 
能面女子の花子さん(5) (KCx)
能面女子の花子さん(5) (KCx)
★3.5 三郎以外の松田家との絡みが増えてきたけど、長男長女が個性ありつつも三郎ほど強引でないので、花子さんが楽しそうで良い。両親の馴れ初めも、この父にしてこの子(花子)ありだったんだなと納得。安定して面白かった。それにしても、クラスの人たち、いい加減に能面に慣れてもいいんじゃない?
読了日:08月12日 著者:織田 涼
 
おじさんはカワイイものがお好き。(1) (ポラリスCOMICS)
おじさんはカワイイものがお好き。(1) (ポラリスCOMICS)
★4 本屋さんに試し読みの小冊子があり、面白かったのでとりあえず1巻購入。可愛いもの好きな小路課長(イケおじ)の日常。周囲に可愛いもの好きをひた隠しにしているスリリングな毎日。好きな物を好きと言えないのが気の毒。せめて甥っ子くんが理解者になってくれたらなぁ。家でくらい自由に趣味を満喫してほしい。新しく知り合った河合さんは、分かち合える仲間になれるのだろうか?猫好き鳴戸さんはもう少し丸くなってくれたらいいのになぁ。近日中に2,3巻も買います。
読了日:08月12日 著者:ツトム
 
今昔百鬼拾遺 河童 (角川文庫)
今昔百鬼拾遺 河童 (角川文庫)
★3.5 男を狙った覗き魔事件、立て続けに発見された下半身を露出した水死体、河童の伝説、宝石の模造品にまつわる話。バラバラに見える事件や話が繋がっていく。夏休みで従姉妹の家に泊まりに来ていた美由紀、河童伝説を調査しに来た多々良、模造宝石の件を調べていた益田、益田に相談された敦子達も集結して、謎解きに奔走する。多々良先生がいい感じに引っ掻き回す。敦子が益田に対して態度が雑になってきているのが人間味が出てて笑った。確かに益田の話は要領を得ず(前は普通だったのに)イラッとした。
【以下ネタバレ】本編より薄い分、話はそれほど複雑ではなく、なんとなく全体図は見えていたけど、ラストの部分は少し意外で、動機や殺意は明確でないのに、静かに冷たい怒りが感じられた。一番の悪人にバチがあたらなかったのはちょっと悔しい。

読了日:08月15日 著者:京極 夏彦
 
今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)
今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)
★4 《偶然の邂逅で、美由紀と篠村美弥子は意気投合。美弥子から友人が高尾山で消息を絶ち、2ヶ月後別の山で発見された別人の遺体が、友人の衣服を身につけていた、と聞く。その謎に敦子も乗り出し調査を進めるうちに、事件はさらに不可解な様相を見せ始め》
3人ともタイプが違うけれど、現代的な感覚を持つ女性。そのやりとりが興味深かった。対峙するのは旧弊な価値観。真っ直ぐすぎる美弥子の正論→兄を彷彿とする敦子の論法→美由紀の演説で駄目押し。美由紀の啖呵に溜飲が下がった。それでもあのジジイには響いてなさそうなのが悔しいけど。

読了日:08月15日 著者:京極 夏彦
 
蛾売りおじさんのめくるめく蛾の世界
蛾売りおじさんのめくるめく蛾の世界
★4.5 刺繍でできた精巧な蛾のブローチ作品。表紙を見た時は普通に蛾の図鑑かと思った。餌にする果実や花などの植物、幼虫などの緻密なイラストとともに、図鑑のような解説も付いていて、ちゃんとモデルになった蛾の特色や生態も理解できるようになっている。こんな蛾もいるのか!とビックリするような見た目の蛾も。でもほとんどは国内に生息している蛾。羽根の繊細な刺繍はもちろん、胴体や脚などのモフモフ感もすごい。虫は苦手だけど、これは思わず見入ってしまった。「怖!」って避けてたけど、今後は少しだけ関心を持って見られるかも。
読了日:08月25日 著者:蛾売りおじさん
 
夏目友人帳 24 (花とゆめコミックス)
夏目友人帳 24 (花とゆめコミックス)
★4 この巻では、メインストーリーに大きな進展はなし。友人達との関係性の変化や、ちょっとした妖との交流が中心の、ほのぼの系でまとまっていた。悪い妖や悪意のある人達が登場しなかったので、心穏やかに読めた巻。特に三篠の話とオリガミの話は良かった。映画館の停電中の閑話休題的な話は、結局答え合わせはナシなのか…。ミステリファンとしては真相が気になる。 
《タキの兄は現実主義的で妖の存在を認めていない。そんな兄が実家に帰ってきたが、外出してばかり。避けられているのではとタキは気にするが『苦手なふたり』/田沼を訪ねてきた謎の男は「思い出の場所なのです」と毎日田沼を連れ出してあちこちを巡る『怪しき来訪者』/友人4人で名取主演の探偵映画を鑑賞中停電になった夏目達。暇つぶしに推理を始める『幕間探偵』/折紙の人形を拾った夏目。昨夜名前を返した妖の旅仲間で、連れが戻るまで保護することに『ビューティフルドリーマー』》

読了日:08月28日 著者:緑川ゆき
 
日めくり怪談
日めくり怪談
★3.5 一話が2〜3ページ。7/1〜8/31の2ヶ月間分の怪談。各話の扉が日めくりカレンダーのようなデザインになっていて、意味不明な言葉や教訓めいた謎の短文が付いていたりといかにも怪しいカレンダー風だし、時折ページに染みや手形、髪の毛が挟まったようなデザインになっていたりと、造本も凝っていて面白かった。怪談もストレートに怖がらせるタイプの話や、不思議な話不気味な話などがバランスよく混じり、全体的な怖さ指数としては高くないものの、一話一話がしっかりした完成度の話ばかりで楽しめた。
読了日:08月28日 著者:吉田 悠軌
 
別冊太陽240 あやしい絵本 (別冊太陽 日本のこころ 240)
別冊太陽240 あやしい絵本 (別冊太陽 日本のこころ 240)
★4 別冊太陽『こわい絵本』に続いて2016年に出ていたらしい。ニュアンスの異なる[奇しい][異しい][怪しい][妖しい]の4章に分けて紹介されている。シュール系、ホラー系、ファンタジー系など、バラエティ豊かでどれも読んでみたくなる絵本のオンパレード。京極夏彦×東雅夫の対談や宮部みゆきのインタビューなど読み物記事も豪華。
読了日:08月29日 著者:
 
おろろん おろろん
おろろん おろろん
★3.5 《おばけの親達は、“おろろん”(百鬼夜行?)に出かけてしまい、子供達はお留守番。いいなあ、私達もおろろんしたい。やろうやろう!と友達を集めて子供達だけでおろろんパレードに出発!》石黒さんのコワカワイイ絵柄がおばけの子供達にマッチ。親子セットの絵も可愛い。
読了日:08月31日 著者:石黒亜矢子

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