日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

2024年9月に読んだ本

2024-11-25 | 本と漫画の話
9月に読んだ本、上げるの忘れてた。
9月を上げていなかったのに、「10月のまとめ上げないと、もう11月が終わる!!」って焦ってた。
それくらいあっという間に月日が過ぎているのだ…。

 恐ろしい。

日付を修正すれば誤魔化せるけど、自戒も込めてこのまま上げることにします。


9月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2020
ナイス数:91

狐花 葉不見冥府路行狐花 葉不見冥府路行
★4 歌舞伎のために書き下ろされた作品。そのため、話もあまり複雑ではなく、厚みも比較的薄くて、読後の実感としては短編を読んだ時くらい(当社比ならぬ京極比で笑)。妖怪は出ないけど、巷説シリーズの中編一本分くらいかな。読みやすかった。京極堂の曾祖父・中禪寺洲齋登場。事件とは無関係の謎解き役ではなく、登場人物と関連性があるのが意外性があって驚いた。 
【あらすじ】作事奉行・上月監物の娘・雪乃は、墓参の際に見かける、真紅の彼岸花を染め付けた着物を纏う美しい顔の男に興味を惹かれていた。一方雪乃付きの女中・お葉は、男を見て顔色を変え、病みついてしまう。衰弱したお葉は、近江屋の娘・登紀と辰巳屋の娘・実祢に会いたいと願う。これを知った監物は、過去の悪行と何か関わりがあるのではと疑う。監物の側近・的場は、謎の解明のため武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋を招く。彼らの周囲に度々姿を現す謎の男、萩之介は、“この世に居るはずのない男”だったー。
読了日:09月03日 著者:京極 夏彦

 
猫と紳士のティールーム (4) (ゼノンコミックス)猫と紳士のティールーム (4) (ゼノンコミックス)
★3.5 男性客来店!常連さんの上司だったか。仕事以外で職場の人と会うのは確かにしんどい。気を使ってくれる良い上司だな。カップル(未満)客も、2人の関係性と会話が面白かった。ツッコミのような言葉は棘になることもあるので、受け取り手が全く意に介してなさそうなのが絶妙なバランス。アフタヌーンティー回では、瀧さんのお兄さんの会社にパワハラ疑惑?!きっちり厳しく報告、監査依頼をするところ、会社役員としても仕事のできる人だったんだろうな。姪っ子さんも登場。二人して蘊蓄語りを始めて、戸惑うキームン君が可愛かった。
眼鏡なし&厳しい表情の瀧さんの破壊力!(ちょっとインド映画の推しの面影を見た笑)
読了日:09月03日 著者:モリコロス


了巷説百物語了巷説百物語
★4 思ってた以上に重かった(物理)。1149ページ、約1kg。腕や肩、首をやられた笑。でも巷説シリーズオールスター総出演って感じで面白かった。ただ、馴染みのキャラが何人かやられて、しんどかった。序盤は藤兵衛が又市一味を探るため過去の事件にゆかりの場所や人物を辿っていて、この流れで又市を追い詰めちゃうのかと思いきや、疑念は解けて手を引く。しかし一旦関わってしまったために、大きな争いに巻き込まれてしまう。さらに中禅寺洲斎まで登場。アベンジャーズ状態。
敵はあまりにも強大で、悪人の背後や周りにも悪人がゾロゾロ。さぞかし悪い奴らだろうと思えば、思想や理想があり必ずしも悪事を目論んでいるとは限らない者もいる。しかし目的のためには犠牲を厭わない。黒幕も、辿り着いてみれば大して悪人然ともしていなかった。でもやってきたことは悪魔の所業でしかなく、あまりにも犠牲が多すぎた。やるせない。そして推しは今回もラストにチラッとだけ。シリーズ最終作でこれはちょっと寂しかったかな。
【あらすじ】下総国に暮らす狐狩りの名人・稲荷藤兵衛には、裏の渡世がある。嘘を見破り旧悪醜聞を暴き出すことから“洞観屋”と呼ばれていた。ある日、藤兵衛に依頼が持ち込まれる。老中首座・水野忠邦による大改革を妨害する者どもを炙り出してくれというのだ。敵は、妖物を操り衆生を惑わし、人心を恣にする者たちー。依頼を引き受け江戸に出た藤兵衛は、化け物遣い一味と遭遇する。やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、とある商家の憑き物落としに立ち会うこととなるがー。化け物遣い、最大にして最後の大仕事が幕を開ける!
読了日:09月12日 著者:京極 夏彦


おすしが あるひ たびにでた (MOEのえほん)おすしが あるひ たびにでた (MOEのえほん)
★4 『おすしがふくをかいにきた』の第2弾。おすしが、ふるさとの「おすシティ」を目指して旅に出て、道中山登りをしたり海に行ったり、雪山でスノボしたり、砂漠で探検したり、色々な場所で色々な体験をする。ミニチュアで“見立て”た情景が面白い。今回も、おじさんと芝犬に注目!だった。
読了日:09月16日 著者:田中達也


呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校 (ジャンプコミックス)呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校 (ジャンプコミックス)
★3.5 完結間近で、本編が最新話まで数十話ずつ段階的に無料開放されていた。この作品は、中盤から登場する乙骨憂太が主人公の、本編の前日譚。本編で言及されていた「百鬼夜行」を描いたエピソード。乙骨の過去が気になり電子版を購入した。本編で、この時五条先生が夏油を殺したとあったけど、ほとんど乙骨が倒したようなものでビックリした。里香ちゃん凄いな。本編の強敵・夏油は器だけで中身は別人だから、本物はこんな感じだったのか。 
《幼馴染の「里香」の呪霊に取り憑かれた乙骨が、呪術高専に編入し、戦い方や呪霊との向き合い方を学んで成長していく。一方高専を追放された呪詛師・夏油が不穏な動きを見せ…》本編では虎杖の先輩になる、真希、狗巻、パンダが同級生。まだ3人ともそこまで強者感がなくて高校生らしいし、友情が育まれていく様子が良かった。本編は虎杖が早々に離脱して単独行動になり、学校生活がほぼ描かれずに戦いに明け暮れていったから、こういうの欲しかったな。
読了日:09月17日 著者:芥見 下々


馬刺しが食べたい (ジャンプコミックス)馬刺しが食べたい (ジャンプコミックス)
★4 食べ物の絵を描く女子と強面偏食男子の友情?ストーリー。馬刺しが食べたくなった笑。1冊で完結なので展開に駆け足感はあったけど、その分まとまりも良く、面白かった《何気なく描いた「馬刺し」の絵が絵画展で大賞を取ってしまい、校内に飾られ「馬刺しの人」として知れ渡ってしまったかえで。その絵を周囲から恐れられている強面の竹内が見つめていた。後日竹内に呼び出されビビりながら会いにいくと、意外な依頼を受ける》 
恥ずかしい、もっとちゃんとした絵でバズりたかった、と後ろ向きだったかえでが、絵を褒められ感謝される体験を通して、自信をつけ、目標も見つける。家族思いで努力家な竹内も好感が持てる。2人の関係性を、安易に恋愛で落とさないのも良かった。/作画もユニーク。かえでは可愛い顔なのに、頻繁に二重顎の変顔になる。電子版だとかえでの作品が要所でカラーになっているのもインパクトがあった(紙の本もそうなっているかは不明)。
読了日:09月22日 著者:桜井 さよる


呪術廻戦 コミック 1-28巻セット呪術廻戦 コミック 1-28巻セット
★3.5 連載が完結間近となり、無料開放キャンペーンで読んだ。以前読んだ時は序盤で脱落したけど、再チャレンジ。無料にならない245話以降は課金して(定期購読1ヶ月分)最終話まで読了。「術式」やら「領域」やらの理屈が難解で直感的に理解できないのがちょっと苦痛だけど、スピード感がある展開なので、ややこしい所は気にしないで雰囲気だけ掴んで読み進めるようにして、なんとか付いていけた。以下ざっくりとした感想(ネタバレ注意) →
脹相が好きだな。やっぱりお兄ちゃんキャラに弱い/羂索の最期そんなんでいいんか?(困惑)/宿儺の最期≒無惨様/シリアス展開中にブッ込まれるギャグ展開(相撲とか漫才とか)の高低差がエグい。「一体何を読まされているんだ?」って宇宙猫になる。バトル漫画でもコミカルな展開はあるけど、基本日常回であって、戦いの真っ只中、しかもキャラが劇的な成長を遂げる場面や、強敵を倒す場面など、普通なら格好よく痺れる展開にするであろう、とんでもないタイミングで投入される。急にシュールな夢でも見始めたのかと思う。
→術式だの領域だの難解な世界観を構築し、エグいほどの鬱展開を見せつけておいて、突然重要な場面でアホみたいに外してくる。キャラによっては術式や存在自体がギャグ漫画みたいな、場違いでふざけてるとしか思えないようなのもいる。でもそれが効果的に使われてたりする。このセンスは唯一無二かもしれない。(好みは分かれそうだけど、ハマると癖になるのかも)

読了日:09月24日 著者:芥見下々

読書メーター

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2024年10月に読んだ本

2024-11-24 | 本と漫画の話

これをまとめている現在、すでに11月も後半に突入していて、もはや年末の雰囲気。
1年が早い早すぎる。


10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1074
ナイス数:70

もののけdiaryもののけdiary
★4 京極夏彦(文)石黒亜矢子(絵)で、『稲生物怪録』をベースにした物語絵本。次々と怪異が起きる家で30日を過ごした平太郎の話。何が起きても全く動じない豪胆な平太郎が、キリッとした美少年に描かれていて、なんか良い。怖がるでもなく、退治しようと意気がるでもなく、ただ迷惑してる感じが面白い。無視して寝てしまったりする。本の作りも凝っていて、右ページがさらに開いて、3ページ分の横長画面になるので、絵巻物の雰囲気が味わえる。漢字にはふりがながふってあるけど、文章自体は長めで文字も小さめ。 
3年生の姪っ子に見せると、1人で読めたし面白かったらしいです。
読了日:10月03日 著者:京極夏彦

 
病葉草紙病葉草紙
★3.5 真実を表沙汰にするには差し障りのある事件を『針聞書』(病は体の中で虫が悪さをすると考えられ、その治療法を記した書物)に出てくる虫になぞらえて解決する連作短編。京極堂でいう妖怪の役割を虫に置き換えた筋立て。
《隠居した父の代わりに長屋の差配をする藤介。店子の1人、本草学者の久瀬棠庵は、ほとんど外に出ず書物机の前から動かない。棠庵の生存確認のため様子を見に行くのが藤介の日課。長屋や周辺で起きた事件や厄介事について話すと、棠庵は原因は虫だと言いーー》 
長屋が舞台だからか、比較的ライトな話が多かった。棠庵は京極堂に似たところがあるけど、人の心の機微に疎い。心の動きを知識として知ってはいるが理解はしていない、まるでロボットのよう。言葉も額面通りにしか受け取らない。藤介は逆に人の顔色を読んで波風を立てないよう立ち回るタイプ。徐々に藤介が棠庵の癖のある人柄を理解していくのが分かって面白い。最終話はなんと藤介が問題を解決する。これは斬新だった。
読了日:10月15日 著者:京極 夏彦

 
折り紙キャッツ&ドッグス プレミアム折り紙キャッツ&ドッグス プレミアム
★4 Xで見かけた「つままれる猫」を作ってみたくて、図書館で借りた。どれもリアルで難易度高め。手始めに最初に出てくる「おすわりネコ」(難易度2)にチャレンジしたけど、これですら四苦八苦して、なんとか完成。目当ての「つままれにゃんこ」は難易度4なので怯んで、もう1つ難易度2の「白黒ネコ」にチャレンジするも、仕上げの手足の先でギブアップ。返却期限が来たので、つままれ猫はチャレンジすらできず終わった。いつかリベンジしたい。 
失敗の敗因は、一般的な折り紙(15×15cm)でやったことかな。折り方のページに、それぞれ推奨サイズが書いてあり、小さいものでも25cm四方、大きいものだと45cmの紙推奨だった。次は大きい紙を用意して挑みます。
読了日:10月20日 著者:山口 真

 
女の園の星 4 (フィールコミックス)女の園の星 4 (フィールコミックス)
★4 今回も笑った!特に先生たちが卒業アルバム用の写真を撮る話。真珠と肩パッドwww数学科の3人並んだところwwwあと眼鏡を買いに行く話。酔って買っちゃった星先生の予備の眼鏡、よくこれで出歩く気になったなwww、眼鏡店員として有能な古森さんのお兄さん(通りすがり)。お兄さん、仕事はちゃんとできそうなのに、なぜ無職なのだろうか。この話では中村先生が一番常識人に見えてくる。そういえば星先生は眼鏡買いそびれてたけど、買い直すまで、あの眼鏡で過ごしたのだろうか。
読了日:10月21日 著者:和山やま

 
葉っぱ切り絵いきものずかん葉っぱ切り絵いきものずかん
★4 葉っぱ切り絵の作品集。図鑑のように、海や森、水辺、空などのジャンルに分けて動物をモチーフにした物語風の葉っぱ切り絵を掲載している。まるで絵本の場面のような、可愛らしくてほっこりする絵柄で、癒される。細部は驚くほど緻密で繊細。繊細な細工の部分と葉っぱとして残された部分、大きく切り取られた空間などの構成やバランスがセンスあるなぁと思う。
先日念願の作品展にも行ってきたけど、やっぱり実物はさらに凄みがあった。簡単にポロッと折れちゃいそうな極細の線で繋がっていたりする。どれだけ集中力のいる作業だろうか。気が遠くなりそう。超絶技巧。
読了日:10月26日 著者:リト@葉っぱ切り絵

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