絵本ばかり、数だけは読んでる風。
1週間があっという間に過ぎ、そうなれば1ヶ月も矢のごとし、ただただ次の休みを待ちわびながら日にちが過ぎていく毎日です。
もっと時間を有効に使いたいなぁ、と、思うだけ。
5月の読書メーター
読んだ本の数:25
読んだページ数:2632
ナイス数:272
動物たちのしあわせの瞬間 BORN TO BE HAPPY
★3.5 タイトルから癒し系のライトなほのぼの写真集系かと思ったら、もっとちゃんと?してた。ナショナルジオグラフィック発行だけに、ドキュメンタリータッチというか、自然そのままの野生動物をとらえた写真集。アート色が強い。ただ弱肉強食とか重い写真はないので、心穏やかに眺めることができる。テーマごとにまとめられていて、「笑顔」とか「まどろむ」「慈しむ」「子どもたち」などは、かなり癒された。大判で写真もたっぷり。じっくり味わえる。
読了日:05月07日 著者:福田 幸広
ずるいねこのおはなし (ピーターラビットの絵本 20)
★3.5 《猫がネズミをお茶会に招待したけれど…》他の絵本よりラフなスケッチ風イラスト。お話も短めで、イソップ童話とかにありそうなシンプルな感じ。
読了日:05月07日 著者:ビアトリクス・ポター
こねこのトムのおはなし (ピーターラビットの絵本 4)
★4 《お客様を招待するために、子猫達におめかしさせたお母さん。そのまま外に出したばかりに、遊びたい盛りの子猫達は…》コミカルな話。いかにも「着せられてる感」のあるトムの姿など、笑ってしまう。
読了日:05月07日 著者:ビアトリクス・ポター
ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし (ピーターラビットの絵本 17)
★3.5 《カエルのフィッシャーどんは、友人達をもてなそうと釣りに出かけるが…》ご機嫌で出かけたのに、災難ばかりのフィッシャーどんに同情。ランチやディナーのメニューがちゃんと爬虫類仕様なのが、気持ち悪いやら素晴らしいやら。ポターの真面目に動物を描く姿勢が良いなあ。
読了日:05月07日 著者:ビアトリクス・ポター
こわいわるいうさぎのおはなし (ピーターラビットの絵本 6)
★4 《こわいわるいうさぎは、おとなしいいいうさぎのにんじんを奪い取り…》他の絵本よりお話が短くシンプルで、年少向け。でも絵はリアルで、しっかりウサギらしくて、それでいて動きは人間ぽさもあり、画力の凄さを感じる。鉄砲を持った男が登場して、まさかとハラハラしたけど、そこはちゃんと子ども向けになっていてホッとした。
読了日:05月07日 著者:ビアトリクス・ポター
野球+プラス! 2巻 (ヤングキングコミックス)
★4 スポニチに入社してカープ担当を目指す由右。新人1年目でオリンピックもあり、カープ優勝もあり、盛りだくさんな経験を積んで成長していく。スポーツ新聞の裏側が色々知れて面白かった。スコアラーやバッティングピッチャー、スカウトなど、野球を裏から支える人達の話も興味深い。カープ女子シリーズは人間関係がドロドロしたものが多くてそこが苦手だったけど、これは少なくて、お仕事漫画に近い。野球が多面的に描かれ、野球そのものの面白さが濃く感じられて一番好きかも。
巻末に『球場ラヴァーズ』のカープ優勝特別編もあり、「泣くわ こんなん」のページは、まさにあの時あのシーンを見た瞬間の全カープファンそのまんまだと思ったし、また蘇って泣いた。優勝以上に、あのシーンを見たというだけで、カープファンとして生きてきて良かったと思えるし、この先一生あれをおかずに飯が食えるくらいの出来事だった。今この時期のファンとしてはどん底な気分だけど、あれを思い出して踏ん張ろう。
読了日:05月08日 著者:石田 敦子
夜行
★3.5 《鞍馬の火祭見物に集まった昔の仲間。10年前の同じ祭りの夜、そのうちの一人の女性が失踪した。再び集まり始まる思い出話。それぞれが10年の間に体験した旅の話全てに、ある画家の連作「夜行」が関わっていた》
幻想的な作品。尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡、鞍馬。顔のない謎の女性が描かれた夜の風景。銅版画の濃密な闇の濃さが、小説全体をジワジワと侵食していくよう。好きな感じだけど、最後まで現実と幻想の境目が曖昧に収束する。もう少しだけ各エピソードの謎の部分や繋がりをはっきり明かしてくれる方が好み。
【以下ネタバレ感想】それぞれの体験談はかなり不可解で謎が謎のまま終わる。でも誰もそこに異議を唱えないまま次の人が語る。全員「こんな体験信じてもらえない」とおかしな部分を削ったり脚色して話していた?最終章でどれも「平凡な旅の思い出」と書かれているし。何がどこまで現実だったのか、みんなどの時点で“あっち側”に踏み込んでしまったのか、そして今は戻って来れてるのか…?一旦昼夜が反転し、「曙光」に照らされてはっきり見えてきたと思わせてからの、再暗転を食らう“やられた”感は良かった。でも謎が残ってモヤっとする〜!
読了日:05月08日 著者:森見 登美彦
ねこねこ日本史 (コンペイトウ書房)
★3.5 歴史上の登場人物が猫だったら。ゆるく歴史が学べる?漫画。猫だから気まぐれ、猫だから飽きる、猫だから結果オーライ、とグダグダに笑。史実の要所は外してないんだろうけど、どこまで本当か、逆に興味が出たりする?歴史を知るとっかかりにはなるかも。
読了日:05月08日 著者:そにし けんじ
三鬼 三島屋変調百物語四之続
★4.5 分厚さに怯んだけど、読み始めればそれだけたっぷり楽しめる、に変わる面白さ。シリーズ4冊目。掲載紙が違うので仕方ないけど、毎回挿絵が変わるのが残念。好みで言えば今回の挿絵は一番しっくり来なかった。いつも怖いのは分かりやすい怪異よりも、『迷いの旅籠』や『三鬼』のような人の心(普通の人だと思って接していたが実は狂った論理に取り憑かれていたり、過酷な生活で倫理感が麻痺したり)、平凡な善良な人の心が、悲しみや苦痛から逃れるために静かに狂っていく。悪意などないのに、悲劇が起こる。理不尽でやるせない。
【各話あらすじ】『迷いの旅籠』村で起きた怪異を語るよう遣わされた13歳のおつぎ。村の「行灯祭り」の後、次々亡者が戻ってきたという。/『食客ひだる神』評判の弁当屋「だるま屋」は、夏の間は休業し、頑なに注文を受けない。その理由とは。/『三鬼』山陰の小藩の元江戸家老が語る、若い不遇な時期、山中の貧しい村での3年間の番士の任期中に経験した怪異/『おくらさま』娘のまま心の成長を止めたような若作りの老婆が語りに現れた。若い頃は美人三姉妹として名を馳せたという実家の香具屋では「おくらさま」という神様を祀っていた。
読了日:05月09日 著者:宮部 みゆき
いしゃがよい (幼児絵本シリーズ)
★4 《山で赤ちゃんパンダを拾ったエンさん。ファンファンと名付けられたパンダは体が弱く、病気の度に山を2つ越えて医者通い》シンプルなお話だけど、泣けた。優しい世界。
読了日:05月15日 著者:さくら せかい
チェンチェンとクゥクゥ
★3 《パンダのチェンチェンは、食べ物を探しに隣の山へ出かけ、金色のサルに出会うが、近づくと逃げてしまった》『いしゃがよい』と比べると、シンプルすぎていたって普通のストーリーという感想。
読了日:05月15日 著者:さくら せかい
かもめたくはいびん (MOEのえほん)
★4.5 MOEで紹介されていて興味が出たので。《かもめ達の宅配便屋さんはいつも大忙し。配達員を探す店長の前に現れたのは…》絵はほのぼの可愛らしいし、動物達の表情もいいし、ストーリーもユーモアがあって、笑いのツボも押さえてあって、とても楽しかった! 面白くてニヤニヤしながら読んでしまった。同時に『たべてみたい!』も読んだけど、そっちも最高! この作者さんはこれからもずっと追いかけたい。
読了日:05月21日 著者:いしい ひろし
たべてみたい! (MOEのえほん)
★5 カピバラ好きなので、『かもめたくはいびん』と一緒に借りてみた。《おさるさんから、「白くて赤くて黄色くて、誰かと分けて食べると幸せになる“夢のような食べ物”」の話を聞いたカピバラのジョンくん。どうしても食べてみたくて、探しに行くことに》こっちも面白い!! かわいい、楽しい、笑える、読んでてニヤニヤが止まらない。すっかりこの作者さんのファンになりました。
読了日:05月21日 著者:いしいひろし
'80sガーリーデザインコレクション
3.5 サンリオを始めとするキャラクター文房具や雑誌の付録、おもちゃなど、いわゆる“ファンシーグッズ”のコレクションを紹介した本。80年代に小中学生だった世代には、めちゃくちゃ懐かしいと思う。もう記憶になかったキャラクターやグッズが色々出てきて、「うわー!こんなのあった!」「持ってた!」「集めてた!」とテンション上がる。同年代で読むと盛り上がる。当時の記憶も芋づる式に湧いてくる。個人的には、絆創膏(友達と交換するのが流行った)と、観光地にあったファンシーな絵柄の栞セットがすごく懐かしかった。
とにかくこの年代にあったかわいいものを集めた感じなので、内容自体は雑多で、分類も特にされてないのが見づらくはあるけど、眺めていれば色々記憶が刺激されるので十分楽しめる。
読了日:05月21日 著者:ゆかしなもん
小さな小さな魔女ピッキ
★3 これは何だか恐ろしい話。読んでいて背筋が冷たくゾッとした。《目に見えないほど小さな魔女ピッキは、くさりにつながれた犬や、ひどい目にあっているクマや、まいごの男の子の耳の中に入りこんでささやきます…「くさりをちぎるのよ」「悲しまないで」》最後は「めでたしめでたし」風に締めているけど、怖い。繋がれた犬、見世物のクマ、どちらもひと時解放されて、でも…。悲しくて不憫で読んでてつらい。「ピッキは天使ではなく、本物の魔女だったのです」そう、それはそうなんだ。善意などなかった。この上なく恐ろしい魔女!
読了日:05月21日 著者:トーン テレヘン
くしカツさんちは まんいんです (PHPわたしのえほん)
★3.5 やっぱりシュールで面白い。いきなり満員の状態からスタート笑。《くしカツさんの串には、なぜか一緒にネギやみたらし団子やきりたんぽが刺さっていて…》色んな事情で本来の串から離脱し、串カツさんの串に間借り状態のネギたち。『うどんのうーやん』のごとく、何でも受け入れる懐の深さはいいけど、串がカオス。間借り人?達は隣のメンツに「くさい」だの「ベトベトする」だの揉めてるし、君らもう少し遠慮というものをだな〜。串カツさんが大らかで良かったよ。
読了日:05月21日 著者:岡田よしたか
きょうはパーティーのひ (日本傑作絵本シリーズ)
★4 クネクネさんシリーズ3作目。次はパーマさんの番かと思ってたら、クネクネさんに戻った笑。《クネクネさんはパン屋さん。常連のブティックシマさんから、お店の7周年パーティに招待され、張り切ってお祝いのパンを焼き、お出かけ。ところが風が強くて…》風のせいで色々足止めを食いながら、パーティへ。キャラクターも展開もシュールで楽しい。今回一番の強キャラはカレー屋のカーンさん。腰やっちゃってるのに、そうくるか笑。
読了日:05月21日 著者:樋勝 朋巳
おかしなこともあるもんだ (PHPわたしのえほん)
★3.5 いしいひろしさんの絵本追っかけ。これもユーモラスではあったけど、既読の2冊と比べると、ちょっと話がおとなしくて地味だったかな。《オオカミがお茶を飲んでいると、裏庭でヒツジの泣く声が。わけを聞いてみると…》ほのぼの、優しい世界。
読了日:05月21日 著者:いしい ひろし
暗黒グリム童話集
★3.5 人気作家と人気画家のコラボ6作品。暗黒と言うだけあって、残酷だったり後味がわるかったり。『手なし娘』は絵面も話もシュール。『あめふらし』は残酷だけどお伽噺っぽく、怖さはない。『BB/PP』はエロ&スプラッタ。自業自得なので後味は悪くない。『ヘンゼルと〜』は逆に不運のスパイラルで誰も幸せにならなくて後味悪い。『ラプンツェル』は男達が最低すぎて。『赤ずきん』冒頭からシュールで、お伽噺っぼさもあり、狼が追いかけたり猟師達を撃退するシーンは面白かった。最後もシュールで煙に巻かれたけど。
【作品リスト】村田喜代子×酒井駒子「手なし娘協会」/長野まゆみ×田中健太郎「あめふらし」/松浦寿輝×及川賢治(100%オレンジ)「BB/PP」/多和田葉子×牧野千穂「ヘンゼルとグレーテル」/千早茜×宇野亞喜良「ラプンツェル」/穂村弘×ささめやゆき「赤ずきん」
読了日:05月23日 著者:多和田 葉子,長野 まゆみ,穂村 弘,千早 茜,村田 喜代子,松浦 寿輝,酒井 駒子,宇野 亞喜良,及川 賢治(100%オレンジ),田中 健太郎,牧野 千穂,ささめや ゆき
みんなのプロ野球川柳
★3.5 プロ野球あるあるから派生した投稿型プロ野球川柳。球団ごとにまとめてあるので、贔屓だけ読むもよし。他球団もある程度知っていると面白い。上位常連のチームより、下位チームの方が上手い自虐ネタが多くて面白いような気がする。パリーグはあまり詳しくないので、ピンとこないネタもあったけど、交流戦やWBCのおかげで多少知識もあり、大体は楽しめた。
読了日:05月23日 著者:カネシゲ タカシ,野球大喜利
鬼灯の冷徹(24) (モーニング KC)
★3.5 安定の面白さ。《閻魔庁に閻魔大王の孫や座敷童子など子供が集まって大騒ぎ。仕事にならないと鬼灯達は順に子守を始める『子供はマグマ』/強くなるため、強さの秘訣を尋ねて回ることにした芥子『強さとは』/罰ゲームで地獄でバンジーをすることになったミキマキ『鬼の冷や水』/無法地帯だった黄泉の時代、幼い鬼灯達の暮らしぶりは『自由時代』/亡者本人は真面目なのに、遺族が醜い遺産争い『金は六道の廻りもの』/お歳暮を選びたいシロは鬼灯に店を紹介してもらうことに『歳神様の年末ギフト』/地獄にもある『福袋』 /サタンのメイド候補を探してリリスと鬼灯はアメリカの幽霊屋敷へ『ゴースト・ドラフト』AIが魂を持ち始めてあの世に来たとしたら『デジタル亡者一号機は多分もうすぐ現れる』》
読了日:05月23日 著者:江口 夏実
ファット・キャット・アート ―デブ猫、名画を語る―
★3.5 ロシア人アーティストによるペットのデブ猫ツァラトゥストラを名画の中に紛れ込ませた作品集。猫の写真と、名画を合成し、最初から猫がそこにいたかのようなアートに仕上げてある。ポーズが妙にしっくりくる見事なものもあれば、ちょっと無理があったかな?というものもあるけど、猫好きは基本かわいけりゃ何でもいいのだ笑。おデブ猫なところも、いい味。大迫力のモフモフお腹が効果的でした。難を言えば、小さくてもいいから元になった名画も画像を載せて欲しかった。元の作品を知らないのもあったし、見比べる楽しみもあるので。
猫の名前が「ツァラトゥストラ」っていうのも素敵だ。今度猫を飼うことがあったら、こういうカッコイイ名前もいいな。さすがに日本人には「ツァラトゥストラ」は呼びにくいから、他の候補を考えなきゃだけど笑
読了日:05月27日 著者:スヴェトラーナ・ペトロヴァ
つかまるわけないだろ! (児童書)
★3.5 おっとこれはオチにビックリ。《足の速さが自慢のネズミ・ジェイクは、おじいさんネコのトムをはじめ、キツネなど強い動物からも次々と逃げおおせ、からかっては得意げ》トムとジェリーのような出だし。調子に乗ってるジェイクにちょっとムカつく。私は昔からトム派だったのだ。最後はお灸がキツかった、というか取り返しがつかなくなっちゃったね(苦笑)。
読了日:05月28日 著者:ティモシー ナップマン
パン どうぞ (講談社の創作絵本)
★4 『ケーキやけました』で魅了された彦坂有紀さんの版画絵本第1作目。「浮世絵」の手法で摺られた木版画ということで、技術がかなり高い! 版画ということはちゃんと分かるのに、質感や立体感のリアリティが凄い。こんがり感、生地のフワフワ感、デニッシュのサクサク感、カレーパンの衣のカリカリ感、レタスやトマトまで。大人の方が「コレ版画?!」と食いつくと思う。
読了日:05月28日 著者:彦坂 有紀,もりと いずみ
コロッケ できました (講談社の創作絵本)
★4 彦坂有紀さんの版画絵本3冊目。版画だからどことなく乾いた感じはする(みずみずしさやジューシー感は難しいのかも)のに、こんがり焼けた感じやカリッと揚がった感じとはとても相性がいいようで、とても美味しそう。コロッケサンドのパンの耳の辺りとか惚れ惚れする。これは絵本というか作品集。
読了日:05月28日 著者:彦坂 有紀,もりと いずみ
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