9月は電子版で購入した漫画をたくさん読みました。
保管場所がないので、徐々に電子版の購入比率が高くなってきてます。
紙の本の魅力は捨てがたいけど、既刊全巻買いとかになるとハードルが高いし、ちょっと気になる・読んでみたい、という感じの作品も、電子なら色々割引やポイントバックのキャンペーンが豊富で、手を出しやすいです。
相変わらず、手元に置きたい、紙で実物を持っておきたい、家族や周りの人にも読ませたい、と思う作品は、本屋さんで買うようにしてます。
9月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:3731
ナイス数:156
わいるどらいふっ! 2 身近な生きもの観察図鑑
★4 生き物の生態について、可愛いイラストの4コマ漫画+解説で知ることができる。里山など自然の多い場所だけでなく、市街地でも見られる身近な生き物も多く、昆虫や雑草まで幅広いので、今度見かけたらもっと観察してみよう、と思う。弱肉強食や絶滅危惧種、片や増え過ぎる問題など厳しい面も描かれている。虫やメダカなど、簡単な飼育の仕方まで載っていて、小学生くらいの子は特に楽しく読めそう。
プロローグの漫画は、冬眠から覚めたヒキガエルが、繁殖・産卵するため池を目指す話で、小動物スロープやアンダーパスが描かれている。こんな風に生き物に優しい都市作りが当たり前になるといいなぁ。
読了日:09月02日 著者:一日一種
EDNE (エドネ) (MOE BOOKS)
★3.5 ミヒャエル・エンデの『鏡の中の鏡』へのオマージュ作品。扉には「ミヒャエルとエドガー、ふたりのエンデに」とある。ミヒャエルは知っていたけど、エドガーはその父でシュルレアリスムの画家だと初めて知った。見開きで左右対称に見える絵に、詩的な言葉(『鏡の中の鏡』の引用?)が添えられている。絵が美しくて、絵本というより画集(ストーリーもないし)。左右の絵はどこか少しだけ違っていて、間違い探しのよう。
15番のページだけ違いが見つけられなかった。間違い探しの視点になると、近視眼的になり、純粋に作品として全体像を楽しむのが二の次になってしまう。そこは良し悪し。
ページ番号は表からだけど、作品の連番は裏表紙側から振ってあるので、どちらから読んでもいいのだろうか。
読了日:09月02日 著者:junaida
税金で買った本(3) (ヤンマガKCスペシャル)
★4 図書館お仕事漫画。石平君は本当探究心がある。打てば響くのが嬉しくて、早瀬丸さんや白井さんも色々教えたくなるんだろうな。
《昔借りた本を失くしたという利用者。調べてもそんな履歴はなかったが…/将来図書館で働きたいという中学生が職業体験に来た/石平は友人の山田に「モテる方法がわかる本」があるかと聞かれる/常連の竹中は弁償の延滞を繰り返す要注意人物/バイト代でスマホを買った石平は本を撮影しようとして止められ、複写のルールを教わる。雑誌の最新号を撮影していた利用者を思い出して/ 図書館で漫画を所蔵するか否か?について、会議で基準を決めることになったが、以前からこのことで意見が対立していた角野と梨原がいることから、他の職員は戦々恐々》
漫画は「子供が読む(ので粗雑に扱われやすい)、利用者が多い、ソフトカバー」と、物理的にも管理が難しいとか。地元の図書館はわりと漫画の蔵書が多い。有難いことなんだな。
読了日:09月03日 著者:系山 冏
デキる猫は今日も憂鬱(6) (ワイドKC)
★3.5 スーパーの店員仁科さんはバンドをやってて、才能のあるメンバーの陰で葛藤を抱えていた。そして汚部屋!喜んで清掃に燃える諭吉(笑)。幸来の家が綺麗になって退屈してたのか。/諭吉は仁科さんにも着ぐるみ認定だったっけか。もう普通にスーパーに馴染みすぎてて、一部の人にはデカい猫だとバレてるものだと思ってた。一応他人には全て着ぐるみを通してたんだっけ。
読了日:09月04日 著者:山田 ヒツジ
その本は
★3.5 《本好きな王様から、世界中を回って珍しい本についての話を集めてくるよう言われた二人の男。一年後戻った二人は、交代で王様に本の話を語った》
ほんの数行、1ページの他愛ない話もあれば、短編小説や絵本1冊にできそうな長さの話も。胸にずっしりくる話もいくつか。とにかく何でもアリって感じで、面白かった。そしてちょっと意外なエピローグ。王様なら庇ってくれたかもしれないな。二人は、結果的に新しく一冊の本を世に生み出すことになった。王様を喜ばせることができたなら、事実か創作かなんて、どちらでもいいじゃない。
読了日:09月06日 著者:ヨシタケシンスケ,又吉直樹
聖☆おにいさん(20) (モーニング KC)
★3.5 前巻で長編突入と前フリがあって心配してたけど、長編と言っても戦隊モノの映像制作をネタに、いつもみたいにドタバタする話が何話か続いただけだった。しかも1冊の半分くらいで終わって通常モードに戻ったので、心配するようなことはなく、ちゃんと面白かったし良かった。
ルシファーさんが相変わらずちょっと出てはいいところを掻っ攫っていく。地獄なのに超絶ホワイト企業じゃん!
読了日:09月07日 著者:中村 光
猫奥(5) (モーニング KC)
★4 新しい部屋子(猫嫌い)のとしに猫好きを打ち明けた滝山。少しずつ理解者が増えてきた。いずれは猫を飼えるようになる?!でもそうなると話が終わってしまうだろうか。/昔は花町とも仲が良い時代があったとは。しかも猫好きだと言っていたのに、忘れないでよ花町さん!/京から家慶の養女に来た精姫。実家で吉野ちゃんとそっくりな猫を飼っていたことから、姉小路に吉野ちゃんを譲ってほしいと頼む。猫にとっては迷惑なこと。悪気はないし諭せば分かってくれそうだけど、位が高いだけにはっきり言える人がいないのが悩ましい。/ 吉野ちゃんにそっくりな子猫が迷い込む。貰い手が決まらないと聞き、葛藤する滝山。今度こそ、猫を飼うか?!次巻が気になる!!
読了日:09月08日 著者:山村 東
雑貨店とある 1 (芳文社コミックス)
★4 こういう話大好き。のんびり楽天家の守澤店長と、ドライでしっかり者の高校生バイト越湖君が働く雑貨店「とある」。店長の作るスイーツが人気で、「“あの”チョコレートパフェ」とか「訳アリな丸ごと焼きりんご」とか、めちゃくちゃ美味しそう。店長の人柄と、美味しいスイーツに、悩みを抱えた人達が癒されて前を向けるようになる。エチゴ君も家庭が訳ありっぽいけど、これから明かされていくのかな。
読了日:09月09日 著者:上村五十鈴
雑貨店とある 2 (芳文社コミックス)
★4 エチゴ君に果たし状を出して来た子は、祖父同士が友人の剣道道場の子だった。エチゴ君は突然剣道を辞めて、バイトを始めたのか。まだまだ分からないことが多いけど、店長の側にいればきっと大丈夫だ。/自分を宇宙人だと思ってた男の子と友人の話、いいなぁ。お互い憧れ尊敬できる友達。大人になっても変わらないのが良い/なんと学祭ネタも!しおりちゃんのアイドル化計画は、たとえ本人の夢だったとしても、ちょっとやり方が強引で嫌だなぁ。本人はやる気になったみたいだからいいけど。
読了日:09月09日 著者:上村五十鈴
雑貨店とある 3 (芳文社コミックス)
★4 しおりちゃんのファンになったみどりとあかねの関係性がすごく良い!あかねくんはザ・オタクって感じだけど、自分をしっかり持っててブレなくて辛辣だけど優しい。/エチゴ君の亡くなったおじいさんにそっくりな人が来店。びっくりするほど取り乱すエチゴ君。母親とは少し距離を感じるし、おじいさんが心の拠所だったのかな。一体どんな家庭環境なんだろう。弟が体が弱く、親がそっちに付きっきりで、我儘とか言わない(心を抑制した)子になったのかな。唯一甘えられる人を亡くして、おじいさん=剣道だったから剣道もできなくなった? →一瞬とはいえ喪失する感で死がよぎるほどの強い愛着を父母よりおじいさんに持っていそうなエチゴ君。弟は弟で自分だけ似てなくて血縁がないんじゃないかと思っている。家族仲が悪いわけではなさそうなのに、複雑な家庭だな。
読了日:09月09日 著者:上村五十鈴
雑貨店とある 4 (芳文社コミックス)
★4 加持君とエチゴ君の剣道道場での思い出話。鮫島先輩のやったことはリンチじゃん。これをあっさり水に流す加持君のメンタルすごいな。何事もなかったかのような鮫島先輩も謎。イチ君のエチゴ君への執着もヤバい。この漫画、メンタルおばけとヤンデレ率が高いな。/しおりとミソラの関係性はモヤる。何をしても結局ミソラが目立って、毎回しおりが惨めな思いをしてる。ミソラもそれは分かってるくせに。しおりが乗せられやすくて打たれ強いからって、傷つけていいわけない。しおりの反応を面白がっておもちゃにしているように感じる。
読了日:09月09日 著者:上村五十鈴
かわいい禅画
★4 禅画の中でも「かわいい」に注目して、特に白隠と仙厓の作品を紹介した本。とにかくゆるい!線も伸び伸びゆるく、表情や造形もゆるい!そのゆるさがたまらなく面白い。特に仙厓の作品はゆるキャラに通じるかわいさ。表情につられて笑ってしまう。白隠は動物などかわいいのも少しあるけど、ちょっとまだ逸脱した感じが少ないかな。真面目さが感じられるというか。ということで仙厓が好きです。
白隠のお多福の絵は見覚えがあると思ったら、某お寺で見たやつだった。「個人蔵」になってるけど、お寺じゃなく個人で所有してるってことなのか。珍しいな。
読了日:09月13日 著者:矢島 新
5分でわかれ!印象派
★4 印象派が生まれた時代背景や流れ、画家達の人生、関係性などが四コマで描かれていて、とても面白いしわかりやすい。ザ・金持ちのボンボン・マネ、甘え上手な浪費家モネ、苦労人でお人好しなルノワール、偏屈なドガ、早すぎた天才セザンヌ、メンヘラなゴッホetc.嘘みたいな裏話も色々。それぞれの人柄を知った上で作品を見ると、また印象が違ってくる。あまり好きではなかった印象派だけど、今後はもうちょっと関心を持って見てみようと思う。絵画にあまり興味がない人が読んでも、キャラが濃いから面白いはず。おススメ。
読了日:09月18日 著者:須谷 明
能面女子の花子さん(8) (KCx)
★3.5 花子さん2年生に進級。担任が変わった場合のため北山先生による能のレクチャーが行われた結果、他の先生までやたら能に詳しくなってて怯える花子さん(笑)でも結果的に担任も変わらず、クラスのメンバーも大きな変更なし。/花子さんの誕生日に大金を振り込んでくるさぶちゃん怖。/新入生のナナミちゃんとか漫研の坂本君とか生徒会の宮崎先輩とかキャラがやたら濃い。家庭科部の榊原先輩や学級委員の三浦さんも、本来は普通の人なのに思考が暴走するし、花子さんより周りの方がぶっ飛んだヤバい人だらけだな。
香穂ちゃんは片想いのままのケンちゃんをたきつけようとするし、ケンちゃんもその気になったり、三郎さんも仲を進展させようと動く気配、と思ったら、次巻で完結か。どちらかを選ぶとかそんな話にはなりそうもない気がするけど。花子さんの素顔が出るかどうかも気になる。
読了日:09月19日 著者:織田 涼
わいるどらいふっ! 身近な生きもの観察図鑑
★3.5 生き物の生態についてわかりやすく面白く解説してくれる四コマ漫画。2巻から先に読んだけど問題なし。1巻の方が人間(観察する人間目線)が多く出てきたかな。好みとしては人間の出番は少なくて2巻みたいに動物達がやりとりしてる方がいいな。
読了日:09月19日 著者:一日一種
高橋留美子傑作短編集 (1) (るーみっくわーるど)
★3.5 子供の頃高橋留美子にはまって読んでたのが懐かしくなって電子版を購入。SFギャグ漫画中心。うる星やつらやめぞん一刻の原型になってそうな展開やキャラがチラホラあったりして、今読んでもあんまり古びてないし面白い。「ゴールド・ビンガー」だけは、酷い親で後味悪いな…。
読了日:09月20日 著者:高橋 留美子
高橋留美子傑作短編集 (2) (るーみっくわーるど)
★4 当時を思い出して電子版購入。2はシリアスなSFやホラー多め。「炎トリッパー」は特に好きだった。今読んでも秀逸。タイムトラベルものを短編でこれだけスッキリ描くって本当すごい。「闇をかける眼差し」「笑う標的」「忘れて眠れ」も好き。高橋留美子といえばドタバタギャグのイメージだけど、ホラーも大好きだ。笑いと恐怖は紙一重とか表裏一体と思ってて、私がどっちも好きなのは、この辺りが源流なのかもしれない。
読了日:09月20日 著者:高橋 留美子
人魚の森: 高橋留美子 人魚シリーズ 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
★4 懐かしの人魚シリーズを電子版で購入。やっぱり面白い。人魚を食べて不老不死になった湧太が、様々な時代・土地を渡り歩く連作短編。湧太と真魚の出会いを描いた「人魚は笑わない」、海賊衆との戦いを描いた「闘魚の里」、旧家の姉妹の確執を描いた「人魚の森」。人魚と、人魚に関わって人生を狂わせた人間の狂気にゾッとする。特に表題作が好き。人魚の隠し場所を探していた真の目的と結末が悲しい。
読了日:09月20日 著者:高橋 留美子
人魚の傷: 高橋留美子 人魚シリーズ 2 (少年サンデーコミックススペシャル)
★3.5 人魚シリーズ2作目。1作目しか読んだことなかったので初見。《大眼(まなこ)と呼ばれる怪物の悲哀「夢の終わり」、湧太を待ちながら死んだはずの女が生きていた「約束の明日」、2年前電車で乗り合わせた子供に再会すると、母親が生き返ったという噂が「人魚の傷」》愛する人を怪物にして手元に置く英二郎は、エゴと欲の塊だった。同じ不老不死でも子供のまま成長しないのはかなりしんどい。何百年も生きて心が怪物になってしまった。
読了日:09月22日 著者:高橋 留美子
夜叉の瞳 (少年サンデーコミックススペシャル―高橋留美子人魚シリーズ 3)
★3.5 人魚シリーズ3作目。《人魚の見世物で生計を立てる父娘。娘は不老不死のようだが人魚を食べたわけではなかった「舎利姫」、窓辺に座る女の人形、死んだはずの男が何度も現れる、と噂のお化け屋敷「夜叉の瞳」、誘拐されたという子供を助けた二人。子供が“うちの薬”を飲むと傷が消えた「最後の顔」》
反魂の術で蘇った者は生きていると言えるのか/元々のサイコパスが不死になると危険すぎる/我が子への執着心と思いきや、大人になった実の子には関心がないのが恐ろしい。 →三冊で一応完結みたいだけど、湧太の目的は果たされないまま。真魚と出会って孤独な旅ではなくなったから、果てしない年月も寂しくはないのが救いかな。過去に読んだ思い入れもあるのかもしれないけど、一冊目の3作品が一番好き。
読了日:09月22日 著者:高橋 留美子
税金で買った本(4) (ヤンマガKCスペシャル)
★4 漫画を所蔵するか否か?の会議は、思ったより穏便に終わった。ちゃんと話せば落とし所はある。馬が合わないという先入観で、話が悪い方に受け取られ、ややこしくなるんだな。/延長できない本を一旦返してすぐ借りちゃダメなのか?という話。やりたくなっちゃうのは分かる。なぜダメなのか?なるほどね〜/借りた人と失くした人、どちらが弁償するかで揉める+弁償済みの本が後から出てきたらややこしい。/ぬいぐるみのお泊まり会。最近の図書館の流行り。写真撮るの楽しそうだな〜。/→以前失くした本を弁償した鈴木さんが、また本を汚したから弁償すると言う。修復可能なので弁償不要と言っても納得しない。:母親が毒(その親から連鎖)だったのか。ちょっと重かった。/教えたがりの利用者に拘束される早瀬丸。石平君はナメられすぎと言うが:早瀬丸さんも教えたがり。説法(レファレンス)モードになった早瀬丸さんが面白かった/トイレで着替え別人になりすましてまた予約し、同じ本を繰り返し借りる女の子。目的は?:石平君名推理!家族のカードを使って借りちゃうとか、ルールの抜け道は色々あって、図書館も大変だなぁ。/→中学校の図書館の司書さん、石平君を偏見で見ない。いい人に出会えたなぁ。/石平君は、どんな相手でも臆さず、疑問に感じることがあればすぐ聞く。失礼だろうがお構いなしで、態度は悪いけど、純粋に聞いてるのが伝わるからか、相手もつられて話をする。それで問題が解決できたりする。職員は立場上強く出られないから(白井君は除く)、案外石平君のような態度だと、相手も気勢を削がれるんだろうな。立場なんて関係ないという石平君の行動は、大人には痛快に映る。
読了日:09月26日 著者:系山 冏
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