1月は仕事が忙しく、毎日疲れてる状態でした。
そんな中、昨年映画を観てドはまりした妹経由で、遅ればせながら『鬼滅の刃』にはまりました。
「観て!」と映画館に連行され、全巻大人買いした漫画を「読んで!」と貸し出され、鑑賞・読了後も「面白かった」とは思ったのですが、その時点では「誰が好き?」と聞かれても「強いて言えば○○とか△△かなぁ」くらいでした。
ところが、その後も妹と姪っ子(元々遡れば、姪っ子→妹→母&私)の熱狂に巻き込まれるうち、グッズを分けてくれたりして(全員見事に推しキャラが被ってないので(煉獄さんは別格で全員好き笑)、ガチャなど何が出るか分からないグッズで私の好きなキャラが出るとくれたりする)、どんどん好きが補強され、今更ながら何十年ぶりかのオタク状態になりつつあります。
何か熱中できる好きなことがあると、元気が出る、頑張れる、日常に張りあいが出る、と言いますが、確かに疲れてても、ストレスが発散できます。
コロナで外出できなくて、美術展などにも行けなくて、楽しみが無かったのが、ちょっと埋め合わせできている気がします。
1月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:2527
ナイス数:318
迷子の魂
★3.5 大人向けの絵本。哲学的。
《忙しく働く男。ある日自分の名前すら忘れてしまう。医者に「魂が置き去りにされて迷子になっている。どこかに身を落ち着けて魂が追いつくのを待つべき」と告げられた男は、小さなコテージを見つけ、そこへ腰掛けて待つことにした》
ひたすら何もせずに待つ男。意味があるようなないような、でも美しい、詩的な絵が続く。半透明の紙のページがあったりして、それも意味深。せわしい世の中、こんな風に立ち止まることができたらいいんだろうけど、現実は…と考えて、むしろしんどく感じてしまった。 絵や本の作りは凝ってて好き。
読了日:01月02日 著者:オルガ トカルチュク
重版出来! (15) (ビッグコミックス)
★3.5 新しい編集長・相川が就任。強引でパワハラ気味。「作家はああやって躾けるものだ」と語り、作家も編集者もコントロールしようとする。中田伯が精神を病んで休載中のピーヴも独断で再開を発表し、五百旗頭とも対立。編集部はピリピリ。どうなることかと思ったら、不正発覚で退場…。新体制はまさかの五百旗頭さんが編集長に!と怒涛の展開だった。相川に恩があり洗脳状態だった武見も、目を覚ます。高畑先生がきっかけを作ったけど、この人お調子者そうで、割といつもいいこと言う。ちゃんと信念があるんだな。
読了日:01月04日 著者:松田 奈緒子
いやよいやよも旅のうち (集英社文庫)
★3.5 「旅人」の要素は一つもない、という著者が、嫌々旅に連れ出されて色々体験する紀行エッセイ。嫌々とはいえ、持ち前のユーモラスな文体で面白く描かれているので、楽しかった。絶叫マシンに乗ったり、樹海探検したり、シュノーケリングしたりと、結構体を張った体験も、本当に嫌々(笑)ながら挑戦していて、仕事でなければしなかったであろう経験を色々しているのは、同じタイプの人間として羨ましくもあった。
編集の元祖K嬢は、問答無用って感じで色々計画してたけど、いくら「いやよ旅」とはいえ、20年ぶりの自転車とか絶叫マシンで首を傷めた後とか、洞窟探検のコース選定とか、年齢的に危なそうだったりキツそうな事は配慮して…と著者と同年代として思った。若いとそこまでキツイと思わないんだろうけど、本当に無理な時あるからね…。
【旅先】北海道(札幌・恵庭)、山梨(富士急・青木ヶ原樹海)、岩手(花巻・遠野・盛岡)、三重(伊勢神宮)、香川(高松・こんぴらさん)、沖縄(那覇)
読了日:01月14日 著者:北大路 公子
警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫 (KITORA)
★3.5 尾道市立美術館の警備員さんと猫のケンちゃんゴッちゃんの攻防が漫画に!にごたろさんの猫漫画のファンなので、嬉しいコラボ。思ったより漫画は少なめ、写真が多め(半々くらい)。あっという間に読めてしまったけど、写真も可愛いので良しとする。漫画も写真もフルカラー。漫画は短編ストーリー漫画と横長の4コマが少し。猫達があの手この手で美術館に入ろうとする4コマが特にユーモラスで良かったので、これはもう少しボリューム感のあるページ数で読みたかったな。尾道の雰囲気がよく出てて、ほんわかと温かい気持ちで読了。
尾道市立美術館には年1,2回は行くので、ケンちゃんには何度も会ってるけど、ゴッちゃんには会えなかったなぁ。テリトリーが違ってたんだな。/初版限定?ゴマビエお札も可愛かった。
読了日:01月16日 著者:にごたろ
怪物園 (福音館の単行本)
★4 著者のこれまでの作品は、絵が語っていてストーリー自体はほとんどない絵本だったので、今回もそうだと思っていたら、ちゃんと物語になっていた。怪物達は恐ろしい姿をしているように見えて、可愛らしさも感じる造形で、これが最後に効いてくる。絵もストーリーも好き。
《古の時代から沢山の怪物達を乗せて旅をしてきた怪物園。ある夜、うっかり玄関口を開けたままウトウトしている間に、怪物達が外に抜け出してしまう。街の通りを行進する怪物に人々は驚いて家の中に逃げ込む。外で遊べなくなった子供達は…》
他の皆さんの感想を読むと、コロナ禍を思い浮かべた人が多いみたいで、全く思いつかなかったので、そういう読み方もあるのかと驚いた。普通に怪物かわいいなと思ってた。子供にはそうと悟らせないで読めるように、怪物を可愛らしくしたりして直截な表現を避けてぼかしてあるのかな。
読了日:01月17日 著者:junaida
デキる猫は今日も憂鬱(4) (ワイドKC)
★3.5 諭吉のスキルがグングン上がってて天井知らず!電子マネー決済にも対応、トランプやオセロなどのゲームにも強く、ぬいぐるみの服も縫えて、挙句には毛糸を草木染めするところから手作りのセーターを編む!幼少期の諭吉が家事を身につけていく過程も少しずつ明かされているけど、普段お喋りしない諭吉が回想の中では雄弁にものを考えているのが分かる。てことは、普段から心の声では「全く手のかかる飼い主だ!」とか言ってるんだろうな笑。UMYU-Sea!のゴマフちゃんアイドルの鑑!いつか諭吉も会えたらいいのにな。
読了日:01月19日 著者:山田 ヒツジ
おじさまと猫(6) (ガンガンコミックス pixiv)
★3.5 ふくまる迷子騒動後、一難去ってまた一難。森山先生のライブ当日、他のメンバーがバックレ!おじさま達がステージに上がって演奏し成功させる。このライブが後に様々な影響を及ぼす。森山先生はおじさまを巻き込んだ事に悩んだり寝込んだり。森山先生の弟との確執やら、おじさまをライバル視するジョフロワの登場やら、次から次へと難問が。でもこの漫画、話が重くなりそうなトラブルを長々と引っ張らず、割とサクサク解決してしまうので、暗くなりすぎず読みやすい。猫漫画でもあるんだから、シリアスになりすぎる必要はないんだよね。
読了日:01月19日 著者:桜井海
ビブリオ漫画文庫 (ちくま文庫 や 50-1)
★3.5 本をテーマにした漫画のアンソロジー。SF、ファンタジー、ホラー、幻想的なのや実録っぽいの、バラエティに富んでて興味深かった。本は本でも古本屋が多いのは、その方が色々と雰囲気が出るからかな。古い作品が多くて、今の整った綺麗な線の漫画に比べると、画面がごちゃごちゃしてたり稚拙な絵柄だったり古臭い絵面に見えるのも、古本屋が舞台だったりすると、違和感が少なく、味になる感じ。テーマと相性が良かった。
読了日:01月19日 著者:
夜廻り猫(7) (ワイドKC)
★4 少しのほっこりと、たっぷりの切なさ。後半にはコロナの話も。貧困や孤独、心の貧しさ、世の中に生き辛い思いを抱える人がどんどん増えているのが反映されてて、読んでて苦しくなることも。ほんのちょっとの優しさ、温かさで、ひとときの幸福感が得られたとしても、明日からはまた変わらない辛い日が続くと思うと…。現実の酷さに押しつぶされそう。もう少し救われる話が増えたらいいなぁ…。
読了日:01月20日 著者:深谷 かほる
百姓貴族 (6) 通常版 (ウィングス・コミックス)
★3.5 父上の怪我(半年の間に4回もICUのお世話になるお父上…)、労働力の高齢化のため、荒川農園は乳牛を廃止。寂しいのかと思いきや、逆に生き生きしちゃうご両親達が逞しい。北海道の地震の事とか、スポーツ筋肉と農筋の違いとか、農家の犬の話とか、今回もリアルな農家の(酪農家ではなくなっちゃったのか…)話が満載で面白かった。
読了日:01月20日 著者:荒川 弘
サンカクさん
★3.5 《サンカクさんはシカクさんにイタズラしようと会いに行く。シカクさんの家に着いたサンカクさんはシカクさんが苦手なヘビの真似をして脅かす。怒ったシカクさんは…》
結果オーライだったのかな。『シカクさん』でも結果オーライなオチだったけど、わりと平和な流れだった。一方サンカクさんはちょっとやんちゃで自己中。シカクさんが振り回されてたなぁ。両方シカクさんがちょっと困った事になるけど、相手によって人間関係がこれだけ違う、というのが分かりやすいかも。
読了日:01月24日 著者:マック・バーネット
マンマルさん
★3.5 《サンカクさん、シカクさんとかくれんぼをすることに。「滝の裏は真っ暗で危ないから隠れるの禁止」というルールを破ってサンカクさんが滝の裏へ。仕方なく探しに行ったマンマルさん》
今回もサンカクさんがやらかす。こういうキャラなんだな。ちょっと面倒くさい友達。怖い目にあったのに懲りてないあたりも、何だかモヤっとする。でも実際こういう友達もいて、なんだかんだ仲良くやるのが現実。それにしても、暗闇にいたのは何だったんだろうなぁ。
読了日:01月24日 著者:マック・バーネット
まるごと 腐女子のつづ井さん (文春文庫)
★4 『腐女子のつづ井さん』全3巻が1冊の文庫本に。1,2巻は既読、3巻の分は初見。まとめて読むとまた楽しい。オタク友達とのやり取りが本当に楽しそうで羨ましい。ふざけた遊びも本気で乗ってくれる。とんでもない妄想や解釈の相違にも、引いた時はちゃんと引いたことを表明しつつ、否定はしないで受け止めてくれる。初対面のメンバーも含めて「前世からの友人だと思ってるから」とか言えちゃう信頼感。腐女子とかオタクとか関係なく、こんな友達がいるのは人生の宝だと思う。自分もそこにいて話聞いてるくらいの感覚で読めるのが楽しい。
読了日:01月25日 著者:つづ井
ペリリュー ―楽園のゲルニカ― 9 (ヤングアニマルコミックス)
★4 《投降に失敗した吉敷と田丸は監禁される。2人と話をしに来た入来が米兵に見つかり、英語の話せる入来は終戦を知るが、兄を日本兵に殺された米兵に刺されてしまう。一方、吉敷達の投降を知った小杉伍長。元部下を通じ大量の酒を差し入れるが、それは吉敷達に再びチャンスを与えるための作戦だった》
入来さん…。「俺たちもあんたらと同じなんだ」最期の必死の言葉がつらい。潜伏している間にも次々仲間が死んでいく。終戦後に落命した人は、本来死なずに済んだ人達。うまく立ち回っていた小杉伍長ですら、台風で負傷し限界か。今度こそ。
読了日:01月29日 著者:武田 一義
古本屋台 (書籍扱いコミック)
★3.5 『ビブリオ漫画文庫』に載っていて興味を引いたので。夜更けになるとどこからともなく現れる「古本屋台」。幅広いジャンルの珍本稀覯本を取り揃え、1杯限りの白波のお湯割100円サービス。「ウチは飲み屋じゃないんだから」が口癖の寡黙なオヤジさんがいい味。気まぐれに居処を変え、話題になって物珍しさの客が増えたりすると姿を消してしまう。小さな屋台に厳選されているであろうに、常連に絵本好きな女性がいるのがまた。一体どんな本が置いてあるのか、本当にあったら覗いてみたい。
読了日:01月29日 著者:Q.B.B.,久住 昌之
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