恐ろしい。
日付を修正すれば誤魔化せるけど、自戒も込めてこのまま上げることにします。
9月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2020
ナイス数:91
狐花 葉不見冥府路行
★4 歌舞伎のために書き下ろされた作品。そのため、話もあまり複雑ではなく、厚みも比較的薄くて、読後の実感としては短編を読んだ時くらい(当社比ならぬ京極比で笑)。妖怪は出ないけど、巷説シリーズの中編一本分くらいかな。読みやすかった。京極堂の曾祖父・中禪寺洲齋登場。事件とは無関係の謎解き役ではなく、登場人物と関連性があるのが意外性があって驚いた。
【あらすじ】作事奉行・上月監物の娘・雪乃は、墓参の際に見かける、真紅の彼岸花を染め付けた着物を纏う美しい顔の男に興味を惹かれていた。一方雪乃付きの女中・お葉は、男を見て顔色を変え、病みついてしまう。衰弱したお葉は、近江屋の娘・登紀と辰巳屋の娘・実祢に会いたいと願う。これを知った監物は、過去の悪行と何か関わりがあるのではと疑う。監物の側近・的場は、謎の解明のため武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋を招く。彼らの周囲に度々姿を現す謎の男、萩之介は、“この世に居るはずのない男”だったー。
読了日:09月03日 著者:京極 夏彦
猫と紳士のティールーム (4) (ゼノンコミックス)
★3.5 男性客来店!常連さんの上司だったか。仕事以外で職場の人と会うのは確かにしんどい。気を使ってくれる良い上司だな。カップル(未満)客も、2人の関係性と会話が面白かった。ツッコミのような言葉は棘になることもあるので、受け取り手が全く意に介してなさそうなのが絶妙なバランス。アフタヌーンティー回では、瀧さんのお兄さんの会社にパワハラ疑惑?!きっちり厳しく報告、監査依頼をするところ、会社役員としても仕事のできる人だったんだろうな。姪っ子さんも登場。二人して蘊蓄語りを始めて、戸惑うキームン君が可愛かった。
眼鏡なし&厳しい表情の瀧さんの破壊力!(ちょっとインド映画の推しの面影を見た笑)
読了日:09月03日 著者:モリコロス
了巷説百物語
★4 思ってた以上に重かった(物理)。1149ページ、約1kg。腕や肩、首をやられた笑。でも巷説シリーズオールスター総出演って感じで面白かった。ただ、馴染みのキャラが何人かやられて、しんどかった。序盤は藤兵衛が又市一味を探るため過去の事件にゆかりの場所や人物を辿っていて、この流れで又市を追い詰めちゃうのかと思いきや、疑念は解けて手を引く。しかし一旦関わってしまったために、大きな争いに巻き込まれてしまう。さらに中禅寺洲斎まで登場。アベンジャーズ状態。
敵はあまりにも強大で、悪人の背後や周りにも悪人がゾロゾロ。さぞかし悪い奴らだろうと思えば、思想や理想があり必ずしも悪事を目論んでいるとは限らない者もいる。しかし目的のためには犠牲を厭わない。黒幕も、辿り着いてみれば大して悪人然ともしていなかった。でもやってきたことは悪魔の所業でしかなく、あまりにも犠牲が多すぎた。やるせない。そして推しは今回もラストにチラッとだけ。シリーズ最終作でこれはちょっと寂しかったかな。
【あらすじ】下総国に暮らす狐狩りの名人・稲荷藤兵衛には、裏の渡世がある。嘘を見破り旧悪醜聞を暴き出すことから“洞観屋”と呼ばれていた。ある日、藤兵衛に依頼が持ち込まれる。老中首座・水野忠邦による大改革を妨害する者どもを炙り出してくれというのだ。敵は、妖物を操り衆生を惑わし、人心を恣にする者たちー。依頼を引き受け江戸に出た藤兵衛は、化け物遣い一味と遭遇する。やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、とある商家の憑き物落としに立ち会うこととなるがー。化け物遣い、最大にして最後の大仕事が幕を開ける!
読了日:09月12日 著者:京極 夏彦
おすしが あるひ たびにでた (MOEのえほん)
★4 『おすしがふくをかいにきた』の第2弾。おすしが、ふるさとの「おすシティ」を目指して旅に出て、道中山登りをしたり海に行ったり、雪山でスノボしたり、砂漠で探検したり、色々な場所で色々な体験をする。ミニチュアで“見立て”た情景が面白い。今回も、おじさんと芝犬に注目!だった。
読了日:09月16日 著者:田中達也
呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校 (ジャンプコミックス)
★3.5 完結間近で、本編が最新話まで数十話ずつ段階的に無料開放されていた。この作品は、中盤から登場する乙骨憂太が主人公の、本編の前日譚。本編で言及されていた「百鬼夜行」を描いたエピソード。乙骨の過去が気になり電子版を購入した。本編で、この時五条先生が夏油を殺したとあったけど、ほとんど乙骨が倒したようなものでビックリした。里香ちゃん凄いな。本編の強敵・夏油は器だけで中身は別人だから、本物はこんな感じだったのか。
《幼馴染の「里香」の呪霊に取り憑かれた乙骨が、呪術高専に編入し、戦い方や呪霊との向き合い方を学んで成長していく。一方高専を追放された呪詛師・夏油が不穏な動きを見せ…》本編では虎杖の先輩になる、真希、狗巻、パンダが同級生。まだ3人ともそこまで強者感がなくて高校生らしいし、友情が育まれていく様子が良かった。本編は虎杖が早々に離脱して単独行動になり、学校生活がほぼ描かれずに戦いに明け暮れていったから、こういうの欲しかったな。
読了日:09月17日 著者:芥見 下々
馬刺しが食べたい (ジャンプコミックス)
★4 食べ物の絵を描く女子と強面偏食男子の友情?ストーリー。馬刺しが食べたくなった笑。1冊で完結なので展開に駆け足感はあったけど、その分まとまりも良く、面白かった《何気なく描いた「馬刺し」の絵が絵画展で大賞を取ってしまい、校内に飾られ「馬刺しの人」として知れ渡ってしまったかえで。その絵を周囲から恐れられている強面の竹内が見つめていた。後日竹内に呼び出されビビりながら会いにいくと、意外な依頼を受ける》
恥ずかしい、もっとちゃんとした絵でバズりたかった、と後ろ向きだったかえでが、絵を褒められ感謝される体験を通して、自信をつけ、目標も見つける。家族思いで努力家な竹内も好感が持てる。2人の関係性を、安易に恋愛で落とさないのも良かった。/作画もユニーク。かえでは可愛い顔なのに、頻繁に二重顎の変顔になる。電子版だとかえでの作品が要所でカラーになっているのもインパクトがあった(紙の本もそうなっているかは不明)。
読了日:09月22日 著者:桜井 さよる
呪術廻戦 コミック 1-28巻セット
★3.5 連載が完結間近となり、無料開放キャンペーンで読んだ。以前読んだ時は序盤で脱落したけど、再チャレンジ。無料にならない245話以降は課金して(定期購読1ヶ月分)最終話まで読了。「術式」やら「領域」やらの理屈が難解で直感的に理解できないのがちょっと苦痛だけど、スピード感がある展開なので、ややこしい所は気にしないで雰囲気だけ掴んで読み進めるようにして、なんとか付いていけた。以下ざっくりとした感想(ネタバレ注意) →
脹相が好きだな。やっぱりお兄ちゃんキャラに弱い/羂索の最期そんなんでいいんか?(困惑)/宿儺の最期≒無惨様/シリアス展開中にブッ込まれるギャグ展開(相撲とか漫才とか)の高低差がエグい。「一体何を読まされているんだ?」って宇宙猫になる。バトル漫画でもコミカルな展開はあるけど、基本日常回であって、戦いの真っ只中、しかもキャラが劇的な成長を遂げる場面や、強敵を倒す場面など、普通なら格好よく痺れる展開にするであろう、とんでもないタイミングで投入される。急にシュールな夢でも見始めたのかと思う。
→術式だの領域だの難解な世界観を構築し、エグいほどの鬱展開を見せつけておいて、突然重要な場面でアホみたいに外してくる。キャラによっては術式や存在自体がギャグ漫画みたいな、場違いでふざけてるとしか思えないようなのもいる。でもそれが効果的に使われてたりする。このセンスは唯一無二かもしれない。(好みは分かれそうだけど、ハマると癖になるのかも)
読了日:09月24日 著者:芥見下々
読書メーター
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