まあ、僕らが生きていく限りにおいては「哲学」なんて、遊びの一つでしかない。世界をこれこれ、こういう風に解釈するのが好きだと表明しているだけで、別にほんとうに正しいことを言っているわけではない、と断言してもいい。哲学など、どんな形で語られようと、どんな形で存在していようと何の問題もない。ただ、われわれ人間たちが、それぞれ抱えている問題を、どう解決するのかということに関して、何らかの役割は担っている . . . 本文を読む
青く
ただ青く
欲望がはみ出すままに
遊ぶは
つまりは夜を冷やす
君の吐息
その真っ青な吐息
遠く闇に映える楼閣たちの
怖いほど整然たる立ち姿を
君の哀れな相貌と重ね合わせて
更けていく夜の帳の中で
歓喜の烙印を捺しながら
示し合わせたように
それぞれの場所から
月を見上げては
保存される
二人の空想(イマジナシオン)
. . . 本文を読む
もしも あの雲が 少しも動かぬものならば
僕らは 一様に それに想いを乗せたりしない
もしも 上吹く風が 少しも流れぬものならば
私たちは それに願いを預けたりなんてしない
だが この世界の雲は 風にたなびき 空を漂う
つまりは単純に 想いは世界を風速幾千米で駆け巡る
米とか露とか 仏のような英傑なんて差し置いて
僕らの青い願望は 子らのごとく 世界を愛で満たすだ . . . 本文を読む
そんなにも で、
「待望」していたという事をじんわりと伝えている
レモンはバイタルリティーの高さをうかがわせる。
死に対し、果実の生きているという、新鮮な出来事を提示することでの対比。
死と生の邂逅、コラボ
きれいな歯!明眸皓歯 を思わせて、レモンほど詩になる果物は、他にあるのか?
少なくとも、当時から現代に至ってもその役割を終えていない。
中学の頃の詩で、ブドウを、 . . . 本文を読む
皆さま、今週もポエトリーニュースの時間がやって参りました。
このコーナーは、詩に関する情報をお届けする番組です。
それでは、早速ひとつ目の話題です。
イタリア出身のポーランド人の詩人、アポリネールさんが、詩で絵を描いていたことが分かりました。
1918年、アポリネールさんは『カリグラム』という詩集を書いて、高い評価を得ました。カリグラムとは、活字または手書きの字が作る形が重要な . . . 本文を読む
ひとつの不穏と、ひとつの耄碌とが、夜の街に踊っている。
彼の重く垂れた眼が、黒く濡れながら光っている。
世界は、もう終わってしまったのだ。
街路を往来する人々の声は、
幻のように生まれては消え、
土の匂いと共鳴しては、
沈黙へと成り変わる。
彼の悲しみは、
それだけ
深く、かつ昏かった。
彼の開き過ぎた眼が、
あらゆる光をその中に吸い取ってしまって、
彼にと . . . 本文を読む
何を得ること叶いましょう
月があれほど照れていて
遠く吠える狼の鬣撫でる夜なれば
君の虚像が真っ白な月に投射される
ああ あの妄想は 夜明けには立ち消えてしまうのか
人間よ
逃げる道の方には
蛇しかいない
見たい
知りたい
行きたい
あの月浮かぶ
夜の舞台へ
狭い世界に居るだけで
何を得ること叶いましょう
月に見蕩れて止まない僕らは
あの狼でさえ
月に . . . 本文を読む
僕は拒んだ
未来へアクセスすることを
現在の原罪を粋がって背負うことに躍起になって
僕はどうしようもない
クライマー
この塞がれた暗い間で
おいおいと
泣くことしかできない
君は
そんな僕の部屋の錠を開ける
鍵を持っていた
こんな妄想CRY MANでも
助けてくれるの?
不思議でしかないけど
電脳の世界の断崖だけを
来る日も来る日も
登り続けたことだって
. . . 本文を読む
僕らが
恋に落ちたのは
風が吹いたせいだ。
我がままな僕と
気ままな君が
出会ったのは
限りなく透明に近い青空が広がる日だったから
ふと、肩から水滴が地面へ落ちていく瞬間
それは風に揺らいで、軌道を微かに変えた
何も語らずに
帰った通学路では、
今日も他人行儀な風がブルーに舞って、
幼気な君の肩に触れては、塒へ向かって帰っていこうとする
あんなに強気だった君 . . . 本文を読む
答えを知らないことの
幸せを
いずれ知ることになるだろう
僕らの思考は
何も知りえない
あなたの深い深い
洞窟の向こうへと
進む以外の方法では
僕らは答えという答えを
際限なく貪って
結局大事なひとつを
手にしたときに
倒れることになる
答えは
あの木に
生っている
僕らは落下するそれをみて
それとは別の答えを発見する
僕らは答えそのものを知り得るの . . . 本文を読む
文明の進歩とは、「恐怖」による束縛から「安心」がもたらす自由へ至る道のりをたどるものだ。
而して、自然を「畏怖」の対象から「征服」の対象にすり替えたのが科学の発端である。
コントロールしようがないモノを、どうにかしてねじ伏せることができるかどうかが科学の仕事である。
思い通りにならない世界を、思い通りにしようと東奔西走するのが、人類の目下の任務である。
人間にとって最大のカタルシ . . . 本文を読む
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言の葉舞うように
Stay
Tune
轟き渡るラジオプログラムに
Go
Today
躊躇わず
怯え上がらず
夢降る国へ
ご遠慮なく
囂しくあれ
リンボーダンスでさえ
もう少々辛抱していただければ
活路を見出して
何でもない孤独を持て余すことだってなくなりますから . . . 本文を読む
人の巣
都会に憧れるのは、良いことだ、という素直な心情の吐露が素晴らしい。
また、建築とは、人の夢の具現化された美しいもの。その権威を誇示するもの。文明の程度を測るもの。
欲望の巣窟としての都会。
また欲望の具現化されたものとしての都会。
欲望の渦巻く都会。
女性を求める、また
高貴なる生活を求める、
のも自然な素直な欲求である、
人間はそういう本能的な欲求にはあ . . . 本文を読む