はじめちゃんの記事で懐かしく思い出したことがあります。
もう早くに取り壊されていましたが、旧空港ターミナルビルの前にテニスコートがありました。31年前、そのテニスコート新設工事を当時勤めていた会社が㈱西部道路さんの下請けでやらしてもらうこととなり、現場員として私が入りました。21才でした。若い!!
その時は業界に入ってまだ1年ちょっと。いろんな事は知りません。
会社としては、そうたいした内容ではないので私でもやれるだろう、と云う判断だったんでしょう。
施工中の事。
アスファルト舗装部分と既存部分の仕切に縁石を並べるようになっており、工事は左官さんにやってもらうことになりました。
材料が現場に搬入され、左官さんがトロ箱で砂とセメントを混ぜ終えると、そのまま縁石を並べる所に敷き込みだしたのです。
「え?水は入れんとですか?」と私が尋ねると
「こいは『空モルタル』って言うと。あとで水分ば吸うて、固まっとたい」
「へぇ~。そうなんですか」と言いながらも本当かいな?と疑っていました。
翌日、手で動かしても確かに動きません。足でチョッと蹴っても大丈夫。
「なるほどねぇ」と感心したものです。
ところが、いざ舗装工事が始まり、ローラー車が少し当たったら、いくつか横に倒れてしまいました。
元請けの監督さんから「これ、セメントが少なかったんじゃない?」と言われ、
「そうかも知れませんね」と答えたら
「『そうかも知れませんね』って・・・・う~ん、そう簡単に言われても・・・」
「まぁ、手直ししてください」
「はい」
私は「空モルタル」自体も知らなかったので、配合比率なんて左官さんに任せっきりでしたから、そう答えるしかできませんでした。
この工事で知ったのは、コートは道路と同じようにアスファルト舗装をするんです。その上に特殊な塗料を左官さんがコテで塗っていくんです。2回塗だっ たと思います。コートはひとつでしが、 元請け監督さんが「この作業は誰でも出来るわけじゃないんです。彼が専属でまわってます」って言ってました。
さて、
この数日前に現場で、元請けの監督さんと設計事務所の方から呼ばれました。
「なんでしょう」
「友〇さんは、幾つですか?」
「何歳に見えます?」
「二人で『31ぐらいだろう』って言ってたとこです」
「21です」
「へぇ~」
「お二人は幾つですか?」
「28です」 「30です」
「 ・ ・ ・ そんなに老けて見えます?このハゲ頭のせいでしょう」
「いや、いや、落ちついとらすもん」
「 ・ ・ ・ 」
(みなさん、そうおっしゃいます)
当時は31・2ぐらいまでの年上の方から、「自分より年上と思っとった」とよく言われました。
額は今より当時の方がせまかったんですけどね。へへへ。
今は年相応に見られてると思っているんですが・・・。
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