『ゆめあはせ』の2回目です。
今回は、この2頁です。
右上から2絵ずつ、順に示します。
こかねを得るとミ 黄金を得ると見
ればよき子を れば、良き子を
まふくる也何事も もうくるなり。何事も
心にかなふべし 心に叶うべし。
あかがねを得る 赤金(銅)を得る
と見れば大ふ と見れば、大福
く来るべし 来るべし。
よきゆめなり 良き夢なり。
せにをもふくると 銭をもうくると
ミればよきさいし 見れば、良き妻子
をもふくるたから をもうくる。宝
をうくるなり を受くるなり。
かたびらをきる 帷子を着る
と見ればなん と見れば、男
によともに大 女ともに大
きによし きによし。
はかまをきると 袴を着ると
見れば人にしやう 見れば、人に召
くハんせらるゝ也萬き 喚せらるるなり。萬着
るゐをきるとミるも同 類を着ると見るも同じ。
弓をひくとミれ 弓を引くと見れ
ばよろづあくまし ば、よろず悪魔
やうげをはらふ又ハ 障礙を払う。又は
手がらをする也 手柄をするなり。
矢を得ると見 矢を得ると見
れば人につかわ れば、人に使わ
るゝさう也心ま るる相なり。心ま
とふもつべし とふもつべし(意味?)。
たちをとぐと 太刀を研ぐと
ミればけんぞくを 見れば、眷属(従者)を
まふくあくまを もうく。悪魔を
はらふ也 払うなり。
ふえをふくと見 笛を吹くと見
れバかならずやまひ れば、必ず病
事有べし神事 事有べし。神事
などをミるも同前 などを見るも同前。
いはをひくとミれ 岩を引くと見れ
ばむつかしき ば、難しき
事ありただし人 事あり。ただし人
にはなるゝなり に離るるなり。
しちりきをふく 篳篥を吹く
と見れば人の と見れば、人の
かしらとなる也 頭となるなり。
大きによろし 大きによろし。
つづミをうつと 鼓を打つと
見ればぬす人 見れば、盗人
またハやまひ事 又は病事
あり あり。
かんむりをうし 冠を失
なふと見れは なうと見れば、
大事なりよく 大事なり。よく
/\つゝしむべし よく慎むべし。
女かんむりをきると 女冠を着ると
ミればかならず国の 見れば、必ず国の
ぬしとて子をうむ也 主とて子を産むなり。
其身えいぐわ到べし 其身栄華到るべし。
あふぎを人に得る 扇を人に得る
とミればしよりやう と見れば、所領
をもつ思ふ事叶ふ也 をもつ。思う事叶うなり。
あふぎをおとす 扇を落とす
と見ればおもふ と見れば、思う
事かなハずたからを 事叶わず。宝を
うしなふなり 失うなり。