巣籠りで、家のあちらこちらに探りを入れると、思わぬ物が出てきます。以前のレコードの他に、LPがまだ残っていました。
60、70年代、女性シンガーのLPです。
中山ラビは、日本の女性シンガーソングライターの草分けで、女ボブディランともよばれました。
サブカルの拠点、京都喫茶ほんやら堂が、謎の火事で焼失した後、国分寺ほんやら堂を運営しています。
70才の今も現役で、毎日店に立つ傍ら、ライブ活動を続けています。
乾いた寂寥感が漂う歌の世界が独特です。
映画『The Rose』のサウンドトラック盤と伝説のシンガー、ジャニス・ジョプリンのLPです。
『The Rose』は、ロックの女王、ジャニス・ジョプリンをモデルにした映画で、1979年に上映されました。
彼女は、人気絶頂期、1969年のウッドストック・フェスティバルの翌年に急死しました。この映画は、その10年後に作られました。当時、私はアメリカにいたのですが、同世代のアメリカ人たちには、60年代後半の熱気とともに、ジャニスが記憶の中に残っていることを強く感じていました。
映画は、一人の女性シンガーが、熱狂的支持をえながらも、人生に疲れ、破滅に向かっていく様を描いています。
「数多くのヒット曲を世に出してきたローズですが、人気とはうらはらに、愛に疲れ、孤独と自責に苛まれて、アルコールとドラッグに浸り、心身ともに極限に追いこまれいきます。故郷メンフィスでの大コンサートが迫っても出かけることができません。ヘリコプターでようやく会場に到着した彼女は、大観衆に語りかけます「I didn't mean to be late.」・・「Do you forgive me?」・・・「Well, I forgive you, too」・・・最後の曲「Stay wirh Me」を熱唱した後・・・・「where are you going ?」「Where's everybody going?」と消え入るようにつぶやきながら倒れるローズ。
そして流れるのが、テーマ曲「The rose」です。
この世の重荷を一身に背負って逝ったローズへの鎮魂歌であるとともに、再生を予感させる曲です。
私は、米東部の小さな町の映画館で、この映画を観ましたが、あふれでるものをこらえることができませんでした。
主演女優ベット・ミドラーは、ジャニスより2歳年下、75才の現在も現役です。
Bette Midler 「Whose Side Are You On」
Bette Midler 「When a Man Loves a Woman」
Bette Midler 「Stay with Me」
Bette Midler 「The Rose」
Janis Joplin「Maybe」