先回に続き、『納札 能楽合せ』です。
鞍馬天狗
敦盛
望月
鉢木
石橋
翁
松風
狂言 伯母ガ酒
小鍛冶
鳥追舟
先回の分も含めると、全部で20枚の納札です。
能楽が18、狂言が2枚です。
東京の納札と大阪を中心とした関西の納札が、ほぼ半分ずつ、東西対抗の形をとっています。
能楽の曲目と商店名などの関係は無いようです。
今考えると、どうして納札に能楽?
この時代(おそらく大正)は、明治に息を吹き返した能楽が、大きく花を開かせ、能楽愛好者が非常に多かった時期です。
能楽の納札が作られる雰囲気があったのでしょう。
それぞれの納札を見ると、枠の描き方が同じです。さらによく見ると、2つの細長い枠の上に能の絵が描かれています。この細長い枠は、一番ポピュラーな大きさの納札、一丁札(4.8x14.4㎝)に相当しています。
2枚の一丁札を繋げて一枚の能絵に仕立て上げたデザインです。
さすがに浮世絵師、熊耳 耕年ですね(^.^)