遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

李朝面でアッカンベー

2021年08月30日 | 古面

木彫の李朝面です。

右:縦 27.3㎝、横 14.7㎝、厚 6.3㎝。重 416g。

左:縦 26.8㎝、横 14.2㎝、厚 5.8㎝。重 324g。

李朝面ということで購入した品です。

雑誌などに載っている李朝面は、ひょうきんで大らかです。しかし、このような正統李朝面は非常に稀少で高価です。祭礼に使われる面が多く、終わったら燃やされるのが常だからです。そんな訳で、100個ほどある故玩館の木彫面の中で、正統李朝面は一個もありません。貧乏コレクターとしては、やむを得ず、ニッチな李朝面の入手と相成った次第です(^^;

右:

左:

二つの面は、非常によく似ていますが、右の面の方が、やや大きく少し重いです。多分、右が男面、左が女面だと思います。2面でペアでしょう。

面の裏側には、白い線が意味ありげに伸びています。

これは何?

表の赤い塗りが剥げた部分には、白い下塗りが現れています。

裏面に伸びていた白線は、表側の下塗りをした時に、余分の白塗料が目から裏側へ流れ出たものでした。

 

この面は非常に変わった点が一つあります。それは瞳です。

世界中の仮面は、大きく二つに分類できます。目が開いている物と閉じている物です。人間が顔に着ける面のほとんどは前者です。ところが、今回の面は、目が開いていますが、その中に瞳を彫ってあるのです。

両面とも、怒っているようにも笑っているようにも見えます。いずれの表情も、瞳があるので、リアリティがあります(^.^) ・・・・・・・・

などと言っているのは人間の都合だとばかりに・・・・

   😜アッカンベー😜

 


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10 コメント

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うふふ (ゆり)
2021-08-30 19:36:41
こんばんは。

女面でアッカンベーですか(*^^*)
本物の舌かと思いました。
クスクス(^^♪
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なんとまあー (美恵子)
2021-08-30 20:48:09
蒐集されている範囲がどの位範囲が広いのだろうと、只々びっくりさせていただきます。機会があったら拝見した~いです。猫に小判、豚に真珠いえいえまだこの手の言葉ありましたわね(笑)こんなレベルですがねひたすら尊敬の眼で毎日拝見させていただいています。
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ゆりさんへ (遅生)
2021-08-30 21:35:55
男面も同じようにやってみました。
女面の方が口の開き具合が少し大きく、指が痛くありませんでした(^.^)
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美恵子さんへ (遅生)
2021-08-30 21:40:13
とりとめのない収集ですが、よく言えば間口が広いです。
広すぎて、すきま風が吹いています。
冬を迎えると、こたえます(^^;
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お面の話・・・。 (kiyasume)
2021-08-31 00:11:28
昨年の夏に放映された、
CS放送の番組でしたが、、

あるお面が登場したのですよ・・・・。
しかも呪いの面でした、、

そのお面は笑って居る様な怒って居る様な、
泣いて居る様な、何とも言えない顔をして居ました。
所有して居る人が番組内ではチラッとしか映しま
せんでした。ですが、その面を見て居たアシスタント
の女の子が、大粒の涙を出して突然泣き始めまして。

お面の念が、影響を与えると思って居た、、
番組では霊能者を連れて来て居て・・・・・・。

その女の子に聞いたらその面を見て居たら、、
何か無性に悲しくなったのだそうです。

その子は、いい子だったんでしょうね、、
純粋で純情だったんだと思います。

私も、そのお面を見ましたが。本当に複雑な顔を
した、お面でした。霊能師曰く。その子に、、
「あなたはお面の念と同調してしまったのよ・・・」
と言って居ました。そう言うお面もあるのですね。

何か嫌な話になりましたが・・・・・・。😅

何か話して見たく成りました。
何時も色々と此処で勉強させて貰って居ます。
此れからも収集頑張って下さいね。

それでは、また来ますね。。。。
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遅生さまへ (くりまんじゅう)
2021-08-31 01:29:18
韓国土産のお面を 友の家で見たことがあります。
目がないほど笑ったお面で ほほに紅を差していたと記憶しています。
そんなお化粧したお面より ↑色のないお面のほうが
迫力がありますね。
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遅生さんへ (Dr.K)
2021-08-31 08:28:51
「100個ほどある故玩館の木彫面の中で、正統李朝面は一個もありません。貧乏コレクターとしては、やむを得ず、ニッチな李朝面の入手と相成った次第です(^^;」

とありますが、これもニッチな李朝面に属するのでしょうか、、?
私には正統李朝面に思えてしまいました。
これは、我が国のものでは、伎楽面とか能面に通じますね(^_^)

この面には、瞳があるんですね。
言われてみれば、私は、瞳のある面を、見たことがないかもしれません、、、。
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kiyasumeさんへ (遅生)
2021-08-31 08:56:52
面にも色々ありますが、良い面というのは、いろいろな表情を備えている物ではないかと最近思うようになりました。
自分のない何者かに変身する道具ですが、変身先が当の人間より薄っぺらなものでは意味がありませんから。
多分、その呪いの面も、単なる恨みや恩讐を超えた複雑なものだっとのでしょう。
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くりまんじゅうさんへ (遅生)
2021-08-31 09:03:57
お土産品にしても、それは正統派の李朝面ですね。
この面も赤黒い色で化粧しているのですよ。それなりの主張があるのでしょう。

なるほど言われてみれば、彩色面と素面、趣が違いますね。木を彫っただけの面をアップしてみます。近日、大公開(^.^)
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Dr.kさんへ (遅生)
2021-08-31 09:11:33
これ、正真正銘のニッチ品です(^^;
本歌(笑)の李朝面は、諭吉先生が二桁の世界に棲んでいらっしゃいます(^.^)

日本の伎楽面や能面も、大陸、半島の影響を受けていますから、どことなく通じるものを感じますね。

私も、瞳を備えた面を、他にみたことがありません。
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