遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

古面49 南方の面3 根からの爺面

2024年03月08日 | 古面

今回も、出自不明の木彫面です。

 

 

幅 18.8㎝x 長 29.3㎝ x 奥 10.4㎝。重 882g。産地不明(南洋諸島?)。20世紀。

先回に引き続き、産地、年代不明(南方諸島?と推定される面です。

硬くて重い面です。

それもそのはず、大きな樹の根を彫って作られています。私の持っている百個あまりの面のうち、根からの面は、これが唯一です。

 

硬いゴツゴツした根を、よくぞ彫ったものです。

ツルツルとまではいかないものの、彫り痕は滑らかで、磨いた所もあります。

黒(炭か墨?)を塗った痕跡もみられます。

さすがに、裏側は鑿で削ったままの状態。ゴツゴツして肌にあたります。

紐穴が付いていないし、被られた様子はありません。

でも、何となく「ワシをつけてくれ」との声が聞こえてきます。

被ってみたら、重い、顔が痛い(^^;

後期高齢者は、「根っからの爺」に変身しました(^.^)

ということで、「根からの爺(尉)面」は、定位置へ(^.^)

 


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
遅生さんへ (Dr.K)
2024-03-08 09:40:53
百個あまりの面を所持されているのですか!
そうなると、トイレ美術館では手狭になりますね(^_^)

根から作られた面は、これが唯一の例ですか。
根を素材にするということには、何か意味があるのでしょうか、、、?
特に意味は無く、やはり、「根っからの爺」に変身したいときに被るものなのでしょうか、、、(^_^)
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Dr.Kさんへ (遅生)
2024-03-08 11:59:13
根なんか、細工が大変で、こんな物を素材に使おうなんて考える人はよほどの変人でしょう(^^;
ただ、根のブツブツには、他の材では得られない質感があります。髭や頭髪には向いています。しかし、それを生かすには、他の部分を削って平にしなければいけないので、相当の労苦が要ります。割りがあいません。
いずれにしても、普通ではありえない素材の面ですから、「根っからの爺」へ変身したい方へは、どうぞお使いください。ただし、面裏のゴツゴツが痛いです(^^;
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Unknown (ぽぽ)
2024-03-08 12:25:52
遅生さんへ
根っこを加工するなんてなかなか思わないでよね(^^)珍しいんじゃないんでしょうか!?
それにしてもその労力たるや(^^;)
今回のお面の目は目玉と被る人の目が同じ位置になっているんですね。
日本的な雰囲気も感じました。
どのあたりのものなんでしょうね(^^)想像が膨らみます。
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ぽぽさんへ (遅生)
2024-03-08 12:58:23
これは、誰が何のために作った面か、首をかしげます。
しかも、硬い堅い木の根。
趣味の一環として作るなら、もう少し加工のしやすい木を選びそうなものです。
確かに日本的な顔にも見えますね。
それで、「爺(尉)」としました(^.^)
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Unknown (クリン)
2024-03-08 19:20:51
「はあ!?」って言われているような・・すごい表情ですね!
このあと、滔々とお小言を言われそう🎶
最近ご紹介のお面の中ではクリンこれが一番好きです💛🐻🎶
でも、ちせいさまには「死霊面」のほうが似合っていたかも・・✨
(あれもなかなかの表情でしたが、かぶるとバランスが良いんですよね💡)
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クリンちゃんへ (遅生)
2024-03-08 19:48:54
この面は、人が好さそうで、憎めないお爺さんの顔ですよね。表面のボツボツは、濃い髭を剃ったあとでしょうか。見てはいけないものを見てしまった時の表情にも・・・・・・ドラマ 「爺は見た」(^.^)
あれこれ想像してみるのも楽しいです。
死霊面と着け替えれば、もっとストーリーがふくらみますね(^.^)
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お面 (うばゆり3)
2024-03-09 21:48:11
こんばんは。

お面って飾るものではなくて付けるもの?
遅生さんが付けたら、お面が生き生きしてきた感じですもの。

付けていて痛くも、やはり、お面って使用するためのモノなのですか?
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うばゆり3さんへ (遅生)
2024-03-10 08:29:25
神事や芸能に用いられて物を除けば、古面の用途はよくわからない物がほとんどです。
でも、大まかに、被るための面と飾るための面に分けることができます。裏側が滑らかな凹に彫られ、目が開いているのが前者、その以外の物は後者と考えてよいでしょう。
今回の面は、その中間です。ゴツゴツして着けると痛いのは、飾り面?、それともまだ製作途中なのかもしれません。
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