遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

江戸の駄洒落 『どん字づくし』(7)

2020年01月22日 | おもしろ古文書

『大志んぱん どん字づくし』の7回目です。

今回を含めて残りは2回、頑張ります。

 

【温】の字の日が無い文字です。

読みは、「ちと(また?)くもつて あつ(?)てさむい」。

そのココロは、「日がでると温(あたたかい)」。

「少し曇ってきて、火鉢の近くは熱いが、寒い。日が照ってきたら暖かくなる。」ということでしょうか。

 

【お】の点を欠いた字です。

読みは、「びんぼう〇や」。

刷りが潰れて読めません。うーん困った。

ヒントは、ココロにありました。

そのココロは、「おちよぼがない」。

おちょぼとは、置屋、茶屋に住み込んで、将来、舞妓になるための見習いをする少女のことです。貧乏な置屋では、おちょぼをまかなう余裕がない。

読みは、「びんぼう置や」。

絵には、大きな火鉢と鉄瓶の傍に、玄人女性が座っています。置屋の一室ですね。

 

【合】の一を欠いた字。

読みは、「いれば」。

そのココロは、「入口を一ツ入ると合(あふ)」。

絵には、男が口を開け、もう一人がそこへ物(入歯)を入れている様子が描かれています。

絵の中の言葉は、「コレ一ツ入レ〇と はニ合〇」。

〇はよくわかりません。餘(よ)?

・・・・匙を投げ、これ以上は目をつむってブログ投稿しました。

 

すると、すぐに、ブロ友、Dr.Kさんから、コメントがありました。

〇は、「升」ではないか・・・・・・・

絵の中の言葉は、「コレ一ツ入レ升と はニ合升」

    「これ一つ入れますと 歯に合います」となります。

まさにピッタリはまりマス。絵の中の〇の字も、升を崩したもの。

私のどん詰まり思考を解いていただいたDr.Kさんに感謝し、訂正ブログをアップさせていただきました(^.^)

 

【林】という字です。

絵には、松のような木と飛んでいく鳥が描かれています。

読みは、「森にしては 木がたらんから  から寿がとまらん」。

木が足りないので、カラスがとまらない!?

カラスも唐突だし、これくらい木があれば、カラスがとまるに十分だと思うのですが・・・・・・

結構苦しいですね。無理やりこじつけの感あり(^^;)

 

どん字の解読は苦しいですが、どん字を作る方もネタ切れで苦しまぎれのこじつけでしょうか(笑)

 

次回は、いよいよ最後の4字です。

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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遅生さんへ (Dr.K)
2020-01-22 08:10:03
「【合】の一を欠いた字」の所の「〇」は、「升」ではないでしょうか。
そうしますと、「コレ一ツ入レますと 、歯ニ合います」と読めますね。

いよいよ次回が最後ですね。
頑張ってください。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2020-01-22 08:20:37
いやあ、衝撃のコメントです。
思いもよりませんでした。さすが、伊万里で鍛えたDr.Kさん、頭が下がります。
念のために、崩字辞典を見てみたところ、まさにあの崩し方が「升」の字にありマス。
早速、本文を訂正し、改訂ブログをアップします。
7回目で、ブログらしさが発揮できて、深謝/\(^.^)
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