ここしばらく書画が続きましたので、少し趣向を変えて、骨董に移ります(^.^)
磁胎七宝の大茶壷です。
幅 14.0m、高 17.6㎝、重 1216g。明治時代。
この品は、中国製として売られていました。
それまで集めていた陶胎七宝と少し違うけど、まあいいか。底銘も、何となく中国風だし。中国でも同じような物が作られていたとして、参考にゲットしておこうと考え、そのままになっていました。
ところが、その後、この品をよく見ると、陶器ではなく、磁器に七宝処理が施されているではありませんか。しかも、底銘は、「松岡」と読めなくもない。「松岡」は、明治期に多くあった輸出陶磁器の業者の一つです。
そんなわけで、これまで集めてきた陶胎七宝の兄弟分を発見し、そちらにも目を向けだした次第です。
七宝釉は、陶胎七宝と同じく、泥七宝です。
茶壷の胴には、桔梗と、
芙蓉?の花が、大きく描かれています。
側面は、幾何学模様。
肩や、
下側面も、幾何学模様。
蓋には、レトロモダンな模様が施されています。
明治、大正時代の絵ハガキを見るかのようです。
以前に紹介した「陶胎七宝花鳥図茶壷」と並べてみると、器形や模様の配置はよく似ていますね。
右の品「陶胎七宝花鳥図茶壷」は、その銘「安田造」から、京都粟田系の品と判断されます。
では、今回の品、底銘「松岡」は、どこの産地の物でしょうか。