ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

医師不足に危機感 東北6大学シンポ 地域医療の課題探る

2006年03月19日 | 地域周産期医療

************ 私見

東北地方では、県や大学の枠を超えて、地域医療を崩壊の危機から守り、医療の安全性を確保するためにも、自治体病院の再編・集約化を強力に推進し、医療体制を変革していこうという気運が高まっているようです。しかし、これを実行に移そうとする時には、総論賛成・各論反対の地域住民の反対運動によって医療体制変革が阻止され、結局は地域医療の崩壊がますます加速化される結果となってしまうことも危惧されます。各県の実情に応じて、地域(周産期)医療体制の崩壊を阻止するために、いま我々は何をしなければならないかを、医療側、行政側、住民側で、よくよく話し合ってゆかねばならないと思います。

****** 河北新報、東北ニュース、3月19日

医師不足に危機感 東北6大学シンポ 地域医療の課題探る

 東北の地域医療の将来像を探るシンポジウム「東北6大学医学部 地域医療の取り組み」が18日、仙台市青葉区の勝山館で開かれた。地方の医師不足や都市部への集中といった問題について、「東北は医師数が絶対的に足りない。現場で働く医師が燃え尽きないような改善策が急務だ」などの意見が上がった。

 主催は東北大大学院医学系研究科。シンポでは弘前、岩手医、東北、秋田、山形、福島県立医の6大学医学部の地域医療担当の教員が取り組みを紹介、パネル討論で大学の枠を超えて意見を交わした。

 各県で進められている自治体病院の再編について、弘前大の新川秀一教授が「総論賛成、各論反対というのが現状。100床規模の病院が幾つもあるより、統廃合してネットワークを作った方が、若い医師が地方に集まるはず」と訴えた。

(以下略)

(河北新報、3月19日)

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~安心してお産ができる体制作りのために~

いま何をすべきか、県民のみなさまと産婦人科医療を考えるシンポジウム

日時:平成18年3月21日(火:祝日) 13:00-16:00

場所:長野県農協ビル アクティーホル
    
(JR長野県から徒歩約10分)
長野県南長野北石堂町1177番地3
TEL: 026-236-3600  FAX: 026-236-3525
http://www.janis.or.jp/users/jabill/

シンポジウム内容:日本と長野県における産婦人科医療の現状
と今後の対策について

         司会:北里大学医学部産婦人科 教授 海野信也

1) 全国の状況と日本産科婦人科学会が考える対策
日本産科婦人科学会 産婦人科医療提供体制検討委員会委員長
            北里大学医学部産婦人科 教授 海野信也
2) 全国的な産科医不足の現状と厚生労働省の立場
厚生労働省雇用均等・児童家庭局 母児保健課 課長 佐藤敏信
3) 長野県の現状(実態調査報告)と課題
             信州大学医学部産婦人科 講師 金井 誠
4) 長野県における行政の立場から
                      長野県衛生部長 高山一郎
5) 住民の立場から
      『いいお産』を望み上田市産院の存続を求める母の会
                         育児サークル「ビーンズ」 代表 桐島真希子
6) 長野県における将来の展望と対策
                      長野県産婦人科医会会長 
            信州大学医学部産婦人科 教授 小西郁夫
7) 総合討論

   主催: 平成17年度厚生労働科学特別研究事業
    『産婦人科医療提供体制の緊急的確保に関する研究』班
   共催: 厚生労働省、長野県、長野県産婦人科医会

参加費および事前登録は不要です。どなたでもご自由に参加可能で
すので、なるべく多くの方々のご参加を願っております。

           このシンポジウムに関するお問い合わせ先:
                信州大学医学部産婦人科 金井 誠
                                    〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1
                           TEL: 0263-37--2719  FAX: 0263-34-0944