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『ヘッドフォンおじさん』
「破壊の虫が目覚めたみたいだね」
「俺も興味あるよ 壊さないようにね」
「レリック加工ってホントにムズいよね」
昨日、古参のジャズベにレリック加工を施した事をお伝えした
実はレリックといっても仕上げが中途半端な感じだった
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やはり、取りかかるならば徹底的に!
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という感じで追加の紙ヤスリを買ってきた
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何でも良いような感じだが・・
目的によって番手を選ぶ必要がある
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完全にボディをガリガリと削るならばもっと粗い目
これよりも繊細に仕上げる(磨くなど)ならば液体もある
エピのレスポールや好くワイヤのテレなどの加工経験が活きている
”経験は宝・・”
ギターの演奏でも作曲にも通じる部分
頭の中で空想することは誰にでもできる
まぁ、それが楽しいということもあるが・・
何でも実際に身をもって実践することで身につく
レリック系のネタはネットの情報でも豊富なのだ
ブログや動画など様々なのだ
実際に経験していることは理解し易い
さらに踏み込んだ作業に入る前にザックリと検索してみたのだ
一つの結論が見えてきた
「とりあえず、細部まで完全にポリ塗装を削る必要があるな」
まぁ、ピックガードは面倒臭いのでそのままで作業
細かい部分はヤスリを小さくカットとして対応した
実はフェンダーのベースのピックアップはスポンジで
ピックアップを支えているのだ
以前に痩せたスポンジを自作(交換)して
絶妙なセッティングを出しているのだ
今回の作業の為にこの微妙なセッティングを変えたくなかった
この辺りは自分の中の優先順位なのだ
私はとにかく『音』なのだ
今回の厚いポリ塗装の皮剥きも結果として音に影響する
実は作業後に弾いたところ、確実に音が変わっている
生鳴りの部分で音に広がりを感じる
劣化した弦にもかかわらず弦のパキパキした質感が前に出る
「う~む。ポリ塗装恐るべし・・」
こんな独り言が出てしまうほど
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初心者に在りがちな打痕や擦り傷からボディを守る為の塗装
厚塗りの塗装にはそんな意味合いがあるように感じる
「ポリ塗装って何年弾いても変化しないよね」
実際のところ、フェンダー系の塗装も古い時代の個体は変化する
表面の艶が消え、良い具合に褪色したギターベースも多い
古い時代の塗装は弱い
当時はそれが悩みだったようだ
現在はむしろ、それを歓迎する風潮が高まっている
”フェンダーレリック加工ベース・・”
的なワードでググってみるとカスタムショップ系の販売サイトにヒットする
「ここまでやるの~?」
というくらいにハードな個体(新品!)も少なくない
レリック担当者にビビリや躊躇はない
良くも悪くも慣れているのだ
我々が仕事で使う道具のような感じ
とりあえず、丁寧に表面は削ったのだ
非常に良い感じなのだ
水などをつけないでガシガシと擦るのが良いらしい
これはネットの情報なのだ
いやらしい?ポリのテカテカが消えた
使用期間と塗装がやっと合致したような印象
現状で満足度は100%!
この先に進むか?
さらに肘などが当たるエルボー部分の角などを
削るという方法もある
角の部分に加工を加えるのもお約束
テレキャスと同様に大小のドライバーなどで打痕を付けるのも楽しそう
ジャパンのポリ塗装は相当に厚い
かなり削ったにも関わらず、下地が見えない
テレキャスの時は簡単に木部が見えた
特にボディの角は軽く削っただけで塗装が落ちた
こんな部分にも日本製の丁寧さを感じてしまう
このベースが作られた当時は意識的に破壊が行われるなど
想像もしなかったのだと思う
時代の流れを想像するだけでも楽し!
丈夫に作られた時代の個体を自分のセンスで破壊する・・
上手い表現が見つからないが・・
個人的には破壊作業にある種のエロスを感じる
伝わっているだろうか?
ペタペタだった触り心地のボディがサラサラになった
昨今はネックをサテン仕様で仕上げるのが流行している
本家フェンダーでも最新モデルを中心に演奏性を高めている
古典の良さと現代の技術を融合させているのだ
長年使い込んだネックの裏側もヤスリで整えた
レリック加工は恐い
一歩間違えれば壊してしまう
嫌いになってしまう
後悔の嵐・・・
しかし、ながらそれを成功へと導いた時の感動は一入
テレキャス、然り満足度は200%!
テレキャスほどヘビーなレリックは予定していないが・・
もう少し踏み込んだレリックを施す計画なのだ
”やり過ぎ注意・・”
自分に言い聞かせているのだ😋