[写真:ルーブルで彫刻と遊ぶシリーズ]
ルーブル美術館の彫刻の写真をここ数週間アップしてきました。
そろそろ彫刻のネタが尽きてきそうです。
ルーブル美術館は、パリに観光目的に行かれる方でしたら必ず足を運ぶ場所です。
ウィーンの美術史美術館はハプスブルク家の洗練された絢爛さに息を呑み、建築や装飾のディテールに隙がありません。そんなわけで、あそこもここも。。。。と観続けているうちに、草臥れ果てるわけです。ルーブル美術館は、それに比べ少々目の置きどころに多少の余裕があります。
そんなルーブル美術館の中で私の好きな場所は、ギリシャ彫刻をディスプレイするために新たに設計し直したアトリウムです。
天井からのフィルターを通した白い光が、白い大理石を柔らかく包んでいます。
大理石の椅子に腰掛け、ギリシャの神々の彫刻を眺めていると、ユングの「感情の曼荼羅」を思い起こすのです。
神々の行いは、人間の感情が主体となっています。
湧き出す感情を抑制せず、時空を隔てず自由自在に自己表現する神々は、人間の感情を投影し、神々というフィルターを通して、私達に返ってくるのです。
神話を持たない民族は滅びる。。。比較宗教学、文化人類学を学ぶ前提として頭に叩き込まれてきた言葉です。
確かにそうだと私は思います。
人の「思考と感情と行動」を神話的比喩で語ることで、「人の存在について」を主体性ある「人」自身が吟味検証していくのではないかと思うわけです。
もしくは、今現在起きていることが、いつしか神話として語られる時が来る、ということも在り得るわけです。
確か、岡本太郎が「明日への神話」という言葉を作品のタイトルに使っていたように記憶しています。
日本の神話を素直な気持ちで読み返してみると、自分の奥深くあった核みたいなものに触れることができるかもしれません。
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