勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

蓮華草

2007-04-19 06:19:01 | Weblog
手に取るな

やはり野に置け

蓮華草


 れんげの美しさは、それが自然の中にあるからで、美しいからといって採って家に持ち帰っても美しいわけではない。どんなものでもそれにふさわしい存在場所があるものだ。

 滝野瓢水(たきのひょうすい)氏の句で知られる蓮華の花、岐阜県の県花でもある。花を上から見ると輪になっていることから、仏像の蓮華座に見立てて「レンゲ」あるいは「ケンゲ」というそうだ。花言葉は、「心が和らぐ」「私の苦しみを和らげる」「感化」などの意味を持つという。

 人にはそれぞれに存在価値があり、それぞれの個性がある。他人と同じである必要はない。花は誰のためでもなく、何のためでもなく、ただ咲いている。それだけで美しい。野の花を見ると思い出す歌がある。作詞・作曲 浜口庫之助さん、唄 伊藤きよ子さんの「花と小父さん」である。 

-花と小父さん-

ちいさな花に くちづけをしたら
ちいさい声で僕に言ったよ
小父さんあなたはやさしい人ね
私を摘んで おうちにつれてって
私はあなたのお部屋の中で
一生懸命咲いて慰めてあげるわ
どうせ短い私の生命
小父さん見てて 終わるまで

可愛い花を 僕はつんで
部屋の机に飾っておいた
毎日僕は急いで家に
帰って花とお話をした
小さいままで 可愛いままで
或る朝花は散っていたよ
約束通り僕は見ていた
花の生命の終わるまで 
終わるまで

 若い頃、ギターを爪弾きながら、好きで歌ったこの唄。古い歌なので、ご存知の方は少ないと思うが、語りかけるようなフォーク調の歌である。

 旅の地で見た蓮華草の花が、今は鮮やかな思い出もいずれはセピア色に変え、心を和らげてくれるだろう。
2007.04.19