花を支える枝
枝を支える幹
幹を支える根
根はみえねんだ
なあ
-みつをさん-
枝を支える幹
幹を支える根
根はみえねんだ
なあ
-みつをさん-

-切り捨てる-
≪相田みつをさん≫
わたしは長い歳月
上にのびることばかり考えてきて
土の中深く根を張ることを
忘れていたようです
ヒョロヒョロと
幹ばかり高くのびて
雑然と枝葉がひろがるようになった時
幹や枝葉の重みに耐えられない
根の弱さに
わたしは初めて気がついたのです
気がついた時には手おくれでした
手おくれとわかったとき
わたしは思いきって
枝葉をおとすことにしました
土の中のわたしの弱い根と
細い幹に支えられるだけの
わずかな枝を残して
あとは、ばっさりと切り捨てました
それは
根の深い 幹の細い 力のない者が
なんとか自分を守りながら
生きてゆくための
消極的な、しかもそれなりに
勇気のいる生活の智慧でした
とはいものの
枝葉をおとす時 わたしは
やっぱりさびしい気がしました
もったいないなあと思いました
しかし おかげさまで いまでは
眼に見えない土の中で
弱かった根が新たな活動を始めたようです
枝葉を切り捨てた分だけ
いや、それ以上かも・・・
だれにもわからない根だけが知る
静かな充実感を持ちながら・・・
≪相田みつをさん≫
わたしは長い歳月
上にのびることばかり考えてきて
土の中深く根を張ることを
忘れていたようです
ヒョロヒョロと
幹ばかり高くのびて
雑然と枝葉がひろがるようになった時
幹や枝葉の重みに耐えられない
根の弱さに
わたしは初めて気がついたのです
気がついた時には手おくれでした
手おくれとわかったとき
わたしは思いきって
枝葉をおとすことにしました
土の中のわたしの弱い根と
細い幹に支えられるだけの
わずかな枝を残して
あとは、ばっさりと切り捨てました
それは
根の深い 幹の細い 力のない者が
なんとか自分を守りながら
生きてゆくための
消極的な、しかもそれなりに
勇気のいる生活の智慧でした
とはいものの
枝葉をおとす時 わたしは
やっぱりさびしい気がしました
もったいないなあと思いました
しかし おかげさまで いまでは
眼に見えない土の中で
弱かった根が新たな活動を始めたようです
枝葉を切り捨てた分だけ
いや、それ以上かも・・・
だれにもわからない根だけが知る
静かな充実感を持ちながら・・・

長く生きていると、しがらみも物も増え続ける。戦後の物のない時代に育った僕にとって、物を捨てるということは罪悪感が伴う。いつか役に立つと思いながら捨てられず、結局邪魔になるものが多い。これからの生きる時間を考えるとき、できるだけスリムに生きたいと思う。必要のないものは、少しずつ捨てるように心がけながら、それでも増え続ける。着なくなった衣類、使わない食器、道具類、等々。それらをばっさりと捨てられたら気持ちいいだろうなぁ。
しかしながら、多くの方との交流で培った友情や、知識や、絆は、邪魔にならない財産である。このブログでも、多くの方と知り合い、教えられ、交流を深め、それらが心の根となって支えられている。静かな充実感を持ちながら・・・。

岐阜県・蕪山(かぶらやま)の21世紀の森公園にある「株杉の森」の巨大株杉は樹齢400~500年と推定されるという。何度も伐採が繰り返され、そこからまた新しい株が育って、全国でも珍しい巨大株杉になったのだそうだ。
そんな巨大株杉を見て、根の深いしっかりした株は、多くの新しい株を生むことを知った。
2007.04.20