◇ 蓼食う虫も好き好き ◇
というが、蓼(たで)の仲間は多く、どれも小さく目立たない花が咲き、諺にもあるようにあまり好かれていないようだ。
◇ 蓼の虫は蓼で死ぬ ◇
ともいい、人間も好みのために身を滅ぼすことが多いという。こんな可愛らしく美しい花のためならば、身を滅ぼしてみたいものだ。
◇ 蓼の虫 葵に移らず ◇
といって、蓼の葉を食う虫は、葵に移って葵の葉を食うということはしないという。好みに従い、他に心を移さないことの例えにも使われる。そんな一筋の愛を貫く友もいたっけ。
葉の辛(から)さから、嫌われ者の代表のようにいわれる蓼は、葉が柳に似ていることからその名がついたという「ヤナギタデ」のことをいうそうだ。鮎の塩焼きには、この蓼の葉をすり潰した“蓼酢”が欠かせないが。
「蓼食う虫も好き好き」、蓼のような僕だが、愛の塩妬きに添うてみたいなぁ♪