今週火曜日の民主党代表選挙で菅直人首相が再選を果たしてから3日が経ち、17日に民主党の新執行部と内閣改造が行われました。挙党一致を築こうとしたけど、「脱小沢」を鮮明にした人事となりました。
民主党ので新執行部人事では、幹事長は枝野幸男氏に代わり岡田克也外務大臣を起用。政策調査会長には玄葉光一郎氏が留任。国会対策委員長は鉢呂吉雄の就任が明らかとなりました。枝野前幹事長は幹事長代理に「降格」となりました。菅首相は小沢一郎氏と輿石東氏に「代表代行」への就任を打診しましたが、両者とも要請を拒否。特に小沢氏は「選挙で体力を消耗したから」という理由で辞退しました。
午後になり、菅直人改造内閣の顔ぶれが発表になりました。前原誠司国土交通相が外務相に横滑りし、馬淵澄夫国交副大臣が大臣に昇格。代表選で小沢氏を支持した原口一博総務相、山田正彦農水相は退任。民間からは元鳥取県知事の片山善博氏が総務大臣に就任しました。
菅改造内閣の新閣僚は次の通り。
総理大臣=菅直人(衆)
総務大臣=片山善博(民間・初)
法務大臣=柳田稔(参・初)
外務大臣=前原誠司(衆・ポスト変更)
財務大臣=野田佳彦(衆・留任)
文部科学大臣=高木義明(衆・初)
厚生労働大臣=細川律夫(衆・初)
農林水産大臣=鹿野道彦(衆)
経済産業大臣=大畠章宏(衆・初)
国土交通大臣=馬淵澄夫(衆・初)
環境大臣=松本龍(衆・初)
防衛大臣=北沢俊美(参・留任)
官房長官=仙谷由人(衆・留任)
消費者・少子化・国家公安委員長=岡崎トミ子(参・初)
金融・郵政改革大臣=自見庄三郎(参・留任 国民新党)
経済財政大臣=海江田万里(衆・初)
国家戦略担当大臣=玄葉光一郎(衆)
行政刷新・公務員改革担当大臣=蓮舫(参・留任)
18人中9人が初入閣を果たし、大畠氏、海江田氏の鳩山グループの2人が入閣しました。参議院から5人選出されました。小沢グループの議員からの入閣はありませんでした。
民主党執行部および内閣改造でどちらも「脱小沢色」が明るみに出ましたねえ。菅首相が会見で「どこかのグループを外すかは全く念頭になかったし、客観的に見てもそのようにはなっていない」と述べて挙党態勢を強調していますが、小沢外しがミエミエな気がします。
3ヶ月で農水相を退任させられた山田氏(小沢グループ)が「露骨な小沢外しだ」と不満を述べたり、グループ幹部が『嘘党態勢』だと痛烈に批判しています。「有言実行内閣」で長期の安定政権を狙う菅内閣と小沢派の党内抗争は第2ラウンドに突入しそうだ。