すっかり秋の天気になった26日は、東西で秋のGIレースのステップレースとなるGⅡ競走が行われ、中山では産経賞オールカマー、阪神競馬場では神戸新聞杯がありました。オールカマーには春秋グランプリ王者・ドリームジャーニー、神戸新聞杯はダービー馬・エイシンフラッシュと2歳王者・ローズキングダムが登場!
阪神のメイン・第58回神戸新聞杯は、芝2400mに12頭で争われ、3着以内に入れば菊花賞の優先出走権が与えられます。今年はダービー馬の⑤エイシンフラッシュと武豊騎手との新コンビで挑む③ローズキングダムの3歳2強をはじめ、この夏№1の上がり馬・①ビックウィーク、⑧シルクオールディーなどが参戦してきました。
ばらついたスタートで始まったこのレース、好スタートを切ったビッグウィークが飛び出し、⑨ネオヴァンドームが2番手に浮上。エイシンフラッシュとローズキングダムは中団~後方の位置でゴール板を通過しました。1,2コーナー~向正面に入り、ビッグウィークが1馬身リード。2番手にネオヴァンドーム、⑥サンディエゴシチー3番手、5番手の位置にローズキングダム、その横でエイシンフラッシュがローキンをマーク、シルクオールディー8番手で追走。後方では⑩レーヴドリアンが9番手、②レッドスパークルがポツンと置かれて最後方。
外回り3コーナーに入るところでヴァンドームが先頭に立ち、サンディエゴシチー2番手、ビッグウィークは3番手に後退。ローキンとフラッシュはまだ中団キープ。シルクオールディーは④タニノエポレットと並走。残り800mをきったところでレーヴドリアンが追い上げてくる。そして最後の直線に入り、ネオヴァンドームが先頭で粘るが、ビッグウィークがヴァンドームをかわす。ローズキングダムとエイシンフラッシュも一緒に上昇し、先頭争いは3頭の叩きあい。残り100mでローキンが抜け出し、フラッシュが必死に迫るも僅かにローズキングダムが1着でゴールイン!エイシンフラッシュ相手にダービーでの雪辱を果たし、菊花賞へ大きく前進しました!
最後は2強のマッチレースとなりましたが、ローズキングダムがクビ差で制して神戸新聞杯を制しました。ダービー馬のエイシンフラッシュは2着、3着のビッグウィークまでが菊花賞の優先出走権を獲得しました。ローズキングダムは昨年の朝日杯以来となる勝利で、重賞3勝目となります。ここ3走勝ちきれないレースが続いていましたが、豊マジックで復活勝利です。菊花賞でもこのコンビで挑むつもり、ライバルのヴィクトワールピサがいない隙にクラシック最後の1冠を狙います。
中山メイン・第56回産経賞オールカマーは、10頭が出走。唯一のGI馬・③ドリームジャーニーの他に、骨折から11ヶ月ぶりに復帰してきた⑤シンゲン、3連勝の上がり馬⑧ミステリアスライト、27度目の重賞挑戦となる②トウショウシロッコ、①サンライズベガ、⑩ジャミール、⑥シルポートが出走したんですが、スタートから波乱含みとなりました。
注目のスタートでドリジャニが出遅れてしまった。先行争いではシルポートが鼻を奪い、ミステリアスライトと④ミッキーミラクルが2番手争い。スタートミスのドリームジャーニーは後方3番手で1コーナーに入る。バックストレッチに入り、シルポートが単独先頭、サンライズベガが3番手、ミステリアス4番手に控える。シンゲン6番手、ジャミール7番手。8番手の位置にはドリームジャーニーとトウショウシロッコが並走。⑨ベンチャーナイン最後方。
10頭が3コーナーに入るところで、2番手で追走していたミッキーミラクルがズルズルと後退。脚に違和感があるのだろうか?シルポートがまだ逃げて、サンライズベガ2番手。ドリジャニは後方3番手から上昇開始。直線に入り、先頭争いは6頭が横並びの大激戦からシンゲンとサンライズベガの2頭が抜け出し、残り200mでドリームジャーニーが大外から襲い掛かる。しかし、シンゲンがドリジャニの猛追を振り切ってFINISH!
骨折で長期休養していたシンゲンが、復帰初戦で重賞制覇を飾り完全復活をアピール!1番人気に支持されたドリームジャーニーは、59kgの斤量とスタートミスが響いて2着。3着のトウショウシロッコは27度目の重賞挑戦も悲願の勝利ならず。2番人気のジャミールは5着でした。
勝ったシンゲンは昨年11月の秋の天皇賞以来実に11ヶ月ぶりのレース、休養明けという事もあり勝ち目が無いだろうと思われましたが、不安を払拭する勝利で重賞3勝目を挙げました。GⅡ勝利で秋の天皇賞の有力候補の一頭に挙げられそう。17戦9勝と実力的には悪くはないので、強豪馬とも互角の戦いができるのではないでしょうか。
10月3日は中山競馬場で秋の短距離王決定戦・スプリンターズステークスが行われます。サマースプリントシリーズで総合優勝を果たしたワンカラット、セントウルステークスを制したダッシャーゴーゴー、春の短距離王者・キンシャサノキセキ、2009年の短距離王者・ローレルゲレイロ、ビービーガルダン、ヘッドライナーなどの短距離実力者たちが出走予定です。6ハロンの高速決戦、世代交代は起こるのか?