モロッコで現在開催中の「TOYOTAプレゼンツ FIFAクラブワールドカップ モロッコ 2013」は、日本時間の18日未明に準決勝第1試合「バイエルン・ミュンヘン(欧州代表・ドイツ)VS広州恒大(アジア代表・中国)」が行われました。優勝候補の最有力であるバイエルンは、フランス代表のリベリー、ドイツ代表のラーム、GK・ノイアー、ゲッツェなどを擁していますが、オランダ代表のロッベンとシュバインシュタイガーがケガのため今大会欠場。イタリアの名将・リッピ監督が率いる広州恒大は、準々決勝でアフリカ王者・アルアハリ(エジプト)に2-0で快勝し、バイエルンへの挑戦権を獲得。欧州王者を相手に一矢を報いたいところでしたが…。
試合は立ち上がりからバイエルンの一方的なペースで進みます。前半16分、右サイドのラームのクロス→チアゴ・アルカンタラが胸で落としてから右足シュートを放ったが、ゴールポストに弾かれる。更に24分、敵陣ペナルティエリア付近で細かく繋いでからトニ・クロースが強烈な左足シュート。しかし、シュートはクロスバーに直撃。25分にはリベリーがミドルシュートを狙うも、広州GK・曽誠のセーブに阻まれる。
再三決定機を迎えながらもゴールが決まらない中で迎えた前半40分、右サイド・ラームのクロスにマンジュキッチが頭で落とすと、チアゴが飛び込むも押し込めず。こぼれ球をリベリーがPA左の位置から左足ダイレクトボレーシュート。ボールはゴール右隅に吸い込まれ、バイエルンがようやく先制点を奪います。さらに43分、右サイドでボールを奪うと、チアゴのクロス→マンジュキッチのダイビングヘッドが決まり1点追加。バイエルンが2点リードで前半を折り返します。
2点を追う広州は、後半開始早々にカウンターを仕掛け、ムリキが左サイドを突破するが、シュートは不発。その直後の後半2分、バイエルンはゲッツェが右サイドから右足ミドルシュート。ボールは相手DFの足に当たってコースが変わって、ゴールイン。3-0と突き放します。
更に追加点を狙うバイエルンは、後半16分にチアゴ→ゲッツェのシュートは広州GK・曽誠が片手セーブ。後半20分にはリベリーが左サイドからシュートを放つもバーに当たる。後半22分にはリベリーのパスを受けたゲッツェがPA右からシュートを放ったが、またも広州GK・曽誠のセーブに阻まれる。ゲッツェは後半42分、右サイドのクロスにワンタッチで合わせたが、クロスバーを叩いてしまう。ダメ押しの4点目は生まれなかったものの、終始試合を支配し続けたバイエルン、欧州王者の貫録を見せつけ、3-0の完勝で決勝進出を果たしました。
いやー、バイエルンはやっぱり強い!ロッベン不在でも選手層が厚いですな。リベリーが先制点を決め、ゲッツェの3点目のミドルシュートもビューティフルでした。私も眠い目を擦りながら試合の模様を見たのですが、3点目が決まった所で眠りにつきました。3点目を決めたゲッツェ選手は、今季ボルシア・ドルトムントから加入。ドルトムント時代は香川真司選手(現在マンチェスター・ユナイテッド所属)とチームメイトで、ブンデスリーガ2連覇に貢献しています。この試合では惜しいシュートが何本もあったので、あと1点は取れていたと思います。来年のブラジルW杯ではドイツ代表の中心選手の一人として活躍しそうです。
広州恒大はアジア王者としての意地を見せてほしかったけど、全然ダメでした。GKの曽誠選手がファインセーブで奮闘しながらも、シュートの数はたった2本…。カウンターでチャンスを作ったけど、ノイアーの飛び出しに封じられたり、ムリキが決め切れなかった…。リッピ監督も「対抗する術を持っていなかった。何もできませんでした」とお手上げでした。
勝ったバイエルンは決勝でアトレチコ・ミネイロ(ブラジル)VSラジャ・カサブランカ(モロッコ)の勝者と対戦。敗れた広州は3位決定戦に回ります。そのバイエルンの相手を決める一戦「ミネイロVSカサブランカ」戦は、日本時間の19日早朝に行われます。南米王者のミネイロには、かつてバルセロナに在籍したロナウジーニョが所属しています。バルサ時代に自分をクビにしたグアルディオラ監督を見返して、ミネイロを悲願のクラブ世界一に導けるでしょうか?