秋のGⅠシリーズの中休みの8日は、ジャパンカップとチャンピオンズカップに繋がる一戦が東西で実施。東京競馬場はハンデ重賞のアルゼンチン共和国杯、京都競馬場はダート重賞・みやこステークスが行われました。
東京メイン・第53回アルゼンチン共和国杯(GⅡ・芝2500m 18頭立て)は、重賞2勝の実績を持つ⑨サトノノブレス、菊花賞3着のあと2連勝中の⑮ゴールドアクター、青葉賞馬⑱レーヴミストラル、東京コースとの相性が良い⑧プロモントーリオ、ダイヤモンドステークス3着⑭メイショウカドマツ、目黒記念2着⑥レコンダイト、③マイネルフロスト、⑩ヒラボクディープ、⑫ラブイズブーシェなどが参戦しました。
18頭のゲート入りが終わった直後、⑦フラガラッハがゲート内で立ち上がり、スタートで大きく出遅れてしまった。他の17頭は揃って飛び出す。1コーナーに向かっての先行争いで、⑤スズカデヴィアスが先手を奪い、メイショウカドマツが2番手。マイネルフロスト・サトノノブレス・ゴールドアクターは4番手グループにつけ、プロモントーリオとレーヴミストラルは中団に控え、出遅れたフラガラッハも集団に追いつきスタンド前を通過した。
1・2コーナーを回り、向正面に入るところで、スズカデヴィアスが先頭、2番手にメイショウカドマツ、外側の3番手にゴールドアクター、内側の4番手に①スーパームーン、マイネルフロストが5番手追走。6番手の位置にサトノノブレスがいて、その後ろの7~9番手に⑰ニューダイナスティ・②プランスペスカ・プロモントーリオの3頭が固まっている。10番手の内側にレコンダイト、その隣に⑫ラブイズブーシェ、レーヴミストラルは12番手から。13,14番手の位置にフラガラッハと④ヴァーゲンザイル。後方は15番手⑬ロンギングダンサー、ヒラボクディープ16番手、17番手⑪サイモントルナーレ。最後方に⑯マイネルメダリストが追走する。
18頭がほぼ固まった状態で3,4コーナー中間点を迎え、デヴィアスがまだレースを引っ張るが、外からカドマツが並びかける。アクターは3番手のまま。後続ではノブレスとダイナスティが追い出し開始。ミストラルとプロモンはまだ馬群の中。4コーナーから最後の直線に差し掛かり、メイショウカドマツが早めに抜け出し、ゴールドアクターが2番手に躍り出る。サトノノブレスとレーヴミストラルは3番手争い。ゴール残り200mを切り、カドマツがこのまま押し切るかと思いきや、外からアクターが徐々に差を詰め、ゴール手前でアクターが逃げるカドマツを捕らえてFINISH!最後に逆転したゴールドアクター、3連勝で重賞初勝利です!
秋の府中のハンデ重賞・アルゼンチン共和国杯は、⑭メイショウカドマツと⑮ゴールドアクターの7枠2頭のマッチレースとなりましたが、1番人気だったゴールドアクターが差し切って1着となりました。直線早めに抜け出したメイショウカドマツはアタマ差の2着。3着には3歳馬のレーヴミストラルが入り、サトノノブレスは4着という結果に。2番人気のプロモントーリオは7着に終わっております。
勝ったゴールドアクターは、今回が重賞初勝利で通算6勝目。父・スクリーンヒーローは2008年にこのレースを勝った後、その次のジャパンカップでは、ウオッカ、ディープスカイ、メイショウサムソン、マツリダゴッホなどといった強豪を破る大金星を挙げました。スクリーンヒーロー産駒は、安田記念馬・モーリス、ミュゼエイリアン、グァンチャーレが活躍していますが、ここに来て期待の一頭が現れました。
ゴールドアクターは昨年の菊花賞で3着と好走した後に8ヵ月の長期休養。復帰戦の洞爺湖特別(7月4日@函館)で勝利を飾ると、前走のオクトーバーステークス(10月12日)では、トップハンデ57.5Kgの斤量を背負いながらも快勝。そして今回のアルゼンチン共和国杯で3連勝を飾り、ジャパンカップの優先出走権を獲得しました。府中コースで2連勝したから、JCでも上位人気に入りそうな予感がしますね。お父さんと同じのようにアルゼンチンからJC制覇となるか?
京都メイン・第6回みやこステークス(GⅢ・ダート1800m 11頭立て)は、3年前にこのレースを勝った①ローマンレジェンド、2014年のジャパンダートダービーを勝った④カゼノコ、3歳馬⑪ダノンリバティ、3連勝中の上がり馬③モンドクラッセ、重賞3勝⑨クリノスターオー、マーチステークスを勝った⑥マイネルクロップ、⑩ソロルなどが出走しました。
スタートは11頭綺麗に飛び出し、好スタートを決めた⑤エーシンモアオバーが行き、モンドクラッセとクリノスターオーが先団追走、ローマンレジェンドは5番手、ダノンリバティは中団より後ろのポジションで1コーナーを通過した。
1・2コーナーから向正面に出て、エーシンモアオバーが先頭、2番手にモンドクラッセ、3番手にクリノスターオー、インコースの4番手にローマンレジェンド、5番手⑦アスカノロマン、6番手ソロル、7番手の位置にダノンリバティが控えている。その後ろの8,9番手辺りにマイネルクロップと②ロワジャルダン、後方はカゼノコ、⑧スリータイタンと続く。
3コーナーを回り、モアオバーが先頭だが、外からクラッセが接近。3番手のスターオーは早くもムチが入っている。ローマンとダノリバが4,5番手から追い上げる。4コーナーのところで、今度はモンドクラッセが先頭に立ち、外に出したダノンリバティが追い込もうとするが、意外と苦しんでいる。内からローマンレジェンドが脚を伸ばすが、ロワジャルダンがさらに内に入る。先頭争いはローマンとジャルダンの一騎打ちか?しかし、大外からカゼノコが猛追。ゴール前でロワジャルダンが前て、カゼノコが外から急襲したが、ロワジャルダンが僅差で1着!
不良馬場の下で行われたみやこステークスは、単勝7番人気のロワジャルダンが優勝。道中は中団より後ろの位置にいましたが、直線で内ラチ沿いから突き抜け、ローマンレジェンド、カゼノコとの叩き合いを制しました。2着には6番人気のカゼノコが入り、伏兵2頭がワンツー独占。カゼノコは末脚が凄かったけど、アタマ差およびませんでした。3着のローマンレジェンドは、このレース2度目の3着。3番人気のクリノスターオーは5着、1番人気のダノンリバティは伸びを欠いて6着。2番人気・モンドクラッセは一旦先頭に出るも、最後は7着に沈みました。
勝ったロワジャルダンは、重賞初挑戦にして初タイトル獲得。同時にチャンピオンズカップの優先出走権をGET。夏の福島で2連勝と力をつけた後、前走のブラジルカップでは4着でした。鞍上の浜中俊騎手は、先週の秋の天皇賞に続き、2週連続重賞勝ち。この秋の浜中騎手は絶好調ですね~。外側ではなく、厳しいインコースを選んで正解だったかも。
来週は京都競馬場で秋の最強牝馬決定戦・エリザベス女王杯が行われます。昨年の優勝馬・ラキシス、2年前の勝ち馬・メイショウマンボ、昨年のオークス馬・ヌーヴォレコルト、府中牝馬ステークスを勝ったノボリディアーナ、フーラブライド、スマートレイアー、3連勝中のシュンドルボンとウインリバティのほかに、オークス2着のルージュバック、秋華賞2着・クイーンズリング、ローズステークス覇者・タッチングスピーチの3歳勢も登録しています。3歳勢が古馬の壁を破るか、古馬勢が経験の差を見せ付けるか?世代を超えた女の戦いから目が離せない!