台湾で1次ラウンド開催中の「WBSC世界野球プレミア12 2015」。開幕2連勝でグループBの首位に立っている日本代表(侍ジャパン)は、12日に桃園国際棒球場でドミニカ共和国と対戦しました。2013年のWBCを制したドミニカ共和国は、アメリカと韓国に大敗して2連敗中です。連勝中の勢いを持続させたいこの一戦、前日のメキシコ戦で大暴れした「あの男」がまたしても勝負強いバッティングを見せました!
両チームのスタメン
<日本> <ドミニカ共和国>
1番(中)秋山翔吾 (二)ルイス
2番(三)川端慎吾 (指)ディアス
3番(二)山田哲人 (一)ベテミット
4番(指)中村剛也 (左)ラミレス
5番(左)筒香嘉智 (捕)オリーボ
6番(一)中田翔 (右)タバレス
7番(遊)坂本勇人 (中)エルナンデス
8番(右)平田良介 (三)P・フェリス
9番(捕)炭谷銀仁朗 (遊)R・ロドリゲス
(投)武田翔太 (投)カブレラ
第3戦の先発ピッチャーは、日本は今季自己最多の13勝を挙げた武田翔太投手、ドミニカは中日に2年間在籍したカブレラが登板。この日の日本はスタメン入れ替えを行い、川端が2番サード、炭谷が9番キャッチャーで先発出場。韓国戦とメキシコ戦で2番に入っていた坂本が7番に入りました。
試合は初回から動きました。1回表に日本は2死走者無しから、山田がレフト線への2塁打を放つと、4番・中村剛が初球を打ち上げて平凡な2塁フライ…になるかと思ったら、ドミニカ2塁手・ルイスと右翼手・タバレスが交錯して落球。この間に2塁走者が生還。タイムリーエラーで日本が1点を先取します。
その裏、日本先発・武田が1死を取った後、2番・ディアスにセンター前ヒット、3番・ベテミットにレフト前ヒットを打たれ、さらに4番・ラミレスの内野安打で1死満塁と同点または逆転のピンチを招きます。この場面で5番・オリーボにカーブを打たせ、3塁ゴロ併殺打に仕留めて3アウト。初回のピンチを0点で凌ぎました。
1点リードの日本は、2回と3回にドミニカ先発・カブレラの前に3者凡退に終わる。一方、武田は2回に2つの三振を奪って3者凡退に抑えると、3回には2塁打と四球でランナー2人背負うも、得点を与えず。
4回、日本は先頭の山田が四球を選ぶと、1死後に筒香も四球で出塁。1死1,2塁の場面で、中田がカブレラの4球目のスライダーを上手く合わせ、センター前にポトリと落ちるタイムリーヒット。日本が2-0とリードを拡げます。ドミニカはその直後、振り逃げと内野安打のランナーを出し、2死2,3塁と一打同点のチャンスを迎えたが、R・ロドリゲスが3塁ゴロに倒れて無得点。
日本は5回に先発の武田に代えて、2番手に小川泰弘が登板。小川は1番からの上位打線を簡単に3者凡退に打ち取ると、6回も中軸をしっかり3者凡退に抑える好投を見せます。7回も続投し、先頭のエルナンデスをレフトフライに打ち取ったかと思いきや、レフト・筒香が目測を誤りキャッチできず2塁打となる。そして1死2塁から、9番R.ロドリゲスにストレートを狙われ、レフトスタンドへの2ラン本塁打を浴びてしまう。筒香の拙守が結果的に失点へとつながり、スコアも2-2の同点となった。
追いつかれた日本は8回、山田と筒香の四球の後、ドミニカ3番手・デヘススのボークで2死2,3塁のチャンスを迎える。一打勝ち越しの場面で、中田がデヘススの5球目を捉え、3塁線を破るタイムリー2塁打!ランナー2人が生還し、日本が4ー2と再びリードを奪います!
その後、8回に3番手・山崎康晃が無失点に抑えると、9回は4番手・松井裕樹がランナーを出しながらも反撃を許さずゲームセット。日本が4-2でドミニカに競り勝ちました。
プレミア12 1次ラウンド グループB 11月12日(木)
ドミニカ共和国-日本 (台湾・桃園、試合開始:日本時間19時)
JPN 100 100 020|4
DOM 000 000 200|2
勝利投手 [日]小川(1勝)
敗戦投手 [ド]D.デヘスス(1敗)
セーブ [日]松井裕(1S)
本塁打 [ド]R.ロドリゲス 1号(7回裏2ラン)
プレミア12第3戦のドミニカ共和国戦も苦しい試合でしたが、侍JAPANが見事に勝利しました。4回まで2点を奪ったけど、7回に筒香選手のミスから流れがドミニカに変わり、小川投手が同点2ラン本塁打を浴びてしまいました。嫌な雰囲気に包まれましたが、中田選手が吹き飛ばしてくれました。中田選手は前日のメキシコ戦に続き、この試合でも決勝打を放っております。これで日本は開幕から3連勝!グループBの首位は変わらず。1次ラウンドで無敗なのは日本だけです。
この日の先発ピッチャー・武田投手は、4回まで投げて被安打5・4奪三振・1四死球・無失点。立ち上がりに3連打を浴びましたが、ダブルプレーで無失点に抑え、3回と4回も得点圏にランナーを背負いながらも、再三のピンチを切り抜けました。しかし、4回に右足首に違和感を訴えて急遽降板。武田投手本人が「問題ない」と言ったので、ホッとしてます。
打線の方はチーム全体で5安打。2試合連続でヒーローとなった中田翔選手は、この試合2安打3打点。4回の第2打席で、カブレラ投手の低めの変化球に反応し、センター前タイムリーヒット。8回の第4打席ではレフトへの2点タイムリー2塁打。勝負強いバッティングを見せている中田選手、台湾入りしてからは2試合で8打点と大当たりです。
1次ラウンド3連勝の日本はこの後、14日にアメリカ代表、15日にベネズエラ代表と対戦。次のアメリカ戦に勝てば決勝トーナメント進出決定。1位通過なら準々決勝でA組4位のチームと戦うことになります。現時点でA組4位はプエルトリコ(1勝2敗)となっています。今後の結果次第では、台湾かキューバ、オランダとも当たる可能性もあります。残り2試合もしっかり勝って、無傷で首位通過を果たしてほしいです。