JRA女性ジョッキーの藤田菜七子騎手が15日、高知競馬場に参戦。今月3日の川崎に次いでの2度目の地方遠征となる今回、地元・高知競馬所属で、日本人女性騎手で現役最多勝の別府真衣騎手との「女性ジョッキー対決」も実現しました。
藤田騎手はまず第1レースで、⑩ディープランマに騎乗。スタートで後手を踏み、序盤から後方を追走。直線も全く見せ場が無く、12頭中8着に終わります。
続く2レースで、藤田騎手と別府騎手が初対決。藤田騎手は⑧エメラルドビーム、別府騎手は⑥ウエスタンバラードに騎乗。道中はウエスタンバラードが前を行き、エメラルドビームがピタリとマークする形。3,4コーナー中間点でウエスタンバラードが好位に浮上し、エメラルドビームは大外に回る。最後の直線でエメラルドビームが前に出ると、3着でゴール。ウエスタンバラードは9着に終わり、初対決は藤田騎手に軍配が上がりました。
第3レース、藤田騎手は1番人気の②メトロノースに乗り、別府騎手は2番人気⑨アランルースに騎乗。スタートは両者ともいいスタートを見せ、メトロノースが単騎で逃げ、アランルースは3番手で追いかける展開に。しかし、2周目3コーナー辺りで、メトロノースと後続との差が縮まり、残り400mでアランルースが先頭争いをする一方で、メトロノースは3番手に後退。直線で藤田騎手が懸命にムチを入れるが、アランルースがゴール前で抜け出し1着ゴール。メトロノースは3着に終わり、第2ラウンドは別府騎手が雪辱を果たし、1勝1敗の五分。
女性騎手対決第3ラウンドの「はりまや盃」(第4競走)では、藤田騎手は⑤ハナリュウセイ、別府騎手は⑩コスモイフリートに乗りました。道中はハナリュウセイが5番手、コスモフィリートが6番手に位置づけますが、3コーナーを過ぎたところでコスモフィリートが3番手に浮上。しかし、最後はコスモフィリートが3着、ハナリュウセイは9着。第3ラウンドも別府騎手が先着し、2勝1敗と一歩リード。
藤田騎手はこの後、第8レースで⑨ゴールドゼウスに乗り、中団追走から直線でインコースに入ったものの、3着とはクビ差の4着。
そして迎えた第12レース、藤田騎手と別府騎手がこの日4度目の対決。別府騎手は3番人気の⑤デュークワンダー、藤田騎手は2番人気⑪フリークウェーブに騎乗。スタートでフリークウェーブが好スタートを決めて先行策を取ったのに対し、デュークワンダーは出遅れて後方からの競馬を強いられる。フリークウェーブは向正面で2番手を追走し、3コーナー手前で先頭に浮上。しかし、直線で失速して6着でゴール。デュークワンダーは7着に終わりました。
というわけで、この日の藤田騎手は6鞍に騎乗し、2レースと3レースの3着が最高で、デビュー後初勝利はまたまたお預け。別府騎手との女性騎手対決は、2勝2敗の引き分けに終わりました。藤田騎手が初対決で先着すれば、別府騎手は第3レースで1着を飾り、先輩女性騎手の意地を見せました。藤田騎手のような明るい人、別府騎手のような腕に自身がある女性騎手がもっと増えれば、競馬界がより一層盛り上がると思います。別府騎手も地元だけでなく、中央競馬に参戦して欲しいです。
連敗する度に人気を集めたハルウララ(デビューから113連敗。あの武豊まで騎乗)のとき以来の盛り上がりを見せた高知競馬場ですが、この日は交流重賞の「第18回黒船賞」(ダート1400m 12頭立て)が行われ、単勝1.8倍の圧倒的1番人気を集めた⑥ダノンレジェンドが優勝しました。
スタートから先団の位置につけ、道中は2番手を追走。3コーナーで⑩ドリームバレンチノと⑫ニシケンモノノフの2頭と競り合い、最後の直線で抜け出してゴール。2番人気・ニシケンモノノフが1馬身差の2着、3着には3番人気の②タールタンが入りました。
勝ったダノンレジェンドは、昨年に続いての黒船賞連覇。通算6度目の重賞制覇(中央&地方合わせて)となりました。次走は東京スプリント(4月6日@大井競馬)に向かう予定です。昨年はダート短距離重賞で4勝したものの、JBCスプリントで2着に敗れました。今年こそは悲願のGⅠタイトルを獲得できるといいですね。