東京競馬場の5週連続GⅠ開催もいよいよラスト。5日は上半期のマイル王決定戦・第66回安田記念(GⅠ・芝1600m)が行われました。今年の安田記念は、日本のGⅠでは異例ともいえる12頭の少頭数。マイルGⅠ4連勝中で「ロンジンワールドベストレースホースランキング」で世界3位につけている⑧モーリス、今年3月のドバイターフを勝った⑪リアルスティールの海外GⅠ馬2頭に加え、前哨戦の京王杯スプリングカップを勝った⑦サトノアラジン、他にも②ダノンシャーク、⑧ロゴタイプ、⑨イスラボニータ、香港から挑戦してきた⑤コンテントメントなどが参戦しました。
単勝の人気は、モーリスが1.7倍と圧倒的な1番人気。2番人気はリアルスティール(4.5倍)、サトノアラジンが3番人気(5.5倍)。4番人気以降は、イスラボニータ、③ロサギガンティア、⑩フィエロ、④ディサイファ、ロゴタイプと続きました。
スタートでディサイファが好スタートを決めたのに対し、ロサギガンティアが少し出遅れる。モーリスとリアルスティールも上手く飛び出した。先行争いで、ロゴタイプがディサイファをかわして先頭を奪い、モーリスが2番手につけるが、掛かっているように見える。3番手のリアルスティールも折り合いを欠いて見える。最内4番手にディサイファ、5番手コンテントメント。中団グループには、イスラボニータと①クラレントが6,7番手で並び、8番手にフィエロ、サトノアラジンは9番手に控える。後方は10番手⑫レッドアリオン、11番手ダノンシャーク、ロサギガンティアが最後方を追走する。
3コーナーを回り、ロゴタイプがレースを引っ張り、モーリスは単独2番手だが、まだ懸かっているのか?リアスティ・コンテント・ディサイファが3番手グループを形成している。ボニータ6番手、アラジンが8番手に浮上。3,4コーナー中間点を通過し、先頭のロゴタイプは前半800mを47.0秒で通過。4コーナーを回るところで、中団にいたボニータが大外から押し上げてきた。リアスティとモーリスはどこでスパートをかけるのか?
12頭が一団の状態で最後の直線コースに入り、ロゴタイプが内ラチ沿いで逃げ粘り、ディサイファ、モーリス、外からイスラボニータが迫る。さらにはダノンシャークも先頭争いに加わる。リアルスティールは脚が伸びず、後退気味。ゴール残り200mを切り、ロゴタイプが粘るどころか、リードを拡げている。モーリスがようやく2番手に上がり、フィエロが大外から追い込んできたが、ロゴタイプが先頭でゴールイン!なんということだ!ロゴタイプがモーリスを抑えて逃げ切ってしまいました。
安田記念 全着順&払戻金
1着⑥ロゴタイプ 1分33秒0
2着⑧モーリス 1馬身1/4
3着⑩フィエロ ハナ
4着⑦サトノアラジン クビ
5着⑨イスラボニータ 1/2馬身
6着④ディサイファ
7着②ダノンシャーク
8着①クラレント
9着③ロサギガンティア
10着⑫レッドアリオン
11着⑪リアルスティール
12着⑤コンテントメント
単勝 ⑥ 3690円
複勝 ⑥ 520円 ⑧ 130円 ⑩ 450円
枠連 [5]-[6] 1200円
馬連 ⑥-⑧ 3230円
馬単 ⑥-⑧ 11580円
ワイド ⑥-⑧ 1130円 ⑥-⑩ 4820円 ⑧-⑩ 840円
3連複 ⑥-⑧-⑩ 14990円
3連単 ⑥-⑧-⑩ 153560円
国内外のGⅠ馬が6頭も参戦した安田記念は、単勝8番人気の伏兵・ロゴタイプが逃げ切って優勝しました。断然の1番人気だったモーリスは2着に敗れ、安田記念連覇&マイルGⅠ5連勝とはならず。昨年から続いていた自身の連勝も7でストップしました。調教で「調子が良くない」と言いつつも、本番では格の違いを見せるんじゃないかと思っていたのですが…。スタートから掛かりっ放しで、直線でもロゴタイプを捕らえ切れず、2着を確保するのが精一杯でした。状態が悪くても2着に入ったけれど、メンバーを考えれば勝たなきゃいけなかったと思います。
そして、2番人気だったリアルスティールは、ブービーの11着大敗。モーリスと同様に折り合いが悪く、直線で失速。マイルは短すぎたと思います。福永騎手もリアルスティールに何度も騎乗しながらも結果を残せてないから、今回限りでクビかな?
勝ったロゴタイプは、2013年の皐月賞以来、実に3年2ヶ月ぶりの勝利を飾り、GⅠもこれで3勝目。皐月賞を勝って以降勝ち星から見放され、GⅢでも苦戦続き。今回も来るわけないだろうと思っていましたが、絶対王者を完封しての逃げ切り勝ち。ロゴタイプが先頭でゴールした瞬間、「今さらかい!」と突っ込んだ方も多かったに違いない。もうてっきり「終わった馬」だと決めていたけど、まさか復活するとは思いませんでした。人生何が起こるかわかりませんね…。