東京競馬場の5週連続GⅠ開催が終わり、春のGⅠシリーズは宝塚記念までお休み。12日は阪神競馬場で牝馬のハンデ重賞・マーメイドステークス、東京競馬場では秋のGⅠへ向けてのステップレース・エプソムカップが行われました。
阪神メイン・第21回マーメイドステークス(GⅢ・芝2000m 14頭立て)は、中山牝馬ステークスを勝った⑬シュンドルボン、昨年のチューリップ賞を勝った①ココロノアイ、⑫リラヴァティ・④レッドオリヴィア・⑦ヒルノマテーラ・③アカネイロの「パールステークス組」、他にも⑤ハピネスダンサー、⑨メイショウマンボ、②ナムラアンなどが参戦しました。
スタートは14頭大きな出遅れはなく、正面スタンド前での先行争いで⑭シャイニーガールが先手を取り、リラヴァティが2番手。内からココロノアイが3番手につける。ナムラアンは中団、シャイニーダンサー、レッドオリヴィア、シュンドルボンの人気上位は中団より後ろの位置で1コーナーを回った。
2コーナーから向正面に入り、シャイニーガールが先頭、2番手にココロノアイ、3番手にリラヴァティ。その後ろの4番手に⑪ウインリバティの、内側5番手⑥ショウナンバーキン、ナムラアンが6番手。外側の7番手に⑩ゴールドテーラー、⑧タガノエトワール8番手。レッドオリヴィアとハピネスダンサーが9,10番手で並び、シュンドルボン11番手。12番手アカネイロ、13番手メイショウマンボ、ヒルノマテーラがポツンとしんがり追走。
内回り3コーナーを回り、今度はリラヴァティがシャイガルを抜いて先頭に浮上。ウインリバが2番手、テーラーが3番手に上がり、外から捲るようにシュンドルが一気に上昇し、先頭を捕らえる勢いだ。後続ではマンボが中団まで進出し、ハピダンとオリヴィアは馬群の中。
4コーナーから最後の直線に入り、先頭争いは内でリラヴァティ、真ん中ウインリバティ、外にシュンドルボンの3頭が競り合う。ゴール残り200mでシュンドルがわずかに前に出るが、リラヴァティがもう一度盛り返す。ラスト100mでリラヴァティが抜け出し、後続からココロノアイ、大外からヒルノマテーラが追い込んできたが、リラヴァティが先頭でゴールイン!直線で粘ったリラヴァティが見事に重賞初制覇!
ハンデ戦の牝馬重賞・マーメイドステークスは、単勝6番人気のリラヴァティが優勝。直線で末脚を伸ばした7番人気・ヒルノマテーラはクビ差及ばず2着。パールステークス組が1,2着を独占しました。3着には5番人気・ココロノアイが入り、3連単「⑫-⑦-①」で147,190円と少し荒れました。1番人気だったシュンドルボンは、一旦はリラヴァティに並ぶも、ゴール前で沈み4着。2番人気のハピネスダンサーは5着、3番人気レッドオリヴィアは6着(アカネイロと同着)に終わっております。
重賞初制覇のリラヴァティは、前走のパールステークスに続いての連勝。鞍上の松若風馬騎手は重賞2勝目を挙げました。この日のリラヴァティは、序盤から先行策を取り、3,4コーナーで早くも先頭に立つと、直線でも先頭を明け渡さず、そのまま押し切りました。リラヴァティの妹のシンハライトは6戦目でオークスを制したけど、お姉さんは9度目の正直でようやく重賞勝ち。妹に続いたのもそうだし、勝負根性も妹譲りですね。秋のエリザベス女王杯では、姉妹対決が見たいな。
東京メイン・第33回エプソムカップ(GⅢ・芝1800m)は、フルゲート18頭立て。昨年はエイシンヒカリが重賞初制覇を果たし、その後に香港カップとイスパーン賞で優勝し、最新の「ロンジンワールドホースランキング」で単独1位を獲得するまでに大出世しました。今年のエプソムカップは、復活をかける⑱ルージュバック、メイステークスを勝った⑦ロジチャリス、昨年は4着だった⑯フルーキー、マイル重賞でお馴染みの⑧エキストラエンド、①ラングレー、小倉大賞典覇者⑥アルバートドック、⑫レコンダイト、⑬マイネルミラノ、⑤ヒストリカルなどが参戦しました。
スタートで内からラングレー、②ステラウィンド、エキストラエンド、⑨アルマディヴァンの4頭が好スタートを切ったが、マイネルミラノが先手を奪う。⑭ナカヤマナイトが2番手につけ、アルマディヴァン3番手、4番手にエキストラエンド、ラングレーは5番手に控える。ロジチャリス・レコンダイト・ステラウィンドの3頭が6番手集団を形成し、9,10番手あたりの位置にルージュバックと⑪メイショウヤタロウが並び、内の11番手にマイネルホウオウがいる。12番手グループには、アルバートドック・⑰ダービーフィズ・フルーキーの3頭が固まっていて、その後ろの15,16番手のポジションにヒストリカルと④サトノギャラントが並走。後方は⑩エックスマーク、⑮ショウナンバッハと続く。
縦長の状態で3,4コーナー中間点を過ぎ、ミラノが快調なペースで逃げ、ナカナイ2番手、ディヴァン3番手変わらず。ラングレー5番手、チャリスは6,7番手のまま、ルージュとフルーキーも中団待機。
直線コースに差し掛かり、マイネルミラノが最内で逃げ粘り、2番手争いでは、内からラングレー、アルマディヴァン、エキストラエンド、さらにロジチャリスとルージュバックと横一線。ゴール残り200mでルージュが単独2番手に上がると、ラスト100mで逃げるミラノをかわし、最後は後続を離して先頭ゴール!ルージュバックが長いトンネルから抜け出し、約1年4ヶ月ぶりの勝利を挙げました!
秋のGⅠ戦線に向けての一戦は、単勝1番人気だったルージュバックが直線突き抜けて、差し切り勝ちを収めました。このレースで牝馬が勝利したのは、1994年のワコーチカコ以来22年ぶりです。2着争いは後方から追い上げたフルーキーが2着に入り、スタートから果敢に逃げたマイネルミラノが3着に粘りました。2番人気だったロジチャリスは4着に終わりました。
勝ったルージュバックは、昨年のきさらぎ賞以来7戦ぶりの勝利で、通算2度目の重賞勝利。桜花賞で9着に敗れて以降勝利から遠ざかり、オークスで2着、中山牝馬ステークスでは落鉄の影響もあり2着、前走のヴィクトリアマイルでは5着に終わりました。このまま連敗が続くかと思われましたが、エプソムカップで牡馬勢を一蹴。54キロの軽い斤量のおかげもあるけど、フルーキーに2馬身半の差をつけての快勝でした。
府中で復活したルージュバック、今後は毎日王冠をステップに、秋の天皇賞あるいはエリザベス女王杯が目標か?この秋こそは、悲願のGⅠタイトルが欲しいところだ。
来週からは夏の北海道シリーズが開幕。19日の函館競馬場のメイン「函館スプリントステークス」は、レッツゴードンキ、ローレルベローチェ、昨年覇者・ティーハーフ、アクティブミノル、アースソニック、さらにはティソーナ、シュウジ、オデュッセウス、キャンディバローズの3歳勢が登録しています。
東京では3歳馬のダート重賞「ユニコーンステークス」が行われ、ストロングバローズ、モンスターキング、ピットボス、ヴェゼール、グレンツェント、アルーアキャロル、ゴールドドリームなどが出走予定です。7月に大井で行われる3歳ダート王決定戦「ジャパンダートダービー」に名乗りを挙げるのはどの馬か?