私がこのブログに「漢字をしっかりと書き分ける」と題した投稿を行ったのが2014年1月10日で、次に「再び、漢字をしっかりと書き分ける」と題した投稿を行ったのが2015年1月10日、その続編は2015年1月11日です。
そして今年も、1月10日に同じテーマで投稿します。内容までほぼ同じものとなりますので恐縮ですが、やはり、教育に携わる者として、何度でも書いておかなければならないと考えました。
また基本法学概論(2年生向けのクラス授業)の小テストの話で、しかも「未遂」の「未」です。
よく見かけるのは、「未」と「末」とを取り違えている字なのですが、これと同じくらいに目につくのは、どちらの字なのか判別がつかないものです。
つまり、上の横棒と下の横棒が同じ長さで書かれている訳です。これでは何の字なのかわかりません。従って、解答者が「未遂」と書いているつもりであっても不正解となります。
常に思うのですが、小学校や中学校などで、漢字についていかなる教育が行われているのでしょうか。漢字練習帳や漢字ドリルのようなものはなくなったのでしょうか。あるいは、こうした教材は学校ではなく家庭での自習用のものかもしれませんが、そうであればいっそう深刻です。
また、単に書くだけではなく、意味を覚えさせることが重要です。そのため、ただ「未」なら「未」、「末」なら「末」だけを何回書かせても、あまり意味がありません。熟語、とまではいかなくとも、単語を書かせるとよいのです。たとえば、「未完成」などです。私は幼少時からクラシック音楽を好んでおりますので、シューベルトの交響曲第7番ロ短調を例に出していますが、他に「末広」など、いくらでも見つけられます。もし「未広」と書かれていたら、全く意味がわからないでしょう。せいぜい、「未だ広がらず」と解釈されるのが落ちでして、これでは縁起を担げません。
よく、「未」を含む名前の人を見かけますが、どういうつもりの命名なのか、不思議に思います。以前にも記しましたが、「未」は、漢文ならば「いまだ~(せ)ず」です。完成しなかったから「未完成」なのです。シューベルトが作曲を放棄せず、完成させていたら「未完成」ではなく「末完成」になる訳で、交響曲第8番ハ長調は、第7番との対比で「末完成」という日本語名を与えたほうがよかったかもしれません。