ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

気になる内閣提出法律案第7号(第190回国会)

2016年01月29日 09時55分04秒 | 国際・政治

 いつの報道で知ったのか忘れましたが、現在開かれている今国会(第190回国会)に提出されている法律案の少なさが目立ちます。召集日は今月の4日でしたので、釣り合いが取れません。

 とりあえず衆議院のサイトを見たところ、衆議院議員提出法律案のうち、今国会で初めて提出されたのは2本、参議院議員提出法律案の3本は第189回国会でも提出されたもののみ、内閣提出法律案のうち、今国会で初めて提出されたものは8本(既に6本は法律として成立)です。今後、いくつかの法律案が提出される可能性も大きいのですが、それにしてもスローペースではないかと思えてきます。

 私が気になっているのは、内閣提出法律案第7号(第190回国会)の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案」ですが、衆議院のサイトにはまだ案が掲載されていません。

 2つの法律の改正案ですが、後半の「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律」の改正がとくに気になります。公債の発行そのものについて、国会が複数年度分をまとめて事前に承認するような内容ですので、懸念材料もある訳です。具体的な発行上限額は毎年審議されるので、かろうじて許容される範囲内なのではないかということになります。

 そして、平成28年度税制改正に関連する法律案がまだ提出されていません。もっとも、直近数年間の例を見ても、1月中に提出されたことはあまりないようです。2月に入ってから、ということでしょう。

 なお、与党税制改正大綱は昨年の12月16日に、政府税制改正大綱は24日に出されており、ネットで参照できます。また、与党税制改正大綱は税理2016年2月号(59巻2号)の巻末付録7頁以下に掲載されていますから、他の税務関係雑誌も同様でしょう。

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