私は、2010年11月より「地方自治関連立法動向研究」のメンバーとして地方自治総合研究所に御世話になっています。この研究の趣旨より、とくに地方税財政関係の法律の立法過程などを研究している訳ですが、ここ何年かで非常に気になるのが、立法の前提となる事実の有無です。
安全神話がまかり通る日本では、何も最近に限らず、立法の前提となる事実の有無について疑問が寄せられていますが、とくに最近はひどいのではないかと思うのです。国会でも質疑応答の対象ともなりますが、まともな答えなのかどうかもわからない内容の答弁も見受けられます。さしあたり、地方自治総合研究所の「地方自治関連立法動向第6集 第196常会〜第197臨時会」に掲載されている「地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の就学及び就業の促進に関する法律(平成30年6月1日法律第37号)」を御覧ください。
そして、秋田のイージス候補地問題です。10日正午のNHKニュース(ラジオ第一放送)でも取り上げられましたが、「誰が聞いてもおかしいし、怒るよ」と思わざるをえない内容でした。私が地元民であっても同じことを考えます。報告書の内容に誤りがあり、それも実に初歩的なもので、たしかニュースでは地元の女性の方の声で中学生レヴェルでもわかることというような趣旨の発言も紹介されました。グーグルアースのみに頼ったことにも呆れますが、縮尺などを間違えるとは……。日本の行政にはよく見られる、実地調査なしの報告書作成であったことは間違いないようです。
第198回国会でも統計問題が質疑の対象にされているほどです。根の深さを感じさせます。