8月22日7時44分付で、岐阜新聞社が「養老線、老朽化の車両更新へ 来年2月以降運行」として報じていました(https://www.gifu-np.co.jp/news/20180822/20180822-67464.html)。
記事にあるイメージ図を見て、すぐに東京急行電鉄7700系とわかりました。読んでみると、養老線管理機構などが7700系を15両購入し、養老線用に改造した上で2019年2月より同線を走らせるとのことです。
(2018年2月、雪が谷大塚駅1番線。蒲田行き。)
7700系と言えば、現在は池上線および東急多摩川線で運用されている車両ですが、元はと言えば日本で最初のオールステンレスカー、初代7000系です。1962年から、当時の帝都高速度交通営団の日比谷線との相互乗り入れのために製造されました。私が小学生の頃までは東横線の急行用としても大活躍しましたが、田園都市線の溝の口〜長津田の開業祝賀電車として運転されたことでも知られています。1980年代、初代7000系の一部がVVVF制御、冷房車に改造されて7700系となったのでした。当初は大井町線で運用されていましたが、1989年に目蒲線で運用されるようになり、1990年代に池上線および東急多摩川線で運行されるようになりました。
(2018年3月、戸越銀座駅2番線。五反田行き。)
最初に製造されてから50年以上が経過していますが、車体は老朽化していないようですし、足回りは1980年代に更新されていますので、あと30年程は使えるという見込みがなされています。ちなみに、7700系の一部は十和田観光電鉄に譲渡されています(同線の廃線とともに廃車となりました)。
今年度、7700系は東急線から引退することが決まっています。池上線および東急多摩川線での営業運転が見られるのもあと僅かということになりますが、養老鉄道での活躍も期待したいところです。
そう言えば、養老鉄道は、2007年9月30日までは近鉄の路線であった養老線を引き継いだ会社で、現在も近鉄グループの一員です。しかし、従来から走っていた近鉄の車両を置き換えるのは、新車でもなければ近鉄の車両でもなく、東急の車両を購入したのです。この点は、同じく近鉄グループで、2007年9月30日までは近鉄の路線であった伊賀線を引き継いだ伊賀鉄道と同様です。伊賀鉄道も、従来の車両を置き換えるために東急1000系を購入し、これに統一してしまいました(伊賀鉄道では200系となっています)。
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