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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 2-3 The Reichenbach Fall その7

2014-09-25 07:32:01 | Sherlock S2E3
「ライヘンバッハ・ヒーロー」

Directed:Toby Haynes
Written:Stephen Thompson

続きです。


タクシーの中
JW「どうやって誘拐犯は監視カメラを通り抜けたんだろう。もし全てのドアが施錠されていたら・・・」
SH「施錠されていない時に歩いて入ったんだ。」
JW「だが無関係者は学校に入れないだろう。」
SH「タイミングを見計らえば誰でもどこにでも入れるんだ。
昨日は学期末だったから、あたりを動き回る父親、母親、お抱え運転手やスタッフがいた。
無関係者のひとりくらい、大勢の集団に紛れ込めるよ。」

SH「奴は彼らを待っていた。隠れるためにね。」


ST BARTHOLOMEW’S HOSPITAL
モリーちゃんが出かけようとしているところにシャーロックたちがやってきます。
SH「モリー!」
MH「あら、こんにちは。今出かけるところなの。」
SH「ダメだよ。」
そう言ってシャーロックとジョンはモリーを挟んで戻ろうとします。
MH「ランチデートなのよ。」
SH「キャンセルだ。ランチなら僕と。」
シャーロックは両方のポケットからQuavers crisps を出します。
↓多分これです。


モリーが「え?」と驚きますがシャーロックはズンズンと進んでいきます。
SH「君の助けが必要なんだ。僕たちが君の元ボーイフレンドを探し出すから。彼はちょっと悪戯好きだな。」
シャーロックの言葉に「モリアーティか?」とジョンが聞きます。
SH「もちろん、モリアーティだ。」
MH「ジムは私のボーイフレンドでさえなかったのよ。3回デートしただけ。それで終わりよ。」
SH「そう、そのあと彼は王冠を盗みイングランド銀行に侵入し組織されたペンタルヴィル刑務所を破った。
法と秩序のために君は今後、恋愛関係への試みを避ける事を提案するよ。」
シャーロックはそう言うと再びチップスをポケットから出し、部屋に入って行きます。


腕に山ほどの本を抱えながらお手伝いするモリー。
SH「ジョン、オイルだ。誘拐犯に付着したオイルが僕たちをモリアーティに導く。
靴に付着したものは全て化学で追跡できる。
靴底はパスポートのようだ。運が良ければ奴の最近の行動がすべてわかるはずだ。」
モリーちゃんがラテックスの手袋をします。
SH「分析が必要だ。」
MH「アルカリ性よ。」
SH「サンキュー、ジョン。」
MH「モリー」
SH「うん。」
モリーちゃーん(涙)

シャーロックは混合物から最初の成分を見つけ書きとめます。
1. Chalk(チョーク/白亜)
次々にサンプルを薬剤に溶かし成分を見つけていきます。
2. Asphalt(アスファルト)
3. Brick Dust(れんがの粉)
4. Vegetation(植物)
更にサンプルを別の薬品とまぜ顕微鏡を覗くシャーロックが呟きます。
「I・・・ owe・・・you.」
すぐに顕微鏡から顔を上げ、
「グリセリン分子」と言いながらため息をつきます。
5. ?????
「お前は何だ?」

作業をしながらモリーが話しかけます。
MH「I owe youってどういう意味?」
モリーの言葉に顕微鏡から顔をあげるシャーロック。
MH「I owe youって、作業しながら呟いていたわ。」
SH「何でもない。頭の中のメモだ。」
モリーちゃんはシャーロックを見ます。
MH「あなたは私のお父さんにちょっとだけ似てるわ。もう死んじゃったけど。あ、ごめんなさい。」
SH「モリー、無理に話をしようと思わないでくれ。君の専門外だろう。」
MH「死ぬ前のお父さんは・・・・いつも陽気で楽しかったの。 誰もみていない時をのぞいてだけど。
ひとりきりの時のお父さんを見たら・・・悲しい顔をしてた。」
SH「モリー。」
MH「あなたもよ。」そう言ってモリーは一瞬ジョンを見ます。
MH「あなたも彼が見ていない時は悲しそうな顔をしているわ。」

シャーロックも視線だけでジョンを見ると顕微鏡から顔を上げてモリーと向き合います。
MH「大丈夫?あ、何も言わないで。わかるのよ。誰もみていない時に悲しい顔をしているから。」
SH「君が見ている。」
MH「私は数に入らないから。」
そう言われて驚いたように瞬きをしながらモリーを見るシャーロック。
シャーロックはこの時初めてモリーという女性を正面から見たのかもしれません。

MH「私が言いたいのは、もし私に何かできることがあったら、必要になったら、何かあれば、私がいるから。
いえ、言いたいのは・・・つまり、もし私が必要になったら・・・」
そこまで言ってモリーは頭を振りながら「いいの。」と言います。
SH「僕が君に何を頼むと?」
MH「別に・・・わからないけど、ありがとうって言っておけばいいと思うわ。」
シャーロックは目を逸らしながら少し言いづらそうに「・・・ありがとう。」と言います。

MH「私はチップを食べるわね。何かいる?」
シャーロックは何か言おうと口を開きかけますが、「いらないわね、いいの。」とモリーちゃんが
あっさり部屋を出ていくのでますます不可解な表情のシャーロックでした。


こんな場面を見てるとシャーロックは人の心がわからないのではなく、
自分の価値がわからないんだろうなーとつくづく思います。
今日初めてモリーと向き合って、自分に向けられているのがただの秋波ではなく、
ひとりの人間としてシャーロックの事を思ってるんだと気づいても、
それが何故なのかは理解できてないようなそんな気がします。
だから懸命に考えてるんですよね。
途惑いながらも不器用に呟く「ありがとう」がシャーロックの心情そのものなのかもしれません。

続きます。