どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

「もりやすじ童画展」対談トークイベント(2)

2018年08月13日 20時32分00秒 | イベント・ライブ
11日(土)、吉祥寺・一日という古書店(兼、展示イベントスペース?)にて行われた「もりやすじ童画展 もぐらノート トークショー 小田部羊一×なみきたかし もりやすじさんを逐って〜アニメーター・編集者として」レポートの続きです。

19時となり、小田部羊一さん登場!(写真右、左はなみきたかしさん)

昨年、大病されたと聞いてましたが、5月の「高畑勲さんを偲ぶ会」で、しっかりとした足取りで壇上に立ち、コメントする小田部さんを見て安堵しておりましたが、今回もお元気そうで1時間半にも及ぶトークもしっかりした口調で臨まれてました(^_^)

冒頭はなみきさんによる、これまでのアニドウの活動と出版についてのご紹介からスタート。


会報誌「FILM 1/24」も最初はガリ版刷りだったが、シルクスクリーン印刷となって写真が載せられるようになって嬉しかったと、そして「母をたずねて三千里」を扱った号で2色だがカラーとなり、小田部さんも4色かと思ったほど綺麗になったなぁと(^_^)

なみきさんは出版者としてはシロウトなもんで、ハードカバー・クロス張りでタイトルは箔押しが大好きで、採算度外視でそんな本ばかりだしているんですと(^_^;

5日(日)の片渕須直さんのイベントで取り上げられ、ちょっとした話題になった「未来少年コナン」の本。

たまたま私も所持していて、Twitterで紹介いたしました(^_^)

なみきさんもこの本にはたいそう思い入れがあるようで、高畑さんのインタビューは断られつつも、宮崎さんにはかなり協力してもらえ、提供されたカラーイラストやレイアウトも予算が許される限り頑張って、初の4色カラーページも実現させたと。

今見てもその内容のクオリティと充実ぶりには目を見張るばかりです!(*゜ロ゜)

関連資料・各種イメージボード・スタッフ&キャストのインタビュー・コメント&メッセージ・座談会・用語集、そして宮崎さんの映画化への想い...などなど、タイムカプセルの様にギッシリとした内容が、A4サイズ、328頁の堂々たる書物です。

トーク終了後に、なみきさんに直接お聞きしたのですが、この本、当時3500円くらいで通販がメインで、書店売りはほんの一部の店に置かせてもらった程度だったのだそう。付録もいろいろ付けていたとの事でしたが、私の所有物には見当たりません...どこか別のとこに仕舞って分からなくなっちゃったのかなぁ...(´д`)

しかし...この本、なんと版元である日本アニメーションに一切許可なく出版・販売した違法なものなのだとか(^_^;

あれだけの内容を有したものが無許可って...今では考えられませんが、当時も日本アニメーションのプロデューサーさんにコッテリと油をしぼられたそうです...(´д`)

小田部さんもその当時の事をよく覚えていらっしゃってるようで、浦谷千恵さんとふくやまけいこさんについて語られました。

浦谷さんはマンガやカットを描くのが得意そうだったし、この人は漫画家になるんじゃないかなぁと。同様にふくやまさんはアニメーター向きだと思っていたと...実際は逆になりましたよねぇ(笑)と...。

ふくやまさんは言わずと知れた漫画家さんですし、浦谷さんはアニメーターとしてメキメキと頭角を現し、片渕須直さんの公私にわたるパートナーとして欠かせない大きな存在の方です。

「あの当時、○○○って渾名で呼んでいたよねぇ」と仰ってましたが、「これ言っちゃって良いのかなぁ...」と微妙な含みをもってるようでしたので、ここでは非公開とさせて頂きます(^_^;

他にも森康二さん関連の書籍も紹介されてました。

90年代初頭、森さんのお加減も良くなく、小田部さんは宮崎さんとなみきさんに、関連書の出版を急ぐようにハッパをかけたとのことです。

そのため同じ時期に2つの本が出たことになったと。

小田部さんが掲げていらっしゃるのは宮崎さんが出した「もりやすじの世界」で、私も所有しております(^_^)

巻末に添えられた森さんご自身によるメーッセージ「アニメ君、ボクはキミが好きだよ」、いつ見ても心にジンワリと沁みる名文です...。

さて...アニドウ出版の紹介も終え、いよいよ小田部さんによるトークの始まりです(^_^)

今回もちょっと長くなったので、次回に続きます。



8月12日(日)のつぶやき

2018年08月13日 06時04分35秒 | 事件・事故・災害