カンボジア経済

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プノンペン上水道公社 年次報告書2023

2024年04月10日 | 経済
 3月27日、プノンペン上水道公社は、年次報告書2023を発表しました。内容は、プノンペン上水道公社の概要、2023年度の業績、コーポレート・ガバナンス、証券取引情報、財務諸表等となっています。
 活動実績については、プノンペン上水道公社は、プノンペンの拡大と人口増加に対応して給水量や給水面積を伸ばしています。上水供給量は、2億7905万立方メートルとなりました。これは計画の102%に当たり、供給能力ぎりぎりで需要に対応していることがわかります。こうした状況の中で、新たな浄水場として、バケン浄水場の第1期が2023年6月に完成しています。処理能力は19万5000立方メートル/日、総工費は2億4700万ドル(約350億円)です。また、2024年3月には、バケン浄水場第2期が試験運転を開始しました。同じく19万5000立方メートル/日の処理能力で、総工費は1億3440万ドル(約190億円)です。
 プノンペン上水道公社(PPWSA)の既存施設の現在の処理能力は、プンプレック浄水場(15万立方メートル/日)、チュロイチョンワ浄水場(13万立方メートル/日)、チャムカーモン浄水場(5万2000立方メートル/日)、ニロート浄水場(26万立方メートル/日)、バケン浄水場(第1期:19万5000立方メートル/日)等で、合計約83万5000立方メートルです。まもなく完工するバケン浄水場(第2期)を加えると処理能力は約103万立方メートルに拡大します。更に、バケン浄水場第3期も計画が進められています。
 水道管の敷設も拡大しており、2023年は462キロメートルを完成させて、総延長は4722キロメートルに達しています。
 財務面では、純利益は、2018年765億リエル、2019年333億リエル、2020年884億リエルから、2021年1293億リエル、2022年1082億リエル、2023年1293億リエル(約48億8000万円)となっています。一株当たり利益は2018年846.32リエル、2019年382.78リエル、2020年1015.85リエルから、2021年1486.37リエル、2022年1243.90リエル、2023年1486.37リエルとなりました。2023年の無収水率は、8.75%(前年8.5%)となっています。
 プノンペンの上水道については、北九州市水道局が長年協力してきており、「プノンペンの奇跡」と呼ばれるほどの成功を収めてきました。上水需要は今後も拡大が続くものと見られ、プノンペン上水道公社が供給量の拡大に向けて継続的に努力していくことが期待されます。
(写真は、バケン浄水場の完成予想図)

カンボジア証券取引所のサイト(英文です)
http://www.csx.com.kh/company/announce/viewPost.do?MNCD=5040&postId=1894


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