カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジア ドローン規制を強化 フン・セン前首相への攻撃計画が背景に

2025年03月03日 | 経済
 2月14日、カンボジア政府は、ドローンを規制する省令(内務省・農林水産省・民間航空庁共同省令第1644号 )を公布し、即日施行しました。フン・セン首相自宅に対しドローン攻撃の計画があったことを背景としています。2月11日に、フン・セン首相は、この攻撃を阻止したと発表していました。
 今回の省令では、社会の安全確保や公共秩序の維持を目的に、最大積載量2キログラム以上のドローンを対象として、利用規制を強化するとしています。カンボジアではこれまで、主に農業や建設・不動産の現場、個人による空撮などでドローンが利用されていましたが、厳格には規制されていなかったのが実情です。
 強化された規制では、ドローンのモデル情報(メーカー名、シリアル番号など)、飛行計画をあらかじめ管轄の警察に提出することや、操縦者は18歳以上、飛行時間は午前6時から午後6時まで、飛行高度は120メートル以内とすることなどが規定されています。また、ドローン飛行を禁止する20区域(王宮、国家機関、病院、学校、市場、スポーツスタジアム、アンコール遺跡等)を明記しています。違反した場合は罰則を科すとしていますが、具体的な罰則の内容はこの省令では明らかになっていません。
 ドローンは、今後様々な分野で活用が期待されます。規制を強化しつつ、信用のある企業等にはその活用を振興していくことも重要と見られます。カンボジア政府のバランスの取れた対策が期待されます。
(写真は、プノンペンの王宮。飛行禁止区域となっています)

日本貿易振興機構のサイト
https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/02/f25137ca91549838.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2025年03月03日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジアでJRの特急車両 キハ183系

2025年03月02日 | 社会・風土
 2月9日、日系旅行社のクロマーツアーズ主催のキハ183系に乗る旅が実施されました。プノンペン駅できれいに塗り直されたキハ183系の列車を見ることができました。カンボジアでも「Kiha Train」の愛称で親しまれています。
 キハ183系は1979年に開発され、JR北海道の特急「北斗」・「オホーツク」・「大雪」などとして運行されてきました。2023年3月に定期運行を終えたJR北海道のキハ183系11両が、カンボジアの鉄道会社「ロイヤル鉄道」へ売却されています。国鉄時代に製造されたキハ183系のうち、国内に残る最後の車両でした。カンボジア到着後は、同じ色で再塗装され、各種整備を行った後、首都プノンペンとシアヌークビルを結ぶ南線で運行しています。 
 日本の中古鉄道車両は、インドネシア、タイ、ミャンマーをはじめとする各国に輸出されてきましたが、カンボジアに輸出されるのは初めてとのことです。日本の鉄道車両が、海外で活躍する姿を見ることができるのは。大変喜ばしいことです。

ブログ「カンボジア経済」2024年4月25日「引退のJR北海道の特急型ディーゼル車 キハ183系 カンボジアへ」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/65ad437976365ce42862a84faa583338

クロマーツアーズのキハ183系の旅
https://web.facebook.com/events/1272442077204570/

JR北海道時代のキハ183系特急「大雪」。2023年2月筆者撮影



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小さなかわいいクッキー屋さん Kookie

2025年03月01日 | 生活環境
 プノンペン北部パストゥール通り沿いにある小さなクッキー屋さん「Kookie」です。お店はかわいい造りで、小さいながらイートインもあります。売っているのは、クッキーやブラウニーですが、バレンタインには映えるケーキもあったようです。今回は、ポルトガル風エッグタルトをお願いしました(写真上)。リスボンで食べたエッグタルトを思い出させてくれる味でした。お店では、ドリンクの準備はないので、お近くでお求めください。お勧めです。お試しください。

Kookie
https://web.facebook.com/NumKookie

店内は童話のようなかわいい造りです。


美味しそうなクッキーやブラウニーが並んでいます



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年 カンボジアから日本向けの輸出 順調に増加

2025年02月28日 | 経済
 日本の財務省貿易統計によりますと、2024年(1月~12月)のカンボジアから日本への輸出額は、対前年比16.1%増の3208億9027万円でした。また、カンボジアの日本からの輸入額は、対前年比19.5%増の875億3898万円でした。
 カンボジアから日本への主力輸出品である縫製関係は大きく増加しました。衣類(構成比59.4%)は対前年比16.1%増の1904億5596万円、はき物(構成比11.2%)は12.4%増の358億3159万円、バッグ類(構成比8.1%)は11.8%増の260億9618万円となりました。日系企業が製造していると見られる自動車部品のワイヤーハーネス等の電気機器(構成比10.1%)も、13.6%増の324億5863万円と大幅増加でした。
 日本からの輸入品では、電気機器(構成比13.9%)は、対前年比5.9%減の122億577万円となっています。一般機械(構成比16.9%)は43.3%増の148億991万円となりました。輸送用機器(構成比21.3%)も34.5%増の186億4460万円となりました。自動車(構成比10.5%)が46.9%増の91億7108万円となったためです。この他、肉類(構成比10.6%)は27.6%減の68億1155万円となりました。日本の高級牛肉と思われますが、その大半は中国に再輸出されていると言われています。
 2024年のカンボジアの対日貿易については、大きく改善しました。輸出については、予想以上の健闘を見せた縫製・はき物・バッグ等の伝統的輸出品に加えて、日系企業が製造していると見られる電気機器の輸出が増加して、総額でも増加となりました。なお、2024年は円安が進んだために円建てでの金額が大きくなっているという要因もあるものと見られます。
 カンボジアからの輸出先(2024年)は、1位は米国で対前年比11.4%増の99億1618万ドル(約1兆4780億円)で、全体の37.9%を占めています。2位ベトナム、3位中国に次いで、日本は4位となっています。日本向けの輸出が順調に伸びていることは、輸出先の多様化や輸出品目の多様化といったカンボジア経済にとって重要な課題への対応にも貢献するものです。引き続き日本向けの輸出振興に向けた官民協力しての努力が期待されます。
(写真は、日本からの円借款等の支援で整備されてきたシアヌークビル港) 

日本の財務省のサイト
https://www.customs.go.jp/toukei/search/index1.htm


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鉄道改善のための枠組み協定 ようやく締結

2025年02月27日 | 経済
 2月13日、公共事業運輸省と鉄道会社のロイヤル鉄道(Royal Railway PLC)は、カンボジアの鉄道インフラを強化し、持続可能で効率的な輸送を確保するための枠組み協定に調印しました。この協定は、政府のビジョンに沿って、効率的で効果的な鉄道システムの開発を支援することを目的としています。また、官民連携の基礎を築き、鉄道に関する専門知識と経験を持つ戦略的パートナーの誘致につなげたいとしています。この協定については、交渉が長引いていましたが、フン・マネット首相の強い意向もあり、今般ようやく妥結したものです。
 カンボジアの鉄道については、2009年に民営化され、当初はオーストラリアのトール社とカンボジアのロイヤルグループの合弁企業が運営権を取得しましたが、2014年にトール社が撤退し、その後はロイヤルグループだけで運営されてきました。しかし、鉄道運営の経験に乏しいこともあり、衝突事故や脱線事故も起こしています。このため、海外の経験のある鉄道会社との提携も模索している模様です。
 ロイヤル鉄道では、社債を発行する等して資金を調達し、車両の購入等を行っています。最近は、シアヌークビルとプノンペンを結ぶ南線ではコンテナ輸送やガソリン輸送が活発になってきています。プノンペンとタイ国境のポイペトを結ぶ北線では、フォード車(完成車)の輸送も行われるようになってきました。JR北海道から特急車両も購入しています。
 踏切や信号装置等の安全面での投資も必要であり、高速化に向けて線路の十分な整備も重要な課題です。カンボジアの鉄道は道路輸送との厳しい競争にさらされていますが、環境面や渋滞が無いといったメリットもあります。今回の協定を基に、官民連携しての鉄道整備に向けた継続的な努力が期待されます。
(写真は、昨年JR北海道から購入したキハ183系)



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

郵政電気通信省 5ヵ年計画 カンボジア全土でインターネット

2025年02月26日 | 経済
 2月5日、郵政電気通信省は、過去5年の実績を評価し、今後5年間の目標を検討するための会議を開催しました。カンボジアでは、光ケーブルとワイヤレスでほぼ全土に電話とインターネットのサービスを提供しています。同省によると、2024年現在、カンボジアには全国に1万3498本のアンテナタワーがあります。4Gモバイルカバレッジは、2020年には人口の84.2%%、国土面積の60%しかカバーしていませんでしたが、2024年には人口の93.2%、国土面積の82%をカバーするに至っています。
 同省のチア・バンデット大臣は、2027年までに全土をカバーしたいと意欲を示しました。また、この会議に参加したフン・マネット首相は、5G携帯電話サービス展開のためのマスタープランを準備するように同省に指示したとしています。
 カンボジア通信監督機構によりますと、2024年6月現在の携帯電話加入者数(SIMカード数)は、2186万3609台です。2019年末2167万5523台、2020年末2082万7435台、2021年末1989万9790台、2022年末1950万5294台、2023年末の2104万9636台となっており、新型コロナ後は増加傾向にあります。携帯電話は、カンボジア全土で普及しており、複数台・複数SIMを保有する人も多いため、携帯電話加入者数は人口(1680万人:2022年)を上回っています。
 カンボジアは、固定電話を飛び越えて、最先端の光ファイバー、ワイヤレス、インターネットプロトコール(IP)で、低コストで全土に通信網を構築し、農村部にまでインターネット環境を広げてきました。途上国では、先進国が一歩一歩進めてきた技術革新を一気に追いつく「リープフロッグ(蛙飛び)」という現象がみられることがありますが、カンボジアの通信セクターは、まさにその好例と言えます。カンボジア政府が引き続き通信やITの振興に役立つ政策を継続していくことが期待されます。
(写真は、カンボジア全国どこででもみられる携帯電話のアンテナタワー)



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本・ASEAN金融技術協力20周年記念式典

2025年02月25日 | 経済
 1月28日、在カンボジア日本国大使館は、日ASEAN金融技術協力20周年を記念するレセプションを開催しました。レセプションには、ハン・チュオン・ナロン教育大臣、カンボジア国立銀行のチア・スレイ総裁、植野篤志駐カンボジア日本大使他、経済財政省、カンボジア国立銀行、カンボジア証券取引機構等の関係者が参加しました。
 アジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)は、2003年第6回ASEAN+3財務大臣会議にて日本が提案し合意されたものです。アジアにおいて効率的で流動性の高い債券市場を育成することにより、二重のミスマッチ(ドル等の外貨を海外から短期で借り入れ、自国通貨建てで国内の長期の融資を実施)を解消し、アジアにおける貯蓄をアジアに対する投資へと活用できるようにすることを目的としています。
 また、2010年11月には、域内の企業が発行する社債に保証を供与することで、現地通貨建て債券の発行を支援し、域内債券市場の育成に貢献するため、信用保証・投資ファシリティ(CGIF)を設立しました。カンボジアで発行される社債にも、このファシリティの保証が付与されているものがあります。
 ナロン大臣は1997年のアジア通貨危機後に日本が果たした金融安定への貢献に謝意を表明しました。特に、ABMIやチェンマイ・イニシアティブといった枠組みが、地域全体の金融安定に寄与したことを強調するとともに、「日本とASEAN各国は連携して危機時に借り入れ可能な資金を確保することで、為替レートの安定を図ることができた」と述べました。
 日本のこうした地道な協力を活用して、カンボジアの金融市場が発展し、カンボジア経済の安定と成長に繋がっていくことが期待されます。
(写真は、カンボジア証券取引所。CGIFが保証している社債が上場されています)

在カンボジア日本国大使館の発表(英文・クメール語です)
https://www.kh.emb-japan.go.jp/files/100785839.pdf


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア フィリピンと二重課税防止協定を締結

2025年02月24日 | 経済
 2月11日、カンボジアと香港は、二重課税防止協定に調印しました。フン・マネット首相のフィリピン訪問をとらえ、フン・マネット首相とフィリピンのマルコス大統領臨席の下、カンボジアのプラック・ソコン外務大臣とフィリピンのラルフ・レクト財務長官が調印しました。
 二重課税防止協定は、締結国の両方での二重課税を避けるための協定です。また、この協定では、非居住者への支払に課税されるカンボジアでの源泉徴収税が通常14%のところ、10%に減税されます。二重課税防止協定に基づく措置(支払済の税金の控除や減免税)を享受するためには、それぞれの納税者がカンボジア税務総局に事前に申請し、承認を受ける必要があります。
 カンボジアは、既に12か国と二重課税防止協定を締結済で、今回の調印が13カ国目となります。締結済の二重課税防止協定では、タイ、シンガポール、ブルネイ、中国、ベトナム、マレーシア、インドネシア、韓国、トルコ、および香港とマカオの特別行政区との条約が発効済です。ラオスとの条約は、今後発効の予定です。
 カンボジア側は今後、ミャンマー、日本、モロッコ、UAE、フランス、カタールなどとの協議を進めたいとしています。また、日本との二重課税防止協定は、まだ本格協議入りしていない模様ですが、日本・カンボジア官民合同会議の議題としても取り上げられており、近い将来、公式協議が進められることが期待されます。
(写真は、日本が円借款等で支援してきたシアヌークビル港)



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2025年02月24日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする