「想いは一つ 甲子園」
センバツ出場の中村高校野球部のスローガンです。
応援グッズ
早朝4時出発のバスツアー、安並運動公園には16台の大型バスが集合した。
各地から出発するバスを合わせると約60台の応援バスが甲子園に向かった。
バスの中では中村高校応援団が製作したDVDで「応援のやりかた」を解説。
ツアーバスさながら、同じバスの一行は添乗員同行の団体で甲子園入場。
少し出遅れて、かなり上の方に席を確保。
予想通りアルプス超満員。
地域への想い、母校への想い、全国から多くの人が駆け付けた。
応援ジャンパーは清流「四万十ブルー」
アルプスを「清流ブルーと菜の花イエロー」に染めることができた。
よく見渡すと、アルプスどころか内野・外野席にも応援がたくさん。
故郷を離れた同級生達と一緒に応援。
試合開始。
先取点、追加点と、やはり都会の私学強豪校は強い。
ブラスバンド、チア、応援団は選手の背中をしっかりと押している。
しかし、上段の私達には応援歌に合わせる掛け声が何を叫んでいるのか聞こえない。
劣勢にもかかわらず、ひたすらメガホンを叩き続けるだけの応援。
そんな中、痺れを切らした最上段の男性軍団が選手の名前を大声で連呼し始めた。
まわりの皆もすぐに反応した。
「き~たはら~!」「き~たはら~!」
そうだ、皆応援したいんだ!
地域の代表、故郷の代表が、苦しみながら必死に頑張っているその姿を応援したいのだ。
息子が少年野球で神宮の全国大会に出場した時、私は応援団長だった。
まだ声は出るはず・・
「きーたはらー!!」
最上段の男性達と共に音頭をとった。
最終回のアルプスは騒然となった。
一円君の暗闇を切り裂くようなライナーが外野に抜けていった。
アルプスは総立ち!
菜の花タオルを振り続け、選手の名前を連呼した。
甲子園の神様はちゃんと見てくれていて、セカンドゴロが手前でイレギュラーした。
中村高校、実に40年ぶりの得点の瞬間であった。
まわりは歓喜の渦に包まれ、泣いている人もたくさんいた。
そんな中、ゲームセット。
選手たちは地域の代表として、素晴らしい戦いを見せてくれました。
現応援団長と記念撮影。
(長男の同級生)
40年前の応援団長と記念撮影。
(その昔早稲田大の応援団だったらしい)
試合終了後、相手チーム前橋育英の校歌を手拍子で見送った後、
土にまみれた中村の選手がアルプス応援席の前で一礼した。
大きな拍手に包まれる中、
私はメガホン片手に「ありがとうー!」と叫んだ。
私達皆をここまで連れてきてくれてありがとう。
そして、もう一度大きな声で「ありがとうー!!」と叫んだ。
今回センバツ出場が決まってから、地域が一つになった。
寂れていく街、全国で苦難と闘う故郷のみんなにとっても、最高のエールをもらった。
まだまだみんな頑張れる!!
「想いは一つ・・・【ありがとう】」