漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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三浦しをん著「まほろ駅前多田便利軒」愛おしい

2013-07-25 | 
ひょうひょうとしていて破滅的、気が気じゃなくてほっておけない、
気づいたら人の心にちょんと座っているような男、行天。
映画みてないけど、読むだけでも、行天に役者を当てはめたら松田隆平だと思った。



便利屋を始めた多田のところに、同級生だった行天が転がり込む。
米澤穂信の「犬はどこだ」と同じような始まり。

多田も行天も、心にそれぞれの棘が刺さっていて抜けない。
刺さった棘が、人の行動を形作る。

親と子の愛情の形は皆違っていて、ひとつも満足な形はないのでしょうね。
だからこそ、新たな人間関係を求めて生きようとするのかもしれない。

「舟を編む」よりこっちのほうが好きだなあ。
まほろ駅前シリーズ、たぶん読むと思う。