「なかなか治らないから漢方でも飲んでみよう」と訪れる人は多い。
なかなか治らない一つの要因は「治す力が足りない」から。
概ね、病が治るのは、薬の手を借りながらも、それを足掛かりに自分の治癒力が活躍しているからなのです。
例えば抗生物質は菌を殺すだけで、炎症を元に戻したり薬の副作用を防止するのは治癒力が担っています。
例えば抗生物質は菌を殺すだけで、炎症を元に戻したり薬の副作用を防止するのは治癒力が担っています。
病気になった時は、体に良いものを食べしっかり休養をとろうと思うのではないでしょうか。それは治癒力を養う行為です。
中学的に「治癒力」を高めるにはどうするか。
その一つは「脾気虚」をフォローすること。
「脾気虚」つまり胃腸がこなす力が弱いと、少しずつしか食べられないし、食べたものをエネルギーに変える力も弱いので、毎日エネルギー不足で病気を治す力は足りず、疲れやすい。
ヤマウコギの花が咲いていた:ウコギ科の植物にはタラノキ、ウドなど山菜として食べられるものやオタネニンジン、エゾウコギなど胃腸の元気をつける生薬もある
・脾虚の特徴的な症状
お腹がすかない、たくさん食べられない、食べると腹が張る
腹部の不快感や鈍痛
下痢や泥状便、またはスッキリ出ない便秘
手足がだるい、疲れがたまりやすい
手のひらに汗をかきやすい
対策1:冷たいものを食べない
胃腸の働きが悪いのに、冷たいものを入れるとさらに動きが悪くなります。
これから暑くなる時期は要注意です。
漢方薬もお湯で飲むのがおすすめです。
対策2:お腹がすいたら食べる
胃腸が弱いからと言って食べることを休むわけにはいきません。元気を充電するためにしっかり食べて欲しいのですが、そうするとお腹が張って疲れてしまう厄介なタイプです。
よく噛んで、ゆっくり食べます。間食はやめましょう。
対策3:じっくり養生を続ける
というわけで、しっかり食べて充分なエネルギーをつくれる体にするには時間がかかります。
脾気虚タイプは、味の好き嫌いも多いようです。「食べている」と言いながら好きなものしか食べていなかったりします。中には、漢方薬の味さえ受け付けなかったりする人もいます。その場合は少量から始め、少しずつ量を増やしていきます。
とてもデリケートな体質です。普段の食事でもいろんな味にトライして食べられるようになりましょう。
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