漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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熱中症対策で勝湿顆粒、たとえば夏のカレー

2022-07-29 | 夏の養生法

軽い熱中症になったという漢方のお馴染みさん、「おうち漢方」をいくつか常備している方。

「体が熱くてたまらず、首や脇を冷やしたのだけど全然スッキリせず・・・」

「それで、勝湿顆粒(藿香正気散)を飲んでみたら、とたんに体が楽になった」という。

(勝湿顆粒:効能・感冒、暑さによる食欲不振、急性胃腸炎、下痢、全身倦怠感)

この処方は解表化湿作用に優れ、利気作用の生薬もたっぷり配合されている。
特に、生薬「藿香」は、辛味があり微温なのだが、こもった熱や湿を体表から発散する「発表解暑作用」を持ち「去暑薬」に分類されている。

日本の夏は、暑さだけでなく湿気がからむ。

お馴染みさんは、勝湿顆粒を飲んで、閉じていた体表が開き、行き所のなくなった熱や湿が体外に発散され体が軽くなったのだろう。

で、例えれば夏のカレー。

特に暑い地方インド南部のカレーは、たっぷりの香辛料で食べると汗をかくが、そのあと体がスーッと涼しくスッキリする。これと似ているかも。

熱中症というと冷やすものを考えてしまうが、こもった熱や湿を体表から発散する方法も有効だ。

勝湿顆粒に麦味参顆粒を合わせて補気もすれば、夏バテの定番処方「清暑益気湯」を超えるかもしれない。

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