漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)治療の最近:隠れ肥満も注意

2013-03-30 | 子宝・妊娠体質つくり
PCOSは排卵障害の原因として最も多い
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は生殖年齢女性の4~8%に認められる。

PCOS女性の15~40%がクロミフェン抵抗性
排卵障害を呈するPCOS女性の排卵誘発の第一選択薬はクロミフェン(クロミッド)だが、
1日150mg(3錠)まで増量しても3周期連続して排卵が得られない場合をクロミフェン抵抗性という。

生児獲得率は改善しない
インシュリン抵抗性を改善すれば排卵しやすくなるということで、
クロミフェンにメトホルミンを組み合わせる方法もおこなわれるが
確かに排卵率は改善され*臨床的妊娠率は上昇するものの、
生児獲得率は改善しないことが明らかとなった。
日本では、肥満、耐糖能異常またはインスリン抵抗性を認める場合にのみメトホルミンを使用すべきとしている。

肥満とPCOSの関連
欧米ではPCOS女性の50%近くが肥満(*BMI値25以上)だが、
日本でも26%が肥満であり一般生殖年齢女性の2倍以上である。
肥満をともなうPCOS女性はクロミフェン抵抗性を示すことが多い。
しかし、体重の5~10%を減量すれば
高アルドステロン血症やインスリン抵抗性は改善され排卵の改善がみられる。
 *臨床的妊娠とは:胎嚢が確認できた時点
 *BMI値=(体重kg)÷(身長m)÷(身長m)

(産婦人科の実際2012No.8・クロミフェンが無効な多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)より)


薬局で漢方対策を行っていると、日本人では隠れ肥満タイプも多い気がしています。
体重は問題ないが、体脂肪率が高いタイプ。
食事の改善と、毎日の運動を心がけ、漢方対策をしていただいています。
これらによって体内の代謝が改善されると、排卵するだけでなく
良い卵子も育つようになるので一石二鳥というところ。
割に早く改善されて我ながら驚くこともしばしばです。
ホルモン治療だけでなく、漢方的な改善も行ってみてはいかがでしょう。

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