漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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頭痛2タイプの漢方対策・釣藤散と頂調顆粒

2012-07-25 | 漢方的話題
生理前や気圧の変化で、めまいや頭痛があるという40代後半の女性
釣藤散でずいぶん鎮痛剤を使う回数が減り調子がよいとのこと。
もう一例、
やはり生理前に多いが、今日は頭痛になるなあと朝の体調でわかるという30代女性。
こちらも釣藤散で「すごくよく効く」と好評でした。

以前にも釣藤散の1例を書きましたが、女性の生理前は肝陽上亢しやすく
そして湿気の多い時期は痰湿を抱えやすい。まさに釣藤散の症状。

一方
テレビで釣藤散がいいらしいと指名でこられた60代女性。
朝から頭痛がし、これまでしょっちゅう鎮痛剤を飲んできたという。
「慢性に続く頭痛で中年以降または高血圧の傾向のあるもの」
確かに釣藤散の効能効果欄に書かれている通りの症状ではある。

来局2度目「あまり変わらないのよ・・・」という反応。
「朝から頭痛」というので風寒頭痛かと考え、頂調顆粒(川キュウ茶調散)を処方。

来局3度目
頂調顆粒にしたら、あれだけ毎日鎮痛剤を使っていたのにほとんど使わなくなったそう。
明け方の体温が低いときに、冷えを頭部に受けて頭痛を起こしたと思われます。年齢が高い人に多い。冷たい風に当たって頭痛がするというのも同じ状態)

猛暑になったらまた違うタイプの頭痛が発症することでしょう。
このように人の体は自然とともにあるのでさまざまな環境を考慮して漢方対策を選択することが必要です。


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