漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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マグロ解体ならぬ黒茶(花巻茶)解体

2016-02-08 | 漢方的話題
さあ、お茶を解体するってどういうことなんでしょうか

このお茶は中国の銘茶「安化黒茶」のひとつ「花巻茶」。竹でがっちり編み込まれています。
重量によって千両茶、百両茶、十両茶と呼ばれこれは百両茶、3kg以上あります。
さあ、赤いリボンをほどき作業開始。

竹を切るのが大変

のこぎり登場、まさにDIY

編んだ竹をほどきに行きます

竹をほどくと葉ランのような葉でつつまれており小さな竹楊枝で丁寧に止めつけてあります

黒い茶葉の肌が見えました。切り口は木の切り株のようにぎっしり詰まっています

2センチくらいの厚みで切って、その切り株(?)をほぐし煮出すのです

ほぐした茶葉の塊には、おお!発酵菌の胞子の塊がみえます
何年間もこの茶葉の中で熟成を続けてきたのですね

丸くて金色、これは「金花菌」と呼ばれています。美しいです。

ほぐしながら豪快に大鍋の水へ放り込み、火にかけます。

そんなやり方でも苦味も出ず、上品な香りとスイスイ飲めるおいしさに仕上がる素晴らしさ。

中国安化地方という茶産地は山深いところで、そこからお茶を運ぶのに昔は馬やロバの背にのせて何か月もかかったそうです。
そのため一度にできるだけ大量に運ぼうと茶葉を圧縮したところ発酵が進んで、苦味や渋味のないおいしい発酵茶が出来上がったというわけ。これを安化黒茶といいます。
安化黒茶には、レンガ状に固めた茯磚茶、花磚茶そして丸太状の花巻茶などいろいろな形があります。
この黒茶を使って中国北部ではバター茶やミルクティー、スパイスティーなど豊かな喫茶文化ができたそう。

ところで、飲みやすいティーパックで発売された「金花黒茶」も安化黒茶で、発売以来なかなかの評判。
で、ミルクティーにしてみたらすばらしくおいしかったです。
お手元にお持ちの方は、ぜひ試してみてください。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けん)
2016-02-09 02:04:56
お茶の解体ですか!
面白い。
すごい大掛かりな感じがするけど、この一仕事終えた後にみんなで飲むこのお茶は美味しいんだろうな~☆
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けんさんへ (やく)
2016-02-09 10:52:45
この会を催されたお茶の先生は、このお茶を2009年に購入されたそうで、
めったにない一大イベントです。
私ものこぎり引かせてもらいました。
何年もかかって熟成されるお茶ですので
そんな年月に思いを馳せながら味わいました。

返信する
Unknown (yuki)
2016-02-09 11:11:54
珍しい貴重なシーンを見せていただきました。
中国の歴史には凄いものがありますね~
この紹介記事を拝見して飲んでみたくなりました^^
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yukiさんへ (やく)
2016-02-09 13:44:39
おもしろい形のせいか、お茶好きの中では人気があるのだそうです。
もしも塊状の中国茶を見かけたらぜひ試してみてください。

ワインと同じように熟成年数やどれだけ若い茶葉を使ったかなど、
いろいろ種類があるそうですよ。
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