漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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村上春樹「海辺のカフカ」覚書

2010-04-14 | 
フランツ・カフカの「変身」を学生時代に読んで強烈な衝撃を受けたのを思い出し、
思わず手に取った「海辺のカフカ」

そんなまっすぐに感動する心は、年齢とともに失われてゆくのでしょうか。
あれやこれやに現実的な潜入感が邪魔をして、ついて行けずに混沌としてしまう。

そうは言っても、悔しいかな村上春樹のほうが年上だ。

    

人間はいつもいつも不完全で、しかも思わぬ事件との遭遇によって
人生を前に進めなくなったりするらしい。
その穴を埋めようとするかのように分身を求めたり、相手を否定したり、
さらには、ほかの世界をさまよってみたり。

村上ワールドの登場人物とその関係性は、か弱くて繊細です。

『田村カフカ』君にとって父親の存在はかなり大きいようです。
そして母を求める気持ちもとても強い。
15歳になろうとする男の子はそんなものなのでしょうか。

カフカってカラスのことなんだそうです。
ならばカラスと呼ばれる少年は、田村カフカの心の中の声でしょうか。

自分の何か大切なものをどこかに置いてきてしまった気持ちってどんなものなのでしょう。
それによって影が薄くなるような生き方になってしまうのでしょうか。

男女、男男、女女・・・
いつも人は片割れを探しているのでしょうか。

それにしてもナカタさんのパワーはすごいです。
ナカタさんはお碗山事件で宇宙人が乗り移ったのでしょうか。
読んでいてナカタペースに巻き込まれ、私も清々しく星野さんになってしまいました。

感想を書こうにも、頭の中がバラバラなので、支離滅裂です。
これだから村上春樹は苦手です。

村上春樹 1949年 京都府京都市生まれ


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